もう一方では・・・2nd
「──よし! 一先ず、プレゼントはこんなモンか」
後は、来るべきXデーを待つのみ!!!
親の分はコレ。アッチのご両親の分はコッチで。
えーと────さんの分も、よし! あと、女社長と佐藤の分は……ウン、これで良いな!!!
それに────の分も……あー、でもなぁ……
……怒らせちまったし──素直に受け取ってもらえれば良いけど。
■■■──人間界──■■■
「──フッ、今日も青空が綺麗ね! 嫌な事も忘れられそうな位に……うふふふふふッッッ!!!!!」
「そうっスか。嫌な事は忘れられても、締切は追い付いて来てるっすよ──社長」
だから現実逃避してないで仕事して下さいッス。
あと──空、曇ってるっスよ。
エナドリ片手に、お空に向けて乾杯してる場合じゃねぇんっスよ。このままじゃ、マジでポシャるっス。
「………………じぃ…………(`・ω・´)」
「………………なんスか???」
不意に、社長がフッと笑う。
「──何で私達……この時期に如月に喧嘩を売っちゃったのかしらね?」
「そうっスね、日頃の鬱憤が溜まってたんスよ」
ちな、オレの場合は騎士様に対する純粋な慕愛なんで一緒にしないで欲しいっス。
純粋に、あの野郎の毒牙から騎士様を守ろうとしただけなんでね? マジで。
断じて──
──一緒にクリスマスプレゼントの買い出しに行った事に対して嫉妬したワケじゃないッス。
んで、キャッキャッウフフしてた光景に……
イラァッとして……邪魔したろうとしたワケでも無いっす。血涙なんて流して無いっすよ?
そんなね? 小さな男じゃないっスもん、オレ。
騎士様、全て!
推しの為なら、喜んで家賃くらいまでなら運営にお布施だってするイケ男っすよ!? オレ!
オレの身体は、愛とモヤシで出来てるんスよ!!!
そんなオレがね──男女共に大切な、デートイベントをぶっ壊そうとなんてしないっすよッ!
良くて、軽蔑されるように誘導するだけっす。
──あと狙撃。
愛に飢えた奴ってのはね──どいつもこいつも皆んな……獣なんでね。ふぃ〜……( ■ω■)y━・~~
と、まぁ──今はそんな事よりも。
「──土下座に菓子折りでイケると思う?」
「最新鋭のPCも付けた方が可能性あるっスよ。あと特別ボーナスとかチラつかせて7割っスね」
ガチャで言うなら70%ピックアップっす。充分なすり抜け範囲内っすね、お布施が進むっス!
「嘘でしょ? ソレで7割なの???」
「相当キレてたっスからねぇ……んでも、土下座+菓子折りだけだと0.003%くらいっすよ。確率」
まぁ、まだ希望はある範囲内っすね!(調教済み)
「やっす──なに? アイツって、ガチャの当たりキャラか何かなの??? 確率狂ってない?」
「それでもね、可能性は0じゃ無いんス」
だからオレ達は、沼にハマって逝くんスよ。石が溶けたら、札で補充すれば良いんスよ^ ^
「──マジでかぁ。まぁ……このままだと間違い無くポシャっちゃうし、クリスマスも近いしね……」
お、ブースト込みっすか? 良いッスね!!!
「上野くん、直ぐに買える店を調べといてもらえる? その代わりに、コレあげるわ」
と、数字の羅列が書かれた紙を渡される。
「社長……コレはもしや!?」
「──ウチのゲームでならどれでも使えるスペシャルコードよ。まぁ、テストって事で一つ宜しく」
しゃ、社長ぉッッッアンタってお人は!(//人// )
「オレ──社長に一生着いて行くっす!!!」
うへぁッ、やべぇ……どのゲームに使うか迷っちゃうっすよコレは!
「勘違いするんじゃ無いわよ、あくまでテストに! だからね、配布する用の!!! 先行配布しただけ」
試験的に──! と、社長は付け足す。
「理解ってる、理解ってるっすよ社長♡」
ぃよっしゃぁあああああッッッ! 俄然、やる気が出て来たっすよぉーーーーーーーーーーッ!!!!!
「あ、ちょッ! アンタ、情報をバラすんじゃないわよ!? コレ、一応サプライズなんだからね!」
ワカッテル、ワカッテルっすぅーーーッ♪
漢、上野──推し達の名に誓って、そんな裏切り絶対にしないと断言するっスよ!!!
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──【夕方頃/如月宅周辺】──
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「ねぇ、上野くん……?」
「──はい。何すか、社長???」
いやぁー、コレは…………たまげたッスねぇ〜。
「いったい全体どうして──如月の、家が、無くなってんのよぉーーーーーーーーーーーッッッ!!?!?」
ここまでお読み下さり、ありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ