お買い物 7
──ヒィッッッ!!?!???
「大丈夫だよぉ、怖くないからね〜〜〜」
「これもアナタの為なの、我慢してね?」
や、やめッ──!??
『──ピギィィィイイイイイイイッッッ!!!!!』
(──や"め"ろ"ぉ"おおおおおおッッッ!!!!!)
・
・
・
うっく、ひっく──ずびぃ、ぐすんッ。
も、もうお婿に行けない。人間、かくも恐ろしき生き物よ。怖い。
私の、私の身体を隅々まで触ッ……許可じでないのに! 嫌だって、暴れで訴えだのに!!!
「ふむ──一先ず、翼などにケガは見られませんね。ただ、ちょっと弱ってはいるみたいです」
「そうですか……ウフフ、良かったわね小鳥ちゃん」
人間の女が、輝かんばかりの笑顔で言う。
だが──何が良いモノかッ!!?
身体のあちこちを見られ、弄られたのだぞ!? 何という羞恥だ! おのれぇ、人間……許すまじ!!!
『キィーーーギィーーーーーッッッ!』
(力が戻った暁には、覚えていろ!)
「いやぁ、でも驚きましたよ。てっきり、また猫ちゃんが勝手に診察券を咥えて来たのかと……」
「──その節はすみませんでした。あの仔ったら、先生の診察を気に入っちゃったみたいで……ただ」
…………あの仔──タマちゃんったら、昨日の夕方頃からお外に遊びに行ったっきり戻って来なくて……。
■■■──魔界──■■■
『──刃よッ!!!』
『グゥッッッ!?!!? く、ふはははははッ悦い! 守りを捨てし一撃、実に悦いではないか!!!』
場に、コルソン様の高笑いが響く……あ、ども。ジニマル様の使い魔です。
え? どうして生きてるのか……???
そんなの、十中八九──ガープ様が手加減されていたからでは無いでしょうか?
じゃなきゃ、自分なんて四散してますよ(笑)。
あー、何で手加減したんだろ的な質問は辞めて下さいね。自分にも理解らないんで。
正直、自分も終わったわ。って、なったんです。
現に、意識も失いましたし……今だって、碌に身体を動かせないしで──出来る事と言えば……
こうして、邪魔にならないようにする事のみ。
まぁ、身体が動かないだけなんですけどね? 行ってもジニマル様の足手纏いになりますし。
『グゥッ! 流石ダナ、ジニマル……』
『──黙れ!!! 穢らわしい堕天使め、愚かなるコルソン共々……この我が屠ってくれるわ!』
それにしても、流石はジニマル様。
保有魔力量はコルソン様やガープ様には及ばないものの、魔力制御においては群を抜いておられる。
あの二者を相手に、一歩も引けを取らない。
ほら今もッ!!!
『──ぬぐぅおおおおおおおッッッ!!!!!』
『軽いッ!』
見ました? 見ましたよね!?
瞬時に両腕に魔力を込め、コルソン様の拳を真正面から受け止め投げ飛ばしたんですよ!!!
そして即座に魔力で作った刃を放ち、追撃!
如何なコルソン様とは言えど、あの刃を止める術は無く……真正面から──
『──ッあん♡』
…………刃を受けて、喘いでますね。あの変態。
いったい、あの変態に何があったんですかね? 風の噂では、人間界で何かあったらしいですけど。
まま、どうでも良いです。他所様には他所様の事情というモノがあるのでしょう。正直、関わりたく無い。
『コレナラバ、ドウダ!』
『遅い! 舐めるなよ、ガープ!!!』
ガープ様の翼より放たれる無数の魔弾。
ジニマル様は、その全てを躱し──瞬時にガープ様の懐に入ると……お返しだとばかりに魔弾を放つ!
流石はジニマル様ッッッ!!!!!
『クッ!!? コノママデハ、不味イナ……』
魔弾の直撃を受け後退したガープ様が、コルソン様にお声をかけます。
『確かにそうだな。あの鬼畜な攻めも中々に良いが♡ コホン。奴の集中力、ソレが問題だ』
と、変態が宣う。
尚も、鋭く美しい攻撃を繰り出す我が王を前に……変態とガープ様は不穏な気配を漂わせると──
『──ソウ言エバ、コルソン……知ッテイルカ?』
不意に、ガープ様が態とらしい大声で変態に問いを投げました。
『? 何をだ???』
『何故、ジニマルガ人ノ姿ヲシテイルノカ……ダ』
『──ッッッ!?!!???』
??? 途端、ジニマル様がビシリと固まり、魔力が……まるで波打つように乱れて──?
『──奴ハナ、昔……人ニ振ラレタ事ガアルノダ』
■■■〜〜〜11:50〜〜〜■■■
「──ねぇ!? ま、まだ歩くの!!?」
『ぐぬぅ……奴は尚も涼しい顔で、車道側の道をキープしてるっす!!!』
いや、んなコトより……あの子達、いったい何処に向かっているのよ!?
「? この先に、プレゼントを買えそうな所なんて無さそうなんだけど……妙だね???」
「そ、そうなんですの? はぁ、ふぅ……ッ」
「人通りも、段々と少なくなって来たし──先生達、マジで何処に向かってんだ?」
あ!? 裏道に入ったわッッッ!
『──人通りの少ない裏道……嫌な予感がするっす! 社長、早く後を追うっすよ!!!』
スマホから聴こえる怒声。
いや、気持ちは理解るけども……?
「ねぇ……アンタ、マジで何処から見てるの? やっぱ透明化でもしてる???」
■■■──一方──■■■
『──おいキメラ! あそこの本屋、中々に品揃えが良いぞ!!! 料理のレシピ本とかどうだ!?』
『キメラ! こっちセールスやってる!!!』
『──すみませ〜ん、デリシャスクレープ5つ』
『後生だ、後生だから大人しくしてくれ! って、おい何を勝手に注文している!?』
やめ──やめろッッッ!!!!!
頼むから暴れるな! あと勝手に私の貯金箱を持って買い物するんじゃない●すぞ!!???
マジで良い加減にしてくれ!!!
『おい起きろ割引悪魔! 寝ている場合じゃない、あの自由虫共を止めるのを手伝ってくれ!!!』
ナンパ野郎のとは言え、身体を得れて嬉しいのは理解ったから!
頼むからハシャグな!!!
──あと、貯金箱を返せ! 金なら、ナンパ野郎の財布を使えば良いだろうが!?
クソッ! このままでは、あの自由虫共の所為で、主の尾行どころでは無い事態に──ッ!!!
『ッ、サッサと起きろ割引悪魔!!! 今なら、なんと主がヨシヨシしてくれるってよ……?』
『・・・・・・』
『──お前の事を認めるらしい』
『・・・・・・ッ』
おい、いま明らかに反応したよな……悪魔?
『お前を手持ちにもどッ──』
『──え? マジで???』
…………おそよう……割引悪魔…………♡(^-^#)
『無論、嘘だ。じゃあ、あの自由虫共の世話を宜しく頼む……私は主の尾行を続ける!』
『──貴様に人の心は無いのかッッッ!?!!?』
無いよ。だって、虫だもん……私。
じゃ──ソイツらの事、よろしくな!
任せたぜ!!!Σd(・ω< )ミ☆
ここまでお読み下さり、ありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ




