あッ…\(^q^)/
■■■
『──見つけたわよ如月ぃーーーーーッ!!!』
ガラスの割れるような音と共に、馬鹿デケェ怒声が頭上から降り注ぐ!
次いで──ズズンッ!!! と、地面が揺れた!
…………ッな、なんだと!?!!?
パラパラと、透明な破片が舞い落ちる。
ジャバウォック達のスキル、『鏡界』と『隔絶』が叩き割られたのだ。
空から降って来た──悪魔と、その悪魔の頭に乗った鬼b……社長によって……!
完膚無きまでに、スキルが粉砕されたのである!
『漸く見つけたわよ……如月ぃいい…………』
●●在住、とあるゲーム会社の社長(3★歳)がニチャァと笑いながら告げる。
正直、めちゃ怖い。
間違い無く、ブチギレStyleである。同じ人間として、大変アカン顔をしておられる。怖い。
『ふへッ──も、申し訳ありまッへふんッッッ♡ ご、ご主人様!!! どうぞ仕置きなら、おふッわ、私めにお願いします! 是非♡♡♡』
そして……お前はナニ喜んでんねん?
この荒い息をし、仕置きを強請るのはオレの飼い猫もとい──飼い悪魔だ。変態だ。
断じて、オレがそういう風にしたワケでは無い。
そして、オレは理解した。
……この悪魔、やりやがったな? と。
鬼婆に脅されたのか、物理的交渉をされたのか、はたまた密約でも交わしたのかは知らんが──
──この悪魔──オレを裏切ったのである。
えぇ、はい! 裏切られましたとも!!!
でも正直ぃ、いつかやるだろうと思ってはいました。はい( /ω\ )
というワケで、この悪魔については無視だ。無視。
今、大事なのは──
「──これはこれは、百鬼コーポレーションの社長様じゃありませんか! 相変わらず、お美しい!」
そう、ゴマだ。ゴマを擂るのだ! 全力で!!!
ゴーリゴーリ、ゴーリゴーリ……チラッ_φ(^ω ・)
『…………それはそれは、思ってもいない様なお世辞文句を有り難うございます(〈●〉〈●〉 )』
・ ・ ・ あ 、 無 理 ぽ 。
無理無理無理ッ!!! 目がガン開いてるもん! いくらオレでもアレ宥めろとか無理ゲーですから!!!
フシュゥゥウウウウウ──と、阿修羅がガン開きの目で、口からは白い吐息を吐き出す!
『──幾つか、お訊ねしたい事があるのですが宜しいでしょうか??? 特に、貴方にはね……?』
ゾクリ、と……背筋に悪寒が奔る!!!
「い、いやぁ──オレには、特にお訊ねしたい事なんて無いんですけれどぉ……?」
…………やっっっべぇ……チビりそうなくらい怖いんだけど、あの阿修羅。
『おほほほほ……大丈夫。お時間は取らせませんわ』
──嘘やん! 絶っっっ対、嘘やん!!!
壁盾を構えつつ、ジリジリと後退するオレ。
「──あ! 社長さん、やっと追い付きましたー!」
「悪魔クソ速ぇ!!! あ、先生も居た……って、コレはいったいどういう──?」
救 世 主 来 た る 。
久遠が、首を傾げる。
うん。まぁ、そりゃそうだろう……。
──半泣きで壁盾を構えるオレ、その背後にはお嬢様を始め……久保やキメラが続いているんだから。
「二人とも助け──」
『──二人とも、上空から監視をお願い。如月と、その背後のお嬢様が逃げないようにね……』
オレの声に被せるように、阿修羅は告げる。
「ッ!? は、はい!」
「まさか……いやでも──マジ、だったのか?」
と、何かを理解した様子で救世主達はオレの上空付近へと展開する。
………………ぇああぅう。退路、絶たれちゃった。
あと何、なんでそんな深刻そうな顔でオレを見るんだねチミ達???
「──あ!? 如月さん居たっスーーーッッッ!」
は? ボーナスさん???
上野くん、それどういう……えぁ??? あの、何で隠密部が動いて?
それに、どうして──皆んな、そんな血に飢えた獣みたいな眼でオレを見てくるんだ???
「お! 社長、如月居たぞー!!!」
──田中まで!??!?
え? あの、マジで理解んない!?? ぇ、なに、何がどうなってッ!?
『丁度良かったわ……総員、其処の裏切りゲス野郎が逃げられないように囲いなさい』
う──裏切りゲス野郎!?!!?
え!? な、何でそんな強火なの!!? 確かに裏切ったし、どちらかと言えばゲス寄りだけど!?
…………あれ? なら、いいか。本当の事だし。
「──き、如月……」
「不味いね。社長、相当キレてるよ」
『…………ガチギレというヤツだな』
『主、私が全員ヤッて来ましょうか?』
背後からは、ゴチャゴチャと不安そうな声が……キメラくん、落ち着きなさい。メッ!
──ふぅ……まだだ、まだ終わらんよ!
割と詰んでる気がするけど、まだヤレる!!!
阿修羅はキレてるし、完璧に包囲もされてはいるが、まだ話し合いの余地は残されて──
「──ぅう、酷い目に遭った……この鳥め! 何で服が燃えて、ボクを襲った仮面の女はいったい……!?」
『ピィ!』
あ ッ ・ ・ ・ \ ( ^ q ^ ) /