VS 卯/亥
◆◆◆〜〜〜空と陸〜〜〜◆◆◆
レースのスタート地点にて……オレは安定のキメラ、社長はワイバーン、綾ちゃんはラベンダードラゴンに騎乗している。
……まぁ、オレは最初からキメラに乗っていたがな!
んで、先程の雑ッ──ゲフンゲフン! 大変理解りやすい説明によればモンスターは2体まで使用できる。
そしてこの『王道系RPGのラストマップみたいな岩山』は、とてもじゃないが陸系のモンスターでは時間が掛かるだろう。
──この『岩山』と次の『海』までは飛行系のモンスターで空から行くべきだ。
幸い、この岩山での障害は上空でゴロゴロしている稲妻だけだし……気を付けて飛べばまぁ、ね? いけるいける!
稲妻にぶち当たる確率とか、宝くじで一等を当てるよりも確率が低いらしいし流石にナイナイ!!!
──次の海も空を飛んでいけば問題無いだろう。知らんけど!
ただ最後の『氷山』……其処だけは気になる。
あのモブDさんの言い方、それに氷山で強風って……嫌な予感がする。海を渡り切ったら飛行系のモンスターからは降りた方が良さそうだ。
……と言っても、オレは言わずもがな……千尋さんも綾ちゃんも二体目のモンスターを所持しているし、まぁ、何とかなるか?
◆◆◆やっぱあの人持ってるわ!!!◆◆◆
「──ほな、そろそろ行くで!」
モブDさんがそう言うや否や、上空にカウントが表示される。
『●○○』
「如月、理解ってるでしょうけど……小狡い手を使うんじゃないわよ!」
『●●○』
「──え? そんなの当たり前じゃないですか、オレはルールに則った行動しかしませんよ??」
人を姑息呼ばわりとは失礼しちゃうわ! ぷんぷん!!
『●●●』
「し、社長さんも如月さんも落ち着いて下さい! レースが始まっちゃいますよ!!!」
『ご安心を……勝つのは主です!!』
『○○○』
──パァァアアアンンッッ!!! と、いう甲高い音と共に……皆が一斉にスタートを切る!
………………筈、だった。
続いて響く──ドーーーンッッッ!!!!! という空気を震わす鈍重な音……。
そして──、
「「「──ぁんぎゃぁあああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁッッッ!!!!!」」」
地を震わさんとする女の大・咆・哮☆
後方を確認しなくとも理解るとも!! アレは、あの悪魔のような悲鳴は……千尋さんのモノだ!!!
──宝くじで一等を当てるよりも低い確率?
それがどうした!? そんなモン……笑いの神に愛された我が社の社長からすれば……100%なのとまっっったく変わらんのだよwww!!!!!
「「「──社長さぁぁぁぁぁんッッッ!!?!?」」」
……綾ちゃんの声が岩山に響く!
「──え? 嘘やろ???」
「まさか稲妻が当たったのか?? そんなこと今まで無かったのに?」
モブDさん、EさんもΣ(・□・;)←この表情だ。
「──wwwww無理wwwお腹痛いwwwww」
そしてオレは……腹筋がご臨終した。
『大丈夫ですか主!? ポンポンが痛いんですか!!? 今すぐこの結界叩き割っておトイレに向かいますか!!??』
キメラはキメラで別の事でパニック起こして変な言葉遣いになってるし──お前、テレパシーはどうしたよ?
「wwべつに腹を壊したワケじゃないからwトイレには行かなくていいよwwwにしてもwwwwwあの人マジで持ってるわww笑いの神に溺愛されてるとしか思えんwwwww」
……安心してくれ千尋さんwww良いモン見せてくれた礼に、この勝負には勝ってみせるZE☆ d(´∀`)
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