修学旅行 〜混浴〜 3
■■■〜〜〜前〜〜〜■■■
──蛮族共の気持ちなんて理解るかよ!!!!!
■■■( #`Д´)■■■
「ぬぉおおおッ!!? ダメだ、全く開かねぇ!」
「お前逆にしてんじゃね?」
「押してダメなら引いてみ?」
「寒いから早くしてくれ!!!」
扉の先から、四馬鹿──基、蛮族共の声がする。
あの後、案の定……
『寒ッッッみぃ! おし、じゃあ次はサウナで我慢大会しようぜッハイ決定!!!!!』
と──なったワケだ。
…………なぁ、運命の神よ? オレ、貴方に何かしたか??? あの世に逝ったら覚えとけよ!?
あと──寒いなら早く他の風呂に行けや! 止めないから!!! お願いだからとっとと行って!
額から、汗が滝の様に流れ落ちる……。
うぅ、暑い……扉の掴みに手を掛け、相手に合わせて扉を押したり引いたりする。
先程から、扉さんがギシィッ、ミシィッと悲鳴を上げておられるが……すまん。耐えてくれ。
「くっそ、何で開かねぇんだ!? 建て付けが悪くなってんのかな?」
──舐めるなッ!!!
貴様ら如き脆弱な腕力で、オレのこの血と汗と涙で鍛え抜かれた腕に勝てるとでも? 甘いわ!
「──ああもうやめッ! 向こうの風呂行こうぜ!」
──えッちょ急にッッッバカ!?!!?
向こうから押される力が急に無くなり、オレの押す力のみが扉に掛かる!
──バキッッッ!!!!!!!!
と、扉さんから断末魔が上がり──オレの身体もバランスを崩し……半ば、押し出される形で倒れ──
「──へぷッ!」
──おい待てオレの喉よ!? 何だその可愛らしい声は!!? いつもの声帯クンどこ行った!?
◆◆◆_:(´ཀ`」 ∠):◆◆◆
「へッ!? ……あ、あの?」
田中の驚愕した様な声が──耳に届く。
あぁ、終わった。
グッバイ、オレの積み上げて来た諸々達よ……。
オレはゆっくりと顔を上げる。
顔面を強く打ち付けた所為で、若干、涙目になっているだろうが……今更、失うモノなど無いだろう。
──さぁ、笑いたければ笑え!
その後で……貴様ら全員記憶を無くすまで殴r──
「──キミ、大丈夫? その、ごめん!!! オレ、人が居るって気が付かなくて……!」
………………ん?
その場で顔を赤くし、頭を下げる田中。
その背後に控えている奴らも、顔を赤らめている。
「──ぇ、あの……?」
「やっべぇ……」
「……レベルたけぇ…………!」
「色気が……やばい!」
──は? レベル? 色気???
Σ(-᷅_-᷄ )──ぬ!?
コイツら……まさか?
「お前らやめろよ! その、ホントにごめんな!?」
おぉ……田中がこんなにマトモな事を──!
………………何か、解釈違い過ぎて気持ち悪いな?
だが──
「──いぇ、此方こそ……その、すみませんでした。サウナの扉が開かなくて、焦ってしまって(裏声)」
込み上げる笑いを抑え、穏やかに笑いかける。
…………これはチャンスだ!
「かわッ!? ぁ、違くて! その、それも、オレ達が扉を押したり引いたりしちゃったからで──!」
──だから、キミの所為じゃないから!
と、慌てて否定する田中……。
「でも……それでも、私が扉を壊しちゃった様なモノですから──受付の方にちゃんと謝らないと……」
では、お先に失礼しますね(裏声)!
と、そう告げ……自然な流れで脱衣場への扉を開き、中へと足を踏み入れる。
シャオラァアアアッッッ!!!!!
──勝った! コレはもう、何処からどう見てもオレの勝ちだろ!? あばよ、蛮族共!
めっちゃ自然に混浴から脱ッ──
「──ッ!? き、キャァァアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッ!!?!?」
………………………………は????????
ぇ、久遠???
おま、はだッ──え? そもそも何で、お前が此処に居るんだ?????
◆◆◆〜〜〜少し前〜〜〜◆◆◆
「──え、すごいッ!? このホテルって、温水プールまであるんですか!??」
「えぇ、あるわよ。立派な混浴がね……!」
「(あれ? このホテルのパンフにそんな事書いてあったっけか??? 見落としてたのかな?)」
「水着のレンタルもあっちで出来るから、さっそく行っちゃいましょうか! ふふッ、楽しみね!!!」
「──はい!」
「──うっす!」
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