一件落…………は?
…………ぅ──ッ!
ここは──オレ……は???
寝かされて……いる、のか?
瞼が、重い…………頭も、ボンヤリする……。
──クチュ……
? クチュ???
口の中、違和感……が…………ッ?
──……え? まって!!???
これ、もしや──チッス……されてる???
──ちゅ……ちゅッ…………
さ れ て る ! ! !
絶対コレ、されてる!!!!!!!!
え? でもなんでッ!?!!?
い、医療行為でか??! そうなのかッ!!? 相手ッ! 相手はッッッ!!?!?!!?
ぬぉおおおッ瞼よ! 開け!!!!!
お母父さん、アンタをそんなヤワな子に育てた憶えは無いわよ! ほら、頑張って!!!!!!!!
──相手によっては舌を……噛む事になる!!!
「…………ぇ……な………………の!?」
ぬ!? 声が、する!??
いや、待て! 考えろ、オレッ!!!!!
今、声がする=相手では無い……ハズだ!
──聴力を総動員させろ!!!
相手を、相手を特定するんだ!!!!!
瞼が働かねぇ以上……聴力がガンバンだよ!
「ねぇ! 如月は、如月は大丈夫なの!?」
──ぃよし! 勝ったッッッ!!!!!
社長じゃない!!!!!!!!
「如月さん……お願いですから、目を開けて……」
待 て ! ? ? ? ?
綾ちゃんでもないだと!?!!?!??
「先輩………………」
久保でも無い……!?
そこで、ふと──とある想像が、オレの脳内を……光の速さで駆け巡る!
コレ、相手……同性では???
ミシャンドラとの戦闘で残ってた奴らの割合的にも、有り得ない話じゃ──ッ!
だが、それは…………それはッ……!
「──もごぉッッッ!!!!!」
(──オレにはまだ早すぎるッッッ!!!!!)
混乱&精神的なアレによって瞼くんが働いた!
目を開け、勢い良く上半身を起こすと──ボテッと、大きな白い鳥がオレの上から転がり落ちる。
……? 身体が、だいぶ楽に──まさかッ!?
「お前……親父さんのカラドリウスか???」
■■■
「──えーと…………つまり?」
ミシャンドラ撃破後、オレは気を失ったらしい。
出血も酷く、本来柔らかい筈の場所に固い感触もあった事から、恐らく骨もヤッてた……と…………?
「まったくアンタはまた無茶をして!!! この鳥が居なかったら、どうなってたか理解ってんの!?」
青筋をたて、声を荒げる社長。
──うん。コレは、全面的にオレが悪い。
「はい…………すみませんでした。それと、ありがとうございました。カラドリウスも、助かったよ」
チッスは、されたけど……。
↑の言葉を呑み込み、社長と……カラドリウスに頭を下げ、礼を言う。
…………チッスは、されたけど──ッ!
「如月さん……」
「先生……」
「先輩……」
──あと、うん……。
「その、皆んなにも……心配を掛けたみたいで、ごめん。悪かった」
だからその、そんな目で──オレを見……
『あ る じ ・ ・ ・ ?』
「──ぴッ!?」
あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばッッッ──((((;゜Д゜)))))))
「……き、キメラ…………!」
『パラサイトから訊きました。痛覚を遮断していたそうですね?』
ニッコリと、笑う、キメラくん。
──パラサイトぉーーーーーッッッ、おま、何でバラしたぁああああああああッッッッッ!?!!?
『ほぅ? 隠すつもりだったと???』
「滅相もございません、キメラ様」
出来ればダンマリを決め込むつもりでした、ごめんなさい反省してます許して下さい何でもします。
だから後生です、その背後の般若さんにはお帰りいただいても宜しいでしょうか、お願いします!
『はぁーーーーーッッッ!!!!!!!!』
唐突にクソでか溜息を吐くキメラに……びくッ、と、肩が跳ねる。
『──もうすぐ、救急車が来ます』
………………はぃ?
『救急車が到着次第、大人しく病院に運ばれて下さい。お母様にも連絡を入れましたので逃げない様に』
「はい…………はぃ?」
──え? それだけ???
と、オレの心の声を読み取ったのか……にっっっこりと大変すんばらしい笑顔で、
『はい。「今の所は」それだけです──!』
言い放つ、キメラくん。
あ、これオレ終わったわ……。
直感した。
この先、恐ろしい未来が待っていると──!
『──はぁ。心配、したんですからね……主』
「あぁ………………悪かった。ごめんな、キメラ」
・
・
・
「えと、それと……こんな時にすみません。誰か、水持ってませんか? その、口をゆすぎたくて……」
口の中が、ツブツブするんじゃ。
『あぁ、それなら……コレを使うと良いぞ』
そう、差し出されたペットボトルを受け取り……礼を言いながら、口を付ける。
「──ぷはッ! ふ〜〜〜助かった、ありがとう。お陰でスッキリしたよ」
『いやいや気にする事は無いぞ。元主よ』
………………ん? 元、主???
油の切れた機械の様な動きで、オレはペットボトルを差し出してくれた奴の方を見る。
──あッ。
ここまでお読み下さりありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ