公平? ナニソレ美味しいの??
◆◆◆。゜(゜´Д`゜)゜。◆◆◆
「──わ、ワイバーンちゃんが……わ、わだじのワイバーンちゃんがぁぁぁあああ!!!。゜(゜´Д`゜)゜。」
「……ケルベロスも…………どうして……?」
試練を突破したはいいが、千尋さんと綾ちゃんが何か色々とヤバい。暗い……。
──特に千尋さん、まッッッさか号泣するとは……。
「ま、まだ完成したばかりのゲームなんでほら、バグですよバグ!」
オレがやりました──とは、とてもじゃないが言えない。絶ッッッ対に言えない!!!
「そ、それにホラ! モンスターは時間経過で復活しますから!! ね?」
「ぼ、ボントに?? (/ _ ; )」
「──それは……はい、そうですけど…………」
無償で情報提供などファッ●ンだが! 今回ばかりはオレにも非がある!!
「……それに今回のバグはオレにも予想外でした。ですので──お詫びとしてコチラのアイテムをどうぞ」
そう言って、全プレイヤーに詫びアイテムを配布する。
配布した詫びアイテムは──『欲望時計』。
……効果はモンスター復活までの時間を瞬時に経過させる。謂わば『復活アイテム』である。
あ、勿論だが千尋さんと綾ちゃん以外には『激化薬』も付けておいた。こういうのは公平にしないとね!
「え? このアイテムって──あ、ありがとうございます! 如月さん!!」
そう綾ちゃんは喜んでくれるが、
「………………(/ _ ; )」
千尋さんはスマホの画面を見たまま動かない。
「ど、どうしました千尋さん?」
嫌な予感を感じつつ、そう訊ねてみる。
「………………ワイバーンちゃん……(/ _ ; )」
ボソリ。そう千尋さんは呟く。
嫌な予感が、悪寒へと進化した。
「──ち、千尋さん? そもそもワイ君はオレのモンスターなんですけど??」
そう言葉を返してみるが……、
「…………『私』の、ワイバーンちゃん……(/ _ ; )」
千尋さんは、そう言葉を返してくる。
「………………」
「………………………………(/ _ ; )」
暫し、視線での無言の戦い。
「──500万」
「………………(;ω;)」
ッ、それなら!!!
「──ひ、100万」
「…………(´;ω;`)」
ゥヴッ、これならどうだ!!?
「──50……いや、5万でどうですか!?」
「……5円…………(/ _ ; )」
クゥゥ……ッ! それで今回の一件は水に流すと!?
──だが、ここで『はいそうですか』など商人の名折れ!!!
「いやいやいや! 無償で情報提供しましたよね!?」
「綾ちゃんは知ってたわよね……? (/ _ ; )」
「……ッ、で、ですが千尋さんは気付いてなかったでしょ!?」
「──綾ちゃんは優しい良い子。だから、訊けば『無償』で教えてくれた……(/ _ ; )」
「そ、それはまぁ……そうでしょうけど!!!」
オレと千尋さんの視線がぶつかる!
そして──ッ!!!
「──ああもう分かりましたよ! 5円でいいですよ5円で!!! 毎度ありがとうございました!!」
「ヽ(^ω^)ノ」
こうして……二つ目の試練も無事に、何事も無く終わったのだった。
──公平? ナニソレ美味シイノ???
◆◆◆〜〜〜何かが落ちている?〜〜〜◆◆◆
アイテム──『何かよく分からん勾玉 (丑/午)』を手に入れた。
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