表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
207/340

憑依 VS 憑依




──ドクッ、ドクン……


 普段ふだんよりもずっとはやく、つよみゃくしんぞう


 胸部きょうぶ不快ふかいかん一向いっこうおさまらない嘔吐おうとかん──くちなかには、てつあじひろがっている。




「…………ッハ!」




 意識いしきめていたいきく。


 新鮮しんせん空気くうきれたはいから、ゴロゴロと異音いおんがし──不快ふかいかんがよりおおきなモノへと変化へんかした。




 ……おそらくは、身体からだ悲鳴ひめいげているのだろう。




 前方ぜんぽうからはなたれる、無数むすうのエネルギーだんを──正面しょうめんからかわし、はじきながら相手あいてふところへとむ。


『ッッッ!!?!??』


 なにおどろいているんだか……おまえもしたことだろ?




 ──あぁでも、おまえたしか……あのとき、オレの背後うしろまわんでたっけな???




 口角こうかくげ、そのままかげ身体からだりょうったけんで……きりはらう!


『ぐゥ……ッ!』


 だが即座そくざに、かげ自身じしん細剣けんし──




 なんとかソレを──双剣そうけんふせいだものの、衝撃しょうげきをモロにけ……オレは後方こうほうはじばされた!




「──田中たなかいわをオレの後方こうほうげろ!」


「へ、ぇ?」


「はよしろッッッ!!!」




「お、おぅ!!!!! ゴーレム!」




 中庭なかにわかざってあるいわっこき、ゴーレムはソレをオレの後方こうほう目掛めがけてぶんげる!


 おおきさももうぶんい。よくやった!




 こころなかで、親父おやじさんにわせながら……げられたいわだいに、ふたたかげかってむ!!!




 すまん親父おやじさん!


 あのいわ……多分たぶん二度にど使つかものにならないわ!!!


 後方こうほうがるいわ破砕はさいおんきながら、そうおもう。




『──いいなぁ…………』


 あと悪魔へんたい。そのをやめろ。




 つぎはおまえだいにしてやるから、やめろ。やめてってばッッッ!!!!!




 だが、流石さすがだなコレ。


 視界しかいがいつもよりひろい……デバフはすさまじいが、身体からだかるいし、あのかげともわたえる。




 流石さすがは『激化げきかやく』パイセンだ!




 …………うん? なんだ???


 え? 激化げきかやくってどういうことだって……?


 ──? いや、言葉ことばどおりの意味いみだが???




 修正しゅうせいちゅうにさ、げきやくをゴックンとね? 美味おいしくいただいたのよ。オレ。




 じゃなきゃ、あんなにはやくバグ修正しゅうせいわらんて。マジ無理むりっすよ、ねぇ〜〜〜?


 ──った双剣そうけんを、かげ目掛めがけて投擲とうてきする!




『くゥッ!?』




 パラサイトが遮断しゃだんしてくれているからいたみこそいが、身体からだかんてきいろ々とヤバそうだなぁ……。


 ──ギギィンッッッ!!!!!!!!


 はぁ、救急きゅうきゅうしゃ時間じかんあるかな?




「パラサイト、大剣バスターブレード!」




 そのまま、パラサイトを大剣たいけん変化へんかさせ──双剣そうけんはじいたばかりのかげかる!


『──ぁアああァァッッッ!!!!!』


「おっと!」




 じょう半身はんしんおおきくそらして、かげ細剣けんわし、




「──地上ちじょう部隊ぶたい! 総員そういん爆弾ばくだん投擲とうてきよろしく!!!」


 キメラがはんきでつたえてまわっている爆弾ばくだん出番でばんだ!


 …………いやぁ、キメラがそこまでだれかをたすけたいとおもってくれていたとは──せいちょうしたな、キメラ。




 ほろり──と、こぼれそうになるなみだおさえ、とどろ轟音ごうおん純白じゅんぱく爆煙ばくえんなか……薄氷はくひょうおおわれたかげる!




『かハァッ!』


 よこいちに、かげ身体からだきりはらい……素早すばや後退こうたい距離きょりをとる!




 ──ステータスは…………。




 確認かくにんすれば、ミシャンドラのこHPたいりょくぶんいちてい


 身体からだところ々からは、くろモヤつづけている。


 だが──ようやく、えた!




 かげの、その胸部きょうぶ……其処そこに、一際ひときわやみがある。




 アレが、ミシャンドラかくだと直感ちょっかんした。


 そのやみかたまりが、鼓動こどうするたびに──




 ──周囲しゅうい霧散むさんしたモヤが、ふたたかげよろい形成けいせいする。




 さすがに……大事だいじなモノは、ぐに再生さいせいさせるか。


 だが、かまわない。


 何度なんどでもけずるまでだ。




 そして、ミシャンドラ……おまえが、そとつくろうのに集中しゅうちゅうしてくれればなおい。




 ──そのかんに、うちひそんだどくは……間違まちがいなく、おまえむしばことだろう。


 たのんだぞ……イヴィル。


 憑依ひょういには──




 ──憑依ひょういって、いどむまでだ!




■■■




 ナんで……どうシテ…………?


 先輩セんぱイハ、タたかうンダろウ???




 ぼロボろなのに──怪我ケがもイっぱいシテ……




「──ドウしテ、先輩センぱイは……ソウまデして、たタかウの?」


 だレモ、ナニコたえテクレないやみなカ……


 わタシハ、ボくは、一人ひトリつぶヤク。




『そんなの……あのひとたすけたいと、そうしたいとめたからだよ。そんなこと理解わからないの?』




 ──ぇ?

 ここまでお読み下さりありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ