修正完了!
「──超電磁砲最大出力! 迎え撃つ!!!」
レーザーには超電磁砲を!
男の浪漫、いきますッッッ!!!!!
レーザーと社長達の間へと飛び込み、真正面から超電磁砲をレーザーに発射する!
ぶつかり合う──漆黒と黄金。
放電音が轟き、衝撃波が空を震わせ、漆黒と黄金の光が互いを喰い合う中……オレは思考する。
あ、このままじゃ押し負けるな。と……
威力の問題では無く、もっと純粋に。
場所は空中。
つまりは、足場など無いワケで──
=踏ん張れないのだ。棘すら刺せない。刺す場所が無いからな。
──ならば、どうするか?
簡単だ。こうすれば良い。
「社長、綾ちゃん、久遠! オレの背中を押してくれ。支えてほしい!!!」
「──ッはい! 先生!!!」
「如月さん!」
「仕方無いわね!!!」
オレの頼みに、返されるそれぞれの言葉。
次の瞬間……にはもう、オレの背には──暖かな温もりがあった。
あぁ……コレなら、いける!
真っ直ぐに、漆黒の向こう側へと目を向ける。
相も変わらず、空虚な……空っぽな穴の様な眼が、其処にはあった。
その眼と、目線をあわせ──微笑む。
『──こういうのも悪くないな』
そう、声には出さず……唇を動かす。
『──ッッッ!!!!!???』
その瞬間、影の……久保の放つ、レーザーの威力が僅かに上がった。ような気がした。
怒ったのか……でもそれなら、安心したよ。
その影の中に、お前は居る。
理不尽で、邪魔な不具合も解消させた。
なら、あとオレのすべき事は──。
……ふと、久保が放つ漆黒が収束した。
細くなった漆黒の光諸共、黄金の光が瞬時に影を呑み込む……が、コレは──!
「社長達は離れて! パラサイト、双剣!!!」
即座に、双剣を構えた!
瞬間──!
──ギィンッッッッッ!!!!!!!!!!
「ダメージ覚悟で突っ込んで来るとは、よっぽど気に食わなかったのか……なぁ、久保?」
『……せン…………パイぃいッッッ!!!!!』
ギリギリギリギリギリ──ッッッ!!!!!!!!
繰り出された重い一撃を、刃から火花を散らせつつも防ぐ。
──ギィンッ!!!
『ッ!?』
「上から剣を振り下ろしつつ、下からの不意打ち。悪くないが、残念だったな?」
上からの攻撃を右手の剣で、
下からの攻撃を左手の剣で防ぎ、苦笑する。
重い一撃である事に変わりは無いが、パラサイトのお陰で痛みは無い。さぁ、此方も攻めに転じようか!
「──千尋さん! あの爆弾を!!!」
「任せなさいッッッ!!!!!」
バン──ッッッッッ!!!!!!!!
『グぅッ!!?!?』
「──ふんッ!」
影が爆風に怯んだ隙に……攻撃を防いでいる左手を軸にし、影に蹴りを叩き込む!
『──ガぁッッッ!?』
すまんね〜、足癖が悪くて?
そして、攻撃が効いた事を改めて実感した。
シュウシュウ──と、黒い靄が影の身体、先ほど蹴りを叩き込んだ場所から噴き出していたのだ。
だが、まだ久保の姿は見えない。
影が顕現した時、その中へと久保は取り込まれている。
そして、ダメージによって影は若干ながら霧散する。
再生やら何やらかんやら諸々を計算すると──やはり、コレが一番手っ取り早いか。
「悪いな、久保。ちょっと痛いと思うが耐えろよ?」
瞬時、右腕に力を込め──拮抗していた影の刃を切り払う!
『──っ!?』
グラリ……影が、ほんの僅かにグラつく。その隙に右の剣を一度手放し、素早く逆手に持ち直すと──
──そのまま、影の身体へと振り下ろす!!!
『アがァあッッッ!!?!?!!?』
おっと……。
影は靄を撒き散らしつつも、追撃を恐れてかオレから距離を取る。
だが…………逃すと思うなよ?
■■■
「先生すげぇ……」
「はい、圧倒……してますね」
「………………変ね……」
「「──え?」」
私は、自分の赤くなった手を二人に見せる。
「それ……どうしたんですか社長さん!?」
「なんか、霜焼けみたいになってるっすね……」
えぇ、その通りね……。
と、渋々頷き──告げる。
「あの爆弾の爆風を少し受けちゃってね」
……と。
「でも、おかしいのよ……如月は、私とは違ってほぼゼロ距離で爆風を受けてた。なのに──」
──痛がるどころか、まるで何も感じてないみたいに……。
アイツ、また何かしたわね。
と、自分の後輩と激闘を繰り広げている、困った子どもへと目を向け……私は密かに溜息を吐いた。
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