修正中 〜後〜
──バンッッッッッ!!!!!!!!
鼓膜を震わせる破砕音……。
そして、それと同時に純白の冷気が爆風と共に空気中に爆散し、肌を突き刺す。
「ッ、これはいったい……!?」
『……■○*↑↑…………#@&★□○○!?!!?』
僅かに距離があった私とは違い、あの爆風の直撃を受けた影は、その身体の所々が凍り付いていた。
「──綾ちゃーーーんッ! それに久遠くんも!!! 大丈夫だった!!? 大丈夫よね!?!!?」
耳に、社長さんの大声が届く。
「女社長!」
「社長さん……! えと、さっきのは…………?」
「御免なさい、爆弾に氷属性の属性付与薬をぶっ掛けて投げたんだけど──威力が強過ぎたわ!!!」
──てへぺろ!!!!!
大声で社長さんが叫ぶ。
「それと……はい、コレ!!!」
ワイバーンに騎乗し飛んで来た社長さんが、その腕に抱えた大量の爆弾を手渡してくる。
──これは……つまり…………。
爆風の威力強めだから、気を付けてね!!!!!
とっても良い笑顔で、そう親指を立てる社長さん。
「あと、虫ちゃん!!!!!」
『………………なんだ?』
冷気が苦手なのか、キメラさんが若干、不機嫌そうに現れる。
「この爆弾のレシピ、地上で頑張っている子達に知らせて来てくれる?」
『──正気か貴様ッ!?』
我、虫也!?!!? と、叫ぶキメラさんに、
「正気で本気よ! アンタのご主人様の為でもあるんだから、嫌がってないで協力しなさい!!!」
社長さんは、捲し立てる。
『──ウゥ…………』
うわ、本気で嫌そう。そこまで、寒いのが嫌なのかな……?
『嫌というか、生命に関わるレベルで──』
と、律儀に質問に答えようとしてくれたキメラさんだが……その前に、社長さんが口を開く。
「──如月の机、その一番下の引き出し」
『ぴッッッ!!?!?』
「貴方専用なのよね? いや〜、御免なさいね勝手に開けちゃってぇ……貴方の可愛いペットも驚いてたわ」
──? 机の引き出しに、ペット???
『ジ、ジャイ子とジャイ雄はペットでは無い! 兄妹二匹でダメな親元から逃げ出して来た子達だ!!! 親は何処ぞで飼育され、自分ではロクに餌すら取れない。元々、フリーダム育児族ゆえに未来を憂いた二匹は……私に助けを求めて──ッ!』
「あぁ、あの蠍そんな名前だったの。へぇ〜」
──待って!? サソリ!?!!?!??
「先生の、机の、引き出しに???」
『仕方無いだろう!? コレ以上増やしたら問答無用で追い出すと主が言って──!』
「だからって……職場の机に、蠍はちょっと……」
『冬になれば餌もロクには取れない! なのに追い出せと言うのか!!? あの子達を寒空の下に!?』
「私なんて一瞬、虫ちゃんが如月の暗殺を企んでるのかなって思ったわよ?」
『そんな事するワケ無いだろう!!!??』
慌てふためき、言葉を紡ぐキメラさんの肩に……社長さんが、ポンッと手を置き一言。
如 月 に バ ラ す わ よ ・ ・ ・ ?
◆◆◆
どうシテ……ドうしテ、笑ってイる?
『ッ──行けば良いんでしょ、行けば! 漢キメラ、行きますよ!!! 行ってやりますよッ!!!!!』
「なる早でね〜!」
『──ファ●ク!!!!!』
ヘラへらト、楽シそウニ……コンなにモ、僕は苦しイノに──彼ハ、笑ッてクレなイのニ!
なゼ、ドウしテ……オ前達が、笑っテいル!?
巫山戯ルな! 巫山戯るなァ!!!!!
アノ女はイつもソウだ!!! 大しタ実力モ無い癖ニ、いつモ、彼ト居ル……ソの隣に、並び立ッて!
──認めナイ、認メルもノか!!!!!
まヤカしダ、アリえナい……。
だッテ、彼は──あノ女が、苦手デ、
嫌ッてイタはズ…………アれ? ナら、何故……彼ハ──笑っテいタ?????
『──ッッっ!!!!! ち、ガウ……ちがウ、チがウちがうチガうちガウチガうチガウちがウ!!!』
い た イ ッ ! ! ! ! !
「綾! 社長! 油断するな!!!」
「影が突っ込んで来るでござるよ!!!!!」
嫌だ……消えロ、消エテよ…………!
ガむシャらに、手ヲ伸ばス!
居なくナレば良イ……ソウすれバ、こノ痛ミも!
「──ッ、えい!」
「コレでも食らいなさい!!!」
バンッッッバンッッッッッッ!!!!!!!!!!
ッ、冷たイ……身体、動きガっ鈍──ッッッ!
ぴシぴし、煩い!!!
使エなイ!!! 腕モ、翼も!!!!!
要 ら ナ い ・ ・ ・ ! ! !
『──ッ、ぐゥウ…………!!!!!』
「なぁッ!?!!?!?」
「切断した、のか? 自分で、自分の身体を切ッ!?」
要らナイのハ、棄てテ……新シイの、作ル!
「おい! また、影が集まって……!」
「再生してるでござるッ!!!??」
近付くト、危ナい……。
ソレなラ、遠クカら──壊す!!!
先ずハ……お前カらダ!
「──ッ、社長! なんか不味そう、大技が来るような気がする!!! 気をつけろ!」
「翼に、エネルギーが集まって……!?」
『消 え 失 セ ロ ! ! ! ! !』
「接近戦がダメなら今度は遠距離攻撃か──ハハッ! まったく、本当に無茶苦茶するな。お前は」
──ぁ?
先、パい………………?????
ここまでお読み下さりありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ