表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
200/339

VS ミシャンドラ 2




 ──あのことわすれない。




 はじめて『けた』、あの


 世界せかいいろいた、あの


 天才てんさいから、凡人ぼんじんになった……あの




 …………先輩せんぱいった、えた……あのことぜったいわすれない。




 学年がくねん試験しけん、その結果けっかされたあの──


 ──ボクは、わたしは、はじめてけた。




 全力ぜんりょくでやった結果けっかだから、くやしさはあまりかった。わりに、わたしなかにあったのはこうしん




 ──ドキドキした。


 自分じぶんかした相手あいては、一体いったいどういうひとなんだろうか? と、固唾かたずんで……そのひとった。




「──ふははははッッッ! けの内容ないようおぼえてるだろうな!? じゃ、きそばパンってこいや!」




 ………………おどろいた。


 いや、マジで。こえなかった。




 綺麗きれいかおをしたかれは、そのかお嘲笑ちょうしょうゆがめて……こえたからかにわらっていたから。




「クッソォォオッ──おまえ! さてはあたまいのをかくしてやがったな!? 卑怯ひきょうだぞ!!!」


「または教師きょうし買収ばいしゅうしたんだろ貴様キサマ!??」


不正ふせい不正ふせい! 久保くぼけるワケがねぇ!!!」




 ──え? わたしッ!!???




「はぁん? 久保くぼよりテスト結果けっかうえなら、なんでもするってったのはおまえらだろ? ちがうか、うん??」




 ……よくよく、はなしをいてみたら……どうやらかれらはけをしていたらしい。


 わたしより、試験しけん結果けっかければなんでもすると。


 ──そんな内容ないようけを。




 つまり、わたしかれの……きそばパンへのしゅうねんけたということ? は??? マジで?????


 あまりかったはずの、くやしさがいた瞬間しゅんかんだった。




「だからっておまえ! ねむじょうしゅうはんがくねんいちてんさいかすっておおあないトコだろうがよッ!!!」




 ──ズキッ!


 また、むねいたく……くるしくなった。


 ああ、この人達ひとたちもか。と、絶望ぜつぼうした。




「──はぁ? おまえなにってんの???」




「へ?」


 …………?


 心底しんそこ不思議ふしぎそうにかれくちひらく。




久保くぼ天才てんさいなんかじゃないぞ? アイツは努力どりょくをする凡人ぼんじんだ……天才てんさいってうのはオレみたいな──」




 ──ガタンッ!


「…………ぁ」


 動揺どうようして……おもわず、物音ものおとててしまった。




 なんとかつくろおうとしたけど──ダメだった。




 かれらと……かれったしゅんかん、もうダメだった。


 目頭めがしらあつくなって、ボロボロとからしずくこぼれて……まらなくて。


 ──いた。つづけた……。




「あーーーッ! 如月きさらぎ久保くぼかせたー!!!」


さいっっってい!!!!!」


「このゴミクズ! 人間にんげんはじッッッ!!!」




「──はぁあッッッ!?!!? ぇ、でも……いやって、確認かくにんさせて! これオレのせいなの!?」


「「「──そうだよ!!!」」」




 いや、ちがうから……。




 でも、上手うま言葉ことばなくて。


 ようやく、きをもどしたときにはもう──いろ々と、かれに……せんぱいみついでもらったあとだった。




 あの……わたしは、ボクになった。




 ──白黒モノクロだった世界せかいいろいて、はじめて……このかいれいだっておもえた。


 なんとかボクなだめようとする先輩せんぱい面白おもしろくて……。


 やさしくて、あたたかかった。




 だからかな……そのボクは『こい』をした。




■■■




「Fu*kyou──【ほんまにアカン言葉ことば】!!!」




「──きなされ境夜きょうやたん!!? はアレになってもあいオニャでござるよッッッ!?」


「そうだぜ先生せんせい!? いく先生せんせいばっかしゅうちゅうてきねらわれるからって、そのことはダメだとおもうオレ!」




「うるせぇーーーーーッッッ!!!!! さっきからオレばっかねらいやがって……オレはタンクじゃない!」




『●☆?↑↑〆!??』


 ──ゴギィィインッッッッッ!!!!!!!!


 ああもうッ! だからうでってるってってんじゃん!? 加減かげんにしろよぉおおおッ!!?




 大盾たてから火花ひばなり、うでしびれがよりひどく……かんかくてきにもおもくなってくる。このままじゃ、不味マズい。




「──チッ! 超電磁砲レールガン、いくぞ!!!」


 魔法まほうのおかげでチャージタイムはいが、オレのうでさんと背骨せぼねさんが悲鳴ひめいをあげる。ごめんね!


 連撃れんげきけるためとはえ……マジでキツい。




『──(チラッ)』




 でもなぁ……アレにたよるのはちょっと……。


 さっきからチラチラと、うらやましそうにコッチをてるあの変態あくまに──たよるのだけは、おぅん…………。


 でも、いますこしでも戦力せんりょくしいのも事実じじつだし。




 ……回復ヒール時間タイムしい…………すぅぅ……ッ!




 こころ天秤てんびんをギッコンバッタンしまくった結果けっか──


「……タマ…………タンクたのんでもいか?」


 オレは──変態タマいまもっとほっしているだろう命令めいれいくだした。くだして、しまった。あの変態あくまに。




『──ッ! りょ…………いえ、もうひとこえ……』




 (###^ ω^)──ブッッッチン!!!!!!!!


「さっさとけこの愚鈍ぐどん肉壁にくかべが。やくて」


『〜〜〜ッッ♡♡♡ ウェヒヒッ……ありがとうございますッ肉壁にくかべきますッッッッッッッッ♡♡♡♡♡』




 そして砂埃すなぼこりげ、久保くぼとオレのあいだくように飛来ひらいする巨大きょだいへんたい……間違まちがえた。悪魔あくま




貴様キサマうらみはいが……いや、むしろ感謝かんしゃしているがごしゅじんさまからのごめいれいだ! かかってい!!!』


『──@☆☆←↓○?!!』




 瞬間しゅんかん──タマを無視むしして此方こちらへと再度さいどんでを……タマがきょだい剛腕ウデぎ、はじばす!




『ほぅ……まよいがく、おもい、いちげきだ。すこしばかり、われうでしびれた。で? つぎは、どうる??』


『→→◇*☆?←☆!?』




 ッ!? 久保くぼの……あの人影ひとかげの、もうかたほううでまでもが、細剣レイピア変化へんかしただと──ッ?




『クハハッ──ご主人しゅじんさまにそれほどあそんでもらいたいのか? まぁ、ちはるが…………あきらめろ』


 双剣そうけんかまえる人影ひとかげ……。


『&☆☆*↑↑↓ ●*↓↓!!!』




 ──ッッッ!?




『おっと……まだスピードもがるのか。だが、われかぎりごしゅじんさまにそのやいばとどかぬとれ』


 オレの眼前がんぜん突如とつじょあらわれた人影ひとかげなん尻尾しっぽはじく。





 …………いやって? まだ本気ほんきしてなかったらしい久保くぼにもビックリしたけどさ???




 タマ………………いや、タマさん???


 おまえ、そんだけつよかったの? えッ?


 マジでごめん、ただ変態へんたいだとばかりおもってたわ。




「──えっと……じゃあ、かべ、おねがいします?」


『………………むぅ』


「あぁ、すまん。ちゃんとまもれよ、肉壁にくかべ?」


『ンンッ♡♡♡ こ、この肉壁にくかべめにどうぞおまかくださいごしゅじんさまぁあああああんッッッ♡♡♡♡♡♡♡♡』




 ──あー、はいはい。じゃ、オレたちちょっと回復かいふくはさむからよろしくな。


 こら久遠くおんわせちゃいけません!




◆◆◆




あるじ報告ほうこくが……』




 ──たか。


 中庭なかにわ散開さんかいしていたキメラがあつまり、言葉ことばつむぐ。




『このいたところから、あのかげ観察かんさつしましたが……やはり、不具合バグ影響えいきょうているようです』




 …………はぁ、やっぱりか。


 いやことほど、本当ほんとうたる──。




具体的ぐたいてきには攻撃こうげきそのもののりょく攻撃こうげきたる直前ちょくぜんなにか……えない障壁しょうへきようなモノではじかれていたように、わたしにはえました』




 成程なるほどな?


 オレが強制きょうせいてきタンクをやっていたとき……久遠くおんのバハムートや鈴木すずきさんの女神アテナえんしてくれたが──


 ──そのどれもが、そもそもいていなかった。




ばしたりは出来できるが、ダメージそのものははいっていなかったワケか。はぁー、ダル!」




 っていた回復薬かいふくやく一気いっきあおる!


 ホラよ、パラサイトもめ。むしろまなきゃやってられるか! ケッ!!!




「うーむ……そもそも攻撃こうげきかないのならば──われ々にたいいでござるよ?」


 ──どうするでござる?


 と、けてくる鈴木すずきさん。




 …………ん? どうするって……。




かまわず攻撃こうげき仕掛しかけますよ。そして相手あいて行動こうどうパターンをあたまたたみ、つ。常識じょうしきでは?」


「でもよ──ッ先生せんせい!」


 いぶかしげな、不安ふあん表情ひょうじょうける久遠くおん




 ──はぁ、仕方しかたいか。




「そもそも、相手あいてのHPを0にするだけが勝利しょうり条件じょうけんなワケじゃないぞ? いいか、今回こんかい勝利しょうり条件じょうけんは──」


 そう、今回こんかいかぎりは──コソコソ。ぽしょぽしょ。


 討伐とうばつはまぁ、しなきゃだが……いまじゃない。




 それにコッチには最強さいきょうへんた──かべる!




 この勝利しょうり条件じょうけん達成たっせいは、けっして不可能ふかのうじゃない!


 と、いうワケで……再戦リベンジってきま〜す!!!

 ここまでお読み下さりありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ