VS 丑/午
明けましておめでとう御座います!
新年早々デバフ祭りではありますが、リハビリを兼ねてチマチマ投稿する予定なので良ければ見てやって下さいm(_ _)m
◆◆◆(・・?)◆◆◆
──う〜ん?? やっぱ変だよなぁ?
『ランクA/ケルベロス (Lv 41)
(HP2318/7961)
(MP327/2564)
(攻撃力 2167)
(防御力 2562)
(魔法力 2641)
(魔法防御力 2391)
・
・
・ 』
……千尋さんの舐めプは置いといて、綾ちゃんのケルベロスの能力値から考えると……もうそろそろ決着がついても良い頃なのに、牛頭鬼も馬頭鬼もまだピンピンしている。
特殊スキルの影響か? 確か──指定されたモンスターで発動するスキルって、結構強力なヤツばかりだった気が?
──やっべ、どうしよ……全く思い出せねぇ!!
途端に、オレの頭に電流が駆ける!
◆◆◆〜〜〜やっちまったZE☆ (回想)〜〜〜◆◆◆
『せんぱ〜い、指定されたモンスターを組み合わせて発動させるスキルってどういうのにするの?』
「ん〜? 組み合わせるモンスター自体の能力値はかなり低めに設定してるからなぁ、ここは能力値を底上げする……みたいなので良いんじゃないか?」
『底上げって具体的にはどのくらい?』
「HPとMPはそのまま。代わりにそれ以外の能力値を三倍くらいでどうだ?」
『──グロ! 三倍って結構キツくない!?』
「まぁ、オマケ要素みたいなものだし? 低ランクでも高ランクのモンスターを倒しやすくなって良いだろ」
『もう! せんぱいってこういうトコ本当に適当だよね! クレーム来たらどうすんの!?』
「そりゃあお前、その都度スキル修正っスよ!!」
『………………はぁ、せんぱい──実は全く頭働いてないでしょ?』
「フッ、まだたったの二徹目だぜ☆」
『ダメじゃん!!? はぁ、スキルはホントにこれで良いの? もうどうなっても知らないからね??』
「でぇじょうぶだぁ、どうにかなる!!!!!」
◆◆◆〜〜〜Σ(・Д・)〜〜〜◆◆◆
あ、あ〜〜〜そういえばその時作ってたスキルが丁度……牛頭鬼と馬頭鬼の特殊スキルだったかも?
──やッッッべぇ、他のスキルはちゃんと調整したけど……ほぼ深夜テンションで作ってたから、あの時のスキルだけ忘れてた可能性も微レ存??
え、まって? と、いう事はだよ??
『ランクB/牛頭鬼
(攻撃力 1106→3318)
(防御力 1021→3063)
(魔法力 6→18)
(魔法防御力 8→24)』
『ランクB/馬頭鬼
(攻撃力 6→18)
(防御力 10→30)
(魔法力 1204→3612)
(魔法防御力 1395→4185)』
──ってコト? は??
んで、お互いが『庇う』のスキルで互いに苦手な攻撃を庇いあってる……と。
──は???
◆◆◆〜〜〜任務完了〜〜〜◆◆◆
「──ちょッ!? 相手のHPがミリも削れないんだけど何これバグ!?!!?」
「ケルベロスの攻撃が全く効かない!? なんで!!?」
………………
…………………………
……………………………………え? コレ、オレの所為?
ケルベロスが牛頭鬼にその鋭い爪を振り下ろすが、牛頭鬼のマッスルボディには傷一つ付かない。
ワイ君のブレスも同様に、馬頭鬼に弾かれている。
「……千尋さん、ティアマトに交代した方が良いn──」
「──交代なんて誰がするものですか! 意地でもワイバーンちゃんで勝ってみせるわ!!!」
………………
………………………………
………………………………………………よし!!
切り替えよう!!!!!
先ず、千尋さんの『特性/負けず嫌い』が発動している以上、ティアマトによるゴリ押しは無理だ諦めよう!
次に、コッソリとキメラで援護するという案だが、コレも却下だ。
──オレにも売人としてのプライドがある!
では、どうするか?
………………話は変わるが、ゲームの運営がプレイヤーに不手際を晒した場合どうすると思う?
この度──オレは不手際(スキル不備)を晒したワケだが……この場合、どうするべきだと思う??
お客様に多大なご迷惑をお掛けした代償、
より一層うんたらかんたら書かれている特に読みもしないメール!
……そして、それと共に送られてくるモノ!!!
そう──皆んな大好き『詫びアイテム』だ!!!!!
今回の詫びアイテムは、コチラ!! 『激化薬』でございます!!!
──このアイテムの効果は単純明快!
全ての能力値を10倍にするという……考えた奴アホだろ? と、いうモノです!!!
……但し! 一回の戦闘で元の能力値に戻るし、このアイテムを使ったモンスターは暫く疲労で使用不能になるというデメリット付き!!!
は? んなモン詫びになるか?? もっとマシなモノを寄越せ???
──シャラップ!!! 文句はお問い合わせコーナーにお願いします! まだ無いけど!!!!!
それでは愉悦6割、仕方無さ3割、んで反省1割の詫びアイテム配布の準備を始めよう!
まず……最初に、完璧なゲーム開発者であれば誰でも所持しているであろう吹き矢セットを用意します!
──ん? 常識的に考えてそんなモン持ってるワケねぇだろ!? ……って?
それは君の常識が間違ってるんだよ。付近のゲーム開発者に訊いてみな? みんな持ってるから。
次に──矢の部分をプレゼントにin! 後は筒にプレゼントの中身が付着した矢を装・填☆
これにて準備は終了だ! いつでもプレゼント(詫びアイテム)を渡せるぞ!!!
………………うん? プレゼントならプレゼントBOXに送れよって??
ΣΣΣ( ゜д゜)<ソノ手ガアッタカ!!!
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──まぁ、ガチな話し……戦闘中にプレゼントBOXをわざわざ確認するヤツなんてあまり居ないっしょ? 敗北してからじゃ遅いからさ。今回は直接にいきます!!
「キメラ、矢の回収は任せた」
『はい! お任せください主!!!』
……それではこれより作戦を開始する!!
作戦開始と同時に──完璧なゲーム開発者であれば当然持っている煙幕をポイッし、全員の視界を奪う!
そんでもって、矢が装填されている吹き筒を構え!
『主、一時の方向にケルベロスが居ます。視界を奪われて警戒しているのか、動いていません……チャンスです!』
──了解!!!
「フッ──!!!!!」
『次、十時の方向上空──ですが、アレは主の肺活量では無理です。なので私が刺してきます。矢を!』
「あいよ!!!」
キメラはスキルにて親指サイズの分体を作り出し、オレはその分体に矢を渡す!
そして分体は、そのままブーンと小さな羽音を響かせながら上空へと消えていった……。
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『──主、無事ワイバーンにも矢を刺しました!』
宜しい、任務完了だ!!!
◆◆◆巨大化したワイバーン、立ったケルベロス◆◆◆
……徐々に煙幕が薄れ、視界がクリアになってゆく。
「何なのよあの煙は!? 相手のスキル!!?」
視界が戻ると同時に、千尋さんのパニクったような大声があがる。
「ケルベロス、大丈夫ですk──え?」
千尋さんの大声につられ、綾ちゃんも慌てたような口調で何かを言おうとし──ケルベロスへと目を向けた瞬間……声を詰まらせた。
『『『グルゥァアアアアアアアアア──ッッッ!!!』』』
其処には、身体が倍以上のサイズとなり、二足歩行へと進化? した、筋骨隆々のケルベロスが……地を揺るがすような雄叫びを上げ、今にも牛頭鬼へと襲い掛かろうとしている真っ最中だった。
『『『ヴェァアアアアアアアアアアア──ッッ!!!』』』
「──へッ!?!!? わ、ワイバーンちゃん!?」
千尋さんも声を上げる!
そんな彼女の視線の先には──大きめの一軒家サイズにまで身体が巨大化したワイ君が……黒雷を纏い、巨大な翼をはためかせ、今にも馬頭鬼へとブレスを吐き出そうとしている最中だ。
「──た、立った! ケルベロスが立った!!!」
「──わ、わわワイバーンちゃん!!?!? し、進化!? 進化したのワイバーンちゃん!!?」
……と、御二方がギャアギャア騒いでいる間に──牛肉はミンチ(モザイク有り)へと変化し、馬肉は炭(モザイク無し)へと進化?して、戦場に転がった事は言うまでも無い。
見てくれてありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします_:(´ཀ`」 ∠):
まだまだ絶不調ですが頑張るぜぃ!!