電撃戦 2
■■■side:ドッペルゲンガー■■■
びぇえええええええんッッッ──。゜(゜´Д`゜)゜。
「せ、せせせ先輩!? ぇ、うそ……ま、まさかガチ泣き??? ど、どうしよ!? どうすれば!??」
『落ち着け主!? ひ、一先ず尋問はやめて元主に美味いモノを用意してだなッ──!!?』
「──そ、そうだね!? さすがバアル!」
…………ぐすッ、ずびび……(/ 〜 ; )
「え……あの、甘やかし過ぎでは…………?」
うぅ──。゜(゜´Д`゜)゜。
「はぁ!? 元はと言えばお前が凄んだから先輩が泣いちゃったんだよ、何言ってんの!??」
『余程その命……要らないらしいな?』
──そーだそーだ! 怖かったぞー!!!
「えぇ……これ、自分が悪いんですか?」
『「そうだ/よ!!!」』
「──えぇぇ…………?」
「すみません、報告します!」
唐突にスパァーンと部屋の障子が開き、これまた強面の男が中に入ってくる。
……この家、怖そうな人多くない?
「『──次はなに/なんだ!!?!?』」
「ひッ!??」
久保とバアルにほぼ同時に睨まれ、強面の男……モブ2号は小さく悲鳴を上げる。
「あ〜、落ち着け。で、報告は?」
「は、はい……それが、例の飛行物体から多数のモンスターとそれに騎乗したPLらしき人物を確認──」
ッ、なに!? 主か? 主が来たのか!!?
「──それで、若の判断を仰ぎたく……」
「──すみません報告が!」
あッ、また来た。今度はインテリ風の男なんだな、モブ3号。
「また!?」
『次はいったい何だ!!?』
「はい! 現在、屋敷内に奇声を発する奇妙な生物の目撃情報が多発しており──」
……奇声を発する奇妙な生物? えっ、誰それ?
「尚、その生物の発する奇声を近くで聴くと気を失っちまうみたいで……被害もかなり出ています!」
「──若! 至急、お耳に入れたい事が……!」
そういって駆け入ってくるグラサン男……モブ4号。
「またなの!? もういったいどうなって!??」
『集中的に攻撃されていると見るべきだな……』
冷静に言ってはいるが、バアルの額には焦りか、それとも怒りからか脂汗が滲んでいた。
「えっと──報告しても?」
「あぁ、頼む」
若干、申し訳無さそうにモブ4号は告げる。
「はい、それが……上空の飛行物体より次々とスライムの様なモノが投下されており、モノが溶かされ被害が」
『なぁ──主よ……これはもう、我らが直接出向くべきだと思うが…………?』
「ッ! 理解ってる。けど、そうなると──!?」
久保がオレへと目を向ける。
「ヌ……ナンデスカ???」
まぁ、怖いモノほど側に置いて見張っておかないと……不安になるよな。
その気持ちは理解る。
すると──
「若、行ってください。ここは自分達が見張っておきますから!!!」
そう、最初に入って来たモブ1号が言う。
「え? でも……」
「もし何かあれば連絡を差し上げますんで……お前らもそれで良いな!?」
「「「──ウスッ!!!」」」
モブ1号の言葉に、他のモブ共も声をあげる。
「若。若はどうか、若のやりたい事をして下さい!」
ニカリッ! と、笑顔で言うモブ1号。
──イケメンかな? 怖い人だと思ってたゴメン。
その言葉に、久保は少し考えた後……
「フェアリー、出て来て……」
『はいはーーーい! なになに〜???』
と、フェアリーを召喚し……
「コイツらのサポートをしてやって。お前達、任せたよ……それと、ありがとう。行くよ、バアル!」
『ふっ、そう来なくてはな!!!』
フェアリーとモブ達を残し、僅かに顔を赤くし駆けて行く。バアルも微笑ましそうについて行ったな。
──主には悪いが……青春だなぁ〜と思う。
いや、応援したいとかそう言うのでは無いと……あぁでも、美味しいモノくれたしなぁ〜。
まぁ、オレの救出は簡単には──
「「「「──ふぅ……やっと行ったか」」」」
「『──ゑ???』」
■■■〜〜〜久保邸付近 上空〜〜〜■■■
『──主! 屋敷の偵察を任せていたゴキ美から報告です。パラサイトが上手くやったようです!!!』
「そうか、やってくれたか──」
思わず、口角が上がる。
まさか──ここまで上手くいくとは……。
「──乗っ取りには乗っ取りを!!! 久保よ、ざまぁみろッ! ふははははははははははッッッ!!!!!」
あー、愉快愉快──さて、では電撃戦、中級講座を始めるとするか!
と、言っても……もう、社長達が実践してるけどな。
【電撃戦、中級講座 〜カチコミましょう〜】
──をな!
地上は最早、地獄絵図。
社長のアイテム爆撃に続き、空かさず久遠による追撃。それを耐えても鈴木による石化である。
他の面々もよくやってくれている様で、もはや地上は制圧したと言っても過言では無いだろう。
つか、何一つ反撃が来ないのだ。
──若干やり過ぎたかなぁ〜……とは思わない☆
イイゾ、もっとやれッッッ!!!!!
──ん?
「くぉおおおおおらぁあああああッッッ!!!」
何だ? 何かが、猛スピードで昇ってくる???
しかも、めっちゃ怒鳴って──あ。
「貴様らぁ! これは此処を儂の家だと知っての狼藉かぁああああああああああああああッッッ!!?!?」
ここまでお読み下さりありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ