社長が世界征服したいと五月蝿いのでカモらせていただきました

電撃戦 １

■■■〜〜〜side：ドッペルゲンガー〜〜〜■■■

「──せ〜んぱいッ☆」

「Σ:(；゛゜'ω゜'):──ひゅッ！！？！？」

「接近（せっきん）中（ちゅう）の飛（ひ）行（こう）物（ぶっ）体（たい）が、先（せん）輩（ぱい）の隠（かく）し事（ごと）？」

　………………。

「テメェ、若（わか）がどうだって訊（き）いてんだ！！！　さっさと答（こた）えねぇとそのドタマ──ッ」

「──黙（だま）りな！　コレは僕（ボク）が先輩（せんぱい）に訊（き）いてるんだよ、お前（まえ）が口（くち）を挟（はさ）む事（こと）じゃない。違（ちが）うか？　あぁ？？」

「ッ、す、すみません！　若（わか）……！」

　………………。

　………………………………。

　………………………………あの、怖（こわ）すぎない？　ヤバい、ちょっとチビッたかもしれん。替（か）えのパンツある？

　主（あるじ）からは同学年（どうがくねん）の後（こう）輩（はい）だって聞（き）かされてたけど、もしかして……その筋（すじ）のお方（かた）だったりするの？

「全（まった）く──こほん！　それとも、コレは偶（ぐう）然（ぜん）で別（べつ）の事（こと）を隠（かく）してたりするのかな〜、先（せん）輩（ぱい）？？？」

　あ、声色（こわいろ）が戻（もど）った。凄（すご）いな……君（きみ）。

　だが、悪（わる）いがその問（と）いにはお答（こた）え出（で）来（き）ない。

　何故（なぜ）なら──貴方（あなた）がたとタメを張（は）れるレベルでウチの主（あるじ）も怖（こわ）いからだ！　色（いろ）んな意（い）味（み）で！！！

　ここで少（すこ）しでも情報（じょうほう）を言（ポロ）ってみろ！

　間違（まちが）い無（な）く……終（お）わる。色（いろ）々と！

　故（ゆえ）に──オレに出（で）来（き）る事（こと）はたった一（ひと）つ！！！

「ぇ……」

「『──ぇ？』」

「──ぇぅゔ……(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥｀)」

「「『──え…………？』」」

　主（あるじ）が助（たす）けに来（き）てくれる事（こと）を祈（いの）りながら、こうして恐（きょう）怖（ふ）を抑（おさ）え、泣（な）いて待（ま）つ事（こと）だけである……。

　──主（あるじ）、はやく迎（むか）えに来（き）て……助（たす）けて…………。

■■■〜〜〜久保（くぼ）邸（てい）付（ふ）近（きん）　上（じょう）空（くう）〜〜〜■■■

　はい──それではね！　如月（きさらぎ）先生（せんせい）の為（タメ）にならない講（こう）座（ざ）を始（はじ）めていきたいと思（おも）います！

　今回（こんかい）は電（でん）撃（げき）戦（せん）の初（しょ）級（きゅう）講（こう）座（ざ）です。

　では、宜（よろ）しくお願（ねが）いしますm(_ _)m

　　　　　・

　　　　　・

　　　　　・

「──それでは、用意（ようい）するモノはコチラ☆

　・手駒（てごま）…多（おお）ければ多（おお）いほど良（よ）い

　・弱体化（デバフ）要（よう）員（いん）…多（おお）ければ多（おお）いほど略（りゃく）。相手（あいて）をジリ貧（ひん）にしましょう☆

　・状態（じょうたい）異常（いじょう）スキル持（も）ち…多（おお）ければ略（りゃく）。相手（あいて）の心（こころ）をへし折（お）り、抵（てい）抗（こう）出（で）来（き）なくしましょう☆

　・飛行（ひこう）要員（よういん）…多（おお）ければ略（りゃく）。言（い）わずもがな、上（じょう）空（くう）から安（あん）全（ぜん）に弱（デ）体（バ）化（フ）やら状（じょう）態（たい）異（い）常（じょう）をばら撒（ま）きましょう♡

　・弱体化（デバフ）／状態（じょうたい）変化（へんか）アイテム…ばら撒（ま）きます。

　一先（ひとま）ずは……これだけ用意（ようい）しましょう。

　ここまで言（い）えば理（わ）解（か）りますね？　今（こん）回（かい）の電（でん）撃（げき）戦（せん）初（しょ）級（きゅう）講（こう）座（ざ）では、まず相（あい）手（て）に弱（デ）体（バ）化（フ）や状（じょう）態（たい）異（い）常（じょう）をいれます。

　──だからはよ行（い）って下（くだ）さい、鈴（すず）木（き）さん！」

　　　　　・

　　　　　・

　　　　　・

「…………無理（むり）でござる」

　コカトリスを胸（むね）に抱（だ）きしめて、鈴（すず）木（き）は言（い）う。

「無理（むり）じゃありません！　ほら、此処（ここ）に立（た）って下（くだ）さい。背（せ）中（なか）を押（お）しますから！！！」

「そんなdead（デッド） or（オア） kill（キル）嫌（いや）でござる！　せめてarrive（アライブ）追（つい）加（か）はよ！　それまで絶（ぜっ）対（たい）に行（い）かないでござるよ！！！」

　身構（みがま）える鈴木（すずき）。くそ、面倒（めんどう）な……！

「誤解（ごかい）です鈴木（すずき）さん。ほら、先（さき）に行（い）った社（しゃ）長（ちょう）を見（み）て下（くだ）さい！！！　あんなにも──」

「──キャハハハハッッッ！　たーのしーーーぃッ！」

　ワイバーンに騎乗（きじょう）し、ビュンビュンと猛（もう）スピードで飛（と）び回（まわ）る社（しゃ）長（ちょう）……。

　口（くち）を三（み）日（か）月（づき）型（がた）に歪（ゆが）め、目（め）も……うん。

　そして飛（と）び回（まわ）る合間（あいま）に、恐（おそ）らくは情（じょう）報（ほう）収（しゅう）集（しゅう）の為（ため）に出（で）て来（き）たのであろう……久（く）保（ぼ）邸（てい）の人（ひと）々目（め）掛（が）けてアイテムを投（な）げつけている。

　その様（さま）は正（まさ）に……檻（おり）の外（そと）の人（ひと）々にウ●チを投（な）げつけるチンパンジーそのもの。理（り）性（せい）の「り」の字（じ）も無（な）い。

　あ、ヤバッ──もうソレにしか見（み）えなく、ぶふッ。

「………………ね……ｗｗｗ？」

「アレはもう色（いろ）々と吹（ふ）っ切（き）れてるのでござるよ。境（きょう）夜（や）たんが背（せ）中（なか）を押（お）して突（つ）き落（お）としたから！！！」

「ぁ──いや、アレは例（たと）えが悪（わる）かったです。ほら、久遠（くおん）の方（ほう）を見（み）てください！　真（ま）面（じ）目（め）に……」

「アッハハハハ！　ダメじゃないっすか女（おんな）社（しゃ）長（ちょう）、撃（う）ち漏（も）らしてますよ！！！　バハムートやれ！」

「あら、ごめんなさい！　助（たす）かったわ！！！」

「「──アハハハハ／ウフフフフ！！！」」

　………………ｏｈ

「ぉ──ほ、ほらね！　あんなにも立派（りっぱ）な、地獄（じごく）の体（たい）現（げん）者（しゃ）に……何（なん）でだ？　何（なん）でこうなった？？？」

「──力（ちから）に溺（おぼ）れて堕（お）ちちまったのでござるよ」

　マジかよ、力（ちから）って怖（こわ）いな〜（°σ_° )

「──じゃあほら、鈴木（すずき）さんもダークサイドに堕（お）ちましょうや。皆（みんな）で堕（お）ちれば怖（こわ）くないでしょ、ね？」

　ほら、コッチにおいで〜。

「い、嫌（いや）でござる！　拙者（せっしゃ）は闇（やみ）には染（そ）まらないのでおすし！　絶（ぜっ）対（たい）にＮＯ！！！　ＮＯ！！！！！」

「──で？　本音（ほんね）は？？？」

「ダークサイドには堕（お）ちたいでつけど！　コカトリスたそのこの小（ちい）さな翼（おてて）で飛（と）ぶのは不（ふ）可（か）能（のう）でござる！！！」

　そらまぁ……そうだわな？

　だが、だからと言（い）って高（たか）みの見（けん）物（ぶつ）は許（きょ）容（よう）できん。

　なので──

「この──馬鹿（バカ）野（や）郎（ろう）ッッッ！！！！！」

「へぶし──！！！」

『──コケッ！！？！？』

「コカトリスは飛（と）ぶことを諦（あきら）めちゃいない！」

『クェ？　コケッコー……』

（は？　いや自分（じぶん）、全（まった）く飛（と）べませんが……）

「それなのに！　先（さき）に主（あるじ）たる鈴（すず）木（き）さん、貴（あ）方（なた）が諦（あきら）めてどうするんですか！！？」

「ハッ──Σ（°д° )」

　（思（おも）ったよりイイのが入（はい）って）……倒（たお）れた鈴（すず）木（き）の側（そば）へ行（い）き、手（て）を差（さ）し伸（の）べる。

「コカトリスを……信（しん）じてください」

「境夜（きょうや）たん──デュフフ、まさか若人（わこうど）に教（おし）えられようとは……拙（せっ）者（しゃ）もまだまだでござるな」

『クェェ〜……』

（いやだから、全（まった）く飛（と）べないんだって……）

　──キメラくん、準備（じゅんび）よろしく！

「まぁ、どうしても無理そうなら鶏（コカトリス）だけ落（お）としても構（かま）いませんよ？　鈴木（すずき）さんは──」

「──否（いな）！　拙者（せっしゃ）とコカトリスたそは一（いっ）心（しん）同（どう）体（たい）なればこそ！！！　堕（お）ちる時（とき）は共（とも）に堕（お）ちるでござる！」

　よぅ言（い）うた！　それでこそ漢（おとこ）だ！！！

『コケェ〜〜〜……？』

（もうバカだろコイツら……？）

「じゃあ──行（い）ってらっしゃい！！！」

「すぅ──フライングアウェエエエエエイッ！！！」

『クェェ、コケコッコォオオオオオオオオ！！！』

（えぇい、ままよッッッ！！！）

　あ、ホントに行（い）ったわアイツ。

「──キメラ、キャッチできた？」

『主（あるじ）……残念（ざんねん）ですが──』

　…………ぁ。（察（さっ）し）

　　　　　・

　　　　　・

　　　　　・

　おのれ久（く）保（ぼ）！　よくも鈴木（すずき）さんを！！！

　──鈴木（すずき）さん、アンタの勇姿（ゆうし）は忘（わす）れない！

　アンタの仇（かたき）はオレが取（と）る！　だから、だから安（あん）心（しん）して眠（ねむ）っていてくれ！！！　鈴（すず）木（き）さん！！！！！

　ぐす、鈴木（すずき）さぁーーーーーーーーんッ！！！（笑）

■■■〜〜〜side：キメラ〜〜〜■■■

　──主（あるじ）は一（ひと）つ、勘（かん）違（ちが）いをしている。

　先程（さきほど）、私（わたし）が言（い）った「残（ざん）念（ねん）ですが」の意（い）味（み）だが……アレは間（ま）に合（あ）いませんでした。と、いう事（こと）では無（な）い。

　アレは──スタンバッてたけど無意味（むいみ）に終（お）わりました。と、いう意（い）味（み）だ。

　はぁ……まぁその内（うち）、気（き）が付（つ）くだろう。

　あの男（おとこ）と鶏（コカトリス）が飛（と）び降（お）りた場（ば）所（しょ）から地上（した）を見（み）る。

「──飛（と）んだ飛（と）んだ！　コカトリスたそが飛（と）んだ！」

『クェ〜ココ！』

（いや〜ダメ元（もと）でやってみたら飛（と）べたわ！）

　小（ちい）さな翼（つばさ）をプ〜ンと、まるで羽（は）虫（むし）の様（よう）に高（こう）速（そく）で動（うご）かし飛（ひ）翔（しょう）する鶏（コカトリス）。そして、ソレに捕（つか）まっている男（おとこ）。

「あら鈴木（すずき）！　遅（おそ）いわよ！！！」

「もう大半（たいはん）の敵（てき）はやっちまいましたよ！！！」

「──ふ！　待（ま）たせたな皆（みな）の衆（しゅう）！！！　これより、鈴（すず）木（き）ダークサイド参（さん）・戦（せん）でござるッッッ！！！！！」

　益（ます）々、地獄（じごく）へと変化（へんか）してゆく地（ち）上（じょう）を見（み）下（お）ろし……私（わたし）は人（ひと）知（し）れず──笑（え）みを漏（も）らすのだった。

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　ここまでお読み下さりありがとうございます！　宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ