自分で降りるか、それともオレに背を押されるか…どっちがいい?
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「──ッ〜〜〜!!!!!」
「ほーら先輩、早く言った方が楽になれるよ?」
『そうだぞ元主よ。ちなみに、次はコチラだ!』
そう言って、座敷牢の外にお出しされるお寿司達。艶々と脂が! 光っていて!!! じゅるり……!
──美しい桜色をした特上マグロ様に、純白のお米!!! タパァ〜〜〜Σ(´p` )おっと失礼……。
食わなくても理解る! アレ絶対美味いヤツ!!!
一目見ただけで、くきゅ〜〜〜ッと腹が鳴る!
……だが! ッ、主を裏切るワケには!!! どんな報復があるか理解ったモノでは……くぅッッッ!
「ほら先輩、あ〜ん」
「──ッ!? あ〜……」
「んむ! ウンウン、流石は高いだけあるね。とても脂がのっていて、舌の上で溶けちゃったよ!!!」
最上の笑顔で、久保は、言う……。
:(;゛゜'ω゜'):……ナンデ、ソンナコトスルノ?
ぅう、あ〜んってしたくせに! それを自分で食っただと??? 貴様、ホントに人の子か!??
『む! 主よ、あまり元主を虐めないでくれ!!! ほら、元主よ……代わりにコチラを食うと良い』
「──ぅう…………ッ!?」
あぁ──これまた、脂が煌々と輝いて……な、何て美味そうな──(´д`;)ハァハァ…
『ほら、あ〜ん』
「あ〜……」
『ん! ふむ、確かに新鮮で美味いな……ふふ、コレが食えない元主は可哀想になぁ〜???』
アァアアアァァアアアアアぁァァあああアアアアァァぁぁぁアアアアああァァぁ──ッッッ(/д\ )
──どうじで! ぞんなごと! ずるの!!?!?
「ぐすん……ぐすッ、えぐ…………ッ」
お前らの血は何色だ!??!?
「──(嘘泣きかな?)」
『──(嘘泣きだな)』
「……ひっく、ぅう〜〜〜ッ! (/ω\°)チラッ」
「──さて、じゃあ拷問(飯責め)を続けようか」
『そうだな。そうしよう!』
──。゜(゜´Д`゜)゜。
・
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拝啓…………主へ。
早く助けに来て下さい。もう僕は限界です。
寿司責めの次は、尋問=カツ丼だよね! と、いう事でカツ丼責めが始まりました。
──フワフワでホカホカ白米。
その上に、まるで白米を包むように被せられた黄金に輝く半熟TA・MA・GO!!!
そして頂点……その頂に鎮座せしはタレと衣に包まれた小麦色のロースカツ!!!!!
断面が、ロースの肉汁によってテラテラとした艶を放っていて………………クッ!
ホントに、マジでもう限界が近いです。
このままでは、いつ口が滑るか理解りません。
だから! はよ! 助けて!!!!!
──限界が近いドッペルゲンガーより……。
・
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・
「ぅう…………あぁ……?」
「さすが先輩、口が固いね……」
『主よ、次はどれにする?』
「う〜ん……そうだな〜〜〜?」
「──若! お楽しみのところ失礼します!!!」
勢い良く障子が開き……厳つい顔の男が部屋の中へと入ってくる。
「ん? どうした、何かあった?」
「はい。此方へと不審に接近する飛行物体を発見したと報告があり……一応、お耳に入れておこうかと」
『偶然近くを飛んでいた航空機とかでは無いのか?』
「──それは無いかと。航空会社にも連絡を入れ確認しましたが、この時間、この付近を飛んでいるモノは無いそうです……如何致しましょうか、若?」
■■■〜〜〜久保邸付近 上空〜〜〜■■■
『ふぅ! ご主人様、到着しました!!!』
尻尾をブンブン振って、報告してくるタマ。
ふむ──改めて、航空機の搭乗席を見ると……だいぶ、人数が減ったように思う。
……もう! だからちゃんと掴まっとけって言ったのに!!! 何聞いてたの!? ( `ω´)ぷんぷん
「──し、4ぬ……!」
「拙者……生きてる???」
「もう、腕の感覚無いっす……」
まぁ、後方部隊が無事回収してくれるだろう。
………………ワンチャン……な!
此方は残った奴らで電撃作戦いくぞぉーーーッ!
「さて! じゃあ作戦を始めますよ、内容はちゃんと覚えてますね? はい、行ってらっしゃい!」
「──は? アンタ、マジで言ってんの???」
「ちょ、ちょっと休憩を──!」
「先生、マジ容赦ねぇ!!!!!」
はぁ? 今更ナニ言ってんの???
……まったく、ちゃんと説明したでしょ? 休憩? 電撃作戦にあると思うのソレ???
「なるほど。つまり航空機から降りたくないと? ふぅ、仕方無いですね……もう!」
自分から降りたくないと言うのならば、仕方ない。
「──社長、ちょっとコッチ来て下さい」
「………………何よ?」
はいはい、嫌そうな顔しないの。
其処に立ってね〜。良い子だね〜。
「そう言えば社長、知ってます?」
「……何をよ?」
「オレ、誰かに縋るの嫌いなんですよね」
誰かを頼りになんてしたくない。いや、したくなかった……かな。
「よく言うわね? アンタ、久保にやられて私に縋りついて来たようなモンじゃない」
「ははッ! 確かにそうですね!!!」
「──まぁ、それが悪いとは言わないけどね。でも、誰かを頼るのもそれほど悪いもんじゃないでしょ?」
それはまぁ……そうだな。
でも、オレは──どうせなら。
「そうですね。確かに悪くありませんね、コレも」
「でしょ?」
「はい。でも、どうせなら……誰かに縋るだけで無く、誰かの背を押してもやりたいです。オレは」
「──如月……」
「──境夜たん……」
「──先生……」
『………………(¬_¬)(目逸らし)』
それこそ……
「……こういう風に♪」
「え°?」
はいドーーーン! 行ってこい、社長!!!
「「「ぇえーーーーーーーーッッッ!?!!?」」」
「──如月てめぇーーーーーーーーッッッ!!?」
「ほら、早くモンスター出さないと大変な事になりますよ社長! 頑張って!!! グッΣd( ^ω^ )」
ふぅ……まったく、ヤレヤレだぜ!
まぁ、もしもの為にキメラくん(分体)にはスタンバッてもらってるから……安心して落ちてくれ。
…………教える気は無いけど。
そのまま、にっこり笑顔でクルリと他メンツの方へと振り返り……言う。
「さぁ──自分から降りるか……それとも、オレに背を押されるか──どっちがいい?」
ここまでお読み下さりありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ