助けてくれや、オカン
■■■〜〜〜社長室〜〜〜■■■
「──と、いうワケで久保を強襲したんですけど読まれてたみたいで……身代わり立てて撤退したんです」
あー、思い出すだけでも腹立たしい! あんの改造厨めぇ、よくもやってくれたなぁ……!!!
「ふ〜ん? じゃあ、その姿は──?」
「オレが無事だって久保にバレないようにですよ」
オレが無事だとバレれば、身代わりになった奴が浮かばれない。故の幼児化だ!!!
…………いや、まぁ……今も、だいぶ浮かばれない事をされてそうではあるけど。ごめんな……。
でも、パラサイトから聞いたが……いくら何でもそんな罠には飛び込まんよ? ケチャップって……。
………………………………。
──ごめん嘘。ワンチャンあるなら例え罠であろうが飛び込むわ。うん、オレってばそういう人間だもの。
優秀な身代わりを失くしたなぁ〜。と、思っていると──ふと、千尋さんが口を開く。
しかも、ジト目でこっちを見ながら……。
「じゃあ、私の事をフロントでママ呼びしたのは?」
──え? そんなの……
「無様に慌てふためく社長を見て少しでも溜飲を下げようとしたオレの努力です。助けてくれや、オカン」
「4ね! そもそもアンタみたいな腹の中真っ黒な息子を産んだ覚えは無いわ! あとオカン呼びはやめて」
え? じゃあ──
「オカン呼びやめたら助けてくれる?」
「何で脅して助力を得ようとするのよアンタは? だいたい、コレはアンタと久保の喧嘩でし──」
「──『若返りの秘密』と『モテる女の必勝テクSP〜八十路女の超絶テク集〜』でどうすか?」
「待ってなさい今すぐメンバー集めて会議開くわ!」
秒でスマホを取り出し、キリッ(`・ω・´)……と、した顔で告げる千尋さん。
──そこから僅か数分で、久保対策会議が開かれる事と相成ったのである。
さっっっすが千尋さん!!!!!
欲望に正直な女はやっぱ行動力が違ぇわ!
……あ、オレも一応、久遠に連絡しとこっと。
体育祭の時に『隠すな!』って怒られちゃったし、〆られたくも無いしな!
──ついでにアレも持って来てもらうか。
オレはサブのスマホを取り出し──連絡を入れた。
■■■〜〜〜side:●●●●●●●●〜〜〜■■■
──主よ、此処は大変に恐ろしい場所だ。
『元主よ。ほら、あ〜〜〜ん』
「ちょっ、ズルいよバアル! ほら先輩、こっちのも食べて? はい、あ〜ん」
と、美味いモノを口の中に詰め込まれ……(・〜・ )
『元主よ、畳は痛くないか?』
「一先ず、人をダメダメにする巨大クッションでも敷いとくね。他に欲しいモノとかある?」
と、座敷牢の中にフカフカモフモフの巨大クッションをこれでもかと敷き詰められたり……_(´ω`」 ∠)
『──む!? 肩の辺りが随分と凝っているな?』
「ちょっと待ってて、親父がお世話になってるマッサージの人呼ぶから。他に凝ってる所とかある?」
……マッサージまで。あ、そこッもうちょい右でお願いします! あッあッ……_(´д`」 ∠)
なんて、何て恐ろしい場所なのだろう!
主よ、此処は危険だッッッ!!!!!
なので──
──たっっっぷりと時間を掛けて、作戦と準備を完璧に整えた上で、他の用事とかもちゃんと済ませてから助けに来てほしい!
いいか? くれぐれも無茶をして助けに来るなよ?
フリじゃ無いからな???
もうホントに最終決戦前みたいな感じのアレを整えて、やる事成す事全てやってから来てくれ。
──それまで、此処を死守しておくから!!!
頼んだぞ……主!
ここまでお読み下さりありがとうございます! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします(゜∀゜)ノシ