in学校
『──主、正直に答えて下さい』
『ソイツは何ですか???』
『私は今……冷静さを欠こうとしています』
■■■同日/16:35/帰還■■■
──悪魔をゲット後、オレ達は学校へと帰還した。
再度逃走を試みるヒナちゃん先輩を縛り上げ、教頭へと押し付……引き渡し、
悪魔Powerで校舎を新築同然に建て直し……このクソみてぇな事件は一件落着かに思われたのだが──
──いきなり冒頭のアレである。
どうやら保健室(瓦礫)にて、強制的にお手伝いさせられていたキメラくんが据わった目で問うてくる。
パラサイト? 奴はいつも通りだ。
また始まったよ……と、いう顔で此方を観ている。
『主、取り敢えず座って下さい──地面に』
と、何とも冷たいお声が掛かる。
『ご主人様を地面にッ!? いけません、どうかこの下僕めを地面に敷き、その上にお座りください♡』
──むしろお願いします♡ と、耳元で声がするが、
「はい…………」
その悪魔の声を無視し、地面に正座する。
『はぅ♡ 進言を無視されたッコレは、この無能な下僕めの言う事など聞く価値も無いとッ! ンン♡♡♡』
──やっぱこの悪魔、無敵だわ。
あと、人の耳元で興奮してハァハァ言うのやめて。
『で? 何ですか、ソイツは?????』
明らかに、敵意というか殺意をチラつかせながらキメラは問うてくる。
「ご覧の通りの変態です。今日から飼います」
『──は????????』
「母にも写真付きで連絡しました。今日からウチの子です。名前はタマ、他は認めんそうです」
『──は????????????????』
いや、オレにキレられても……。
あと母よ──我が母ながらそのネーミングセンスはどうなんだ? 親父は? 完封した?? あ、はい。
『はふぅぅ♡ タマ兼変態です! ご主人様の下僕として頑張りますので、もう貴様らは不要だな。フッ』
『──あ"? 上等だ、かかって来いや獣畜生が』
『そっかー、不要かー。主、今まで世話になったな』
「──違うから!?? 不要じゃ無いから、まだまだ必要だからそんなアッサリ行かないでくれます!? あと、ちゃっかり白崎パイセンの身体を借パチしないの! 今直ぐ返して来なさい!!!!!」
『……チッ! バレたか』
お前はむしろ何でバレないと思った!?
そして──貴様らは……!
人の耳元でシャーシャー、ぎゃーぎゃー、と。
「──喧しい! おい変態ッ爪を立てるな!!! 耳元で威嚇するな頬を舐めるなザリザリするんだよ!」
オレの頬をprprしてる黒猫の顔面をグワシッ!
と、鷲掴み無理やり引き離す!!!
『あぁんッ♡ ご主人様のいけず♡♡♡』
そう言いながら、次は自身の顔面を掴んでるその手にゴロゴロと頭を擦り寄せてくる悪魔兼タマ兼変態。
でも──何故だろうな?
猫だからか? 圧倒的可愛いの権化だからか???
この超ド級の変態がハァハァしながら擦り寄って来ても、さほど嫌悪感を感じな──あ。
『──あ"る"じ…………(^ ^########)』
◆◆◆
それからも……キメラ監修による説教は続いた。
変態はゴロゴロと喉を鳴らし、
パラサイトは返して来いって言ってんのに、まだ白崎パイセンの身体を借パチしている。
そして──遂に、その時がやってくる。
ピン、ポン、パン、ポーーーン!!!!!
『──全校生徒及びご来客の皆様へお知らせします。
本日、17:00を持ちまして本校の文化祭は終了となります。
生徒の皆様は、17:30になりましたら第一体育館へ集合して下さい。反省会するから逃げんなよ?
ご来客の皆様は、17:00になりましたらお忘れ物等が無いように、お気を付けてお帰り下さい。
本日は大変ご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした。裁判沙汰だけはご容赦下さい。
それでは、皆様──good luck! 良き一日を』
ピン、ポン、パン、ポーーーン!!!!!
「──おっとこうしちゃ居られねぇ! 喫茶の片付けがあるんだった、じゃ、アデュー!!!!!」
『ちょっ、主!? 説教はまだ終わってませんよ!』
へっへっへ! 悪ぃなキメラ!!!
オレにはまだ喫茶の後片付けって大仕事が残ってるんだ、つーわけで──さらばだーーーーーッッッ!
◆◆◆
──ん? どうしてあの変態悪魔が猫になってたんだって??? …………さぁ?????
「図体デカくて邪魔」
↑って言ったら、興奮しながらなってた。
──生き物って、不思議だねぇ〜〜〜?
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