ミナイデ……( /ω\ )
■■■同日/生徒指導室■■■
──解せぬ……どうして私が主の命以外で、正座などさせられなければならないんだ?
「ぅう……だっでぇ、Kがやれってぇ……!!」
「まったく、死傷者が出なかったから良かったものの! 校長以外を巻き込むなんて危ないだろう!?」
「いや、アホを巻き込むのもダメだろう!!?」
はぁ、煩い。
主、早く来ないk──
──ガラッッッ!!!!!
は……ッ!!?
■■■同刻/生徒指導室■■■
「──おぅ、遅くなっちまってすまねぇな!」
「………………ミナイデ……(/ω\ )」
ぅう、恥ずかしい……。
年下の、しかも女の子に姫抱きされるとか──これ、何て罰ゲームですか??
オレ、そんなに悪い事しましたかね?
『おい貴様……何故、主をお姫様抱っこしているんだ羨まs──事と次第によってはタダでは済まさんぞ!』
威嚇する犬の様に、歯を剥いて唸るキメラだが──建前貫いて本音クンがコンニチハしてるぞ?
あと、オレの顔で唸るのやめて。
「ん? 何故って、惚れた男が困ってんだ。手くらい貸すだろ? アンタは違うのかよ??」
『──ッ!?』
「ン"""""ッッッ!!!!!」
綾ちゃんやめて! これ以上、アタイの乙女ゲージを上昇させないで!!! 戻れなくなる!
『ち──違いませんけどぉ!? 手だけじゃなくて足でも腰でも全身貸すし、寧ろ捧げてますゥゥッ!!!』
「え?」
──捧げられた憶え無いんだが?
つか、足やら腰やら捧げられても困ると言うか……ウチ、人体錬成とかやって無いんで。
『というか、訊きたいのはそうでは無くて! 貴様がなぜ主をお姫様抱っこ……ああもう! 主が困っていたとはどういう事だ!?? 主に何があった!?』
本音と建前の間に揺れながら、キメラは問う。
──だが、悪いなキメラ。世の中には黙秘権という素晴らしきモノがあr……
「あぁ、それはな──」
◆◆◆綾ちゃんやめてぇーーーッ◆◆◆
「──ッ、と!?」
「おっと! 大丈夫かい、アンタ???」
「ミ"ッ……だ、大丈夫だよ、それよりごめんね。ぶつかっちゃって……」
「フッ……気にすんなよ。いつもアンタには世話になってんだ、この程度、迷惑にすらなってねぇよ」
「──こふッ!」
「おい!? やっぱ車椅子を──!」
「──らいりょーふ……らか、ら! Σd(°ཀ° )」
(訳:大丈夫だから!)
「でも、吐血して……!」
「全身の血が、はぁ、ちょっとハッスルしてる……あぁ、尊ぇ……だけッ──だから! 問題ない、よ!」
「何で……アンタはいつも、そうやって!」
「──へ?」
「なぁ、そんなにオレは頼りねぇか!? アンタの力に、支えにはなれねぇのかよ、オレは!??」
「え、ちょ、ちょっと綾ちゃん落ち着いt──」
「──オレは、アンタが好きだ!!!!!」
「をぐッッッ!?」
「こんな一方的で格好悪りぃし、想いの押し付けだって理解ってる──けど!」
「ま、待って……お願いだから、待っ──!」
「──それでもアンタの事が好きなんだ!!! アンタにとっては迷惑な話かもしれねぇけど!」
「あ、ぅ…………!」
「オレはアンタの力になりたいし、アンタを支えられる、そんな自分でありたいと思ってる! いや──」
「──そうなってみせるから! だから、頼りねぇかもしれねぇけど……もっと、オレを頼ってくれよ!!! 頼m」
「ねぇ、綾ちゃん。熱くなってる所、大変申し訳ないんだけど……」
「……先生、また気ぃ失ってるぞ。佐藤……」
「( ^ω^)つ■──ピロン!」
「──え?」
「悔い……無、し…………Σd(˘ཀ˘」 ∠)」
◆◆◆(/ω\ )◆◆◆
「──つーワケで、此処まで運んで来たんだ」
………………。
………………………………。
………………………………………………そうだよ。
──気が付けば意中の女の子の腕の中さ!!!
文句でもあんのか、ペッ!
年上の男が、年下の女の子に……お姫様抱っこされるのがそんなに面白いか!? ぁあん???
『──主……マジですか?』
「はぁ⤴︎ マジですけど! 何すか、何か文句でもあるんですか!? いいぜ来いよ! オラ、言いたい事ハッキリ言えやクソがッ!!!」
こっちチラ見して、クスクス笑いやがって!
そんな事するくらいなら、ハッキリ言えや! オレは逃げも隠れもしねぇからよぉ!!!
「……え? おまッ、女の子にお姫様抱っこされるとか、ププッ! ま、まじかよ恥ずかしく無ぇ──」
「──こら! 田中くんやめたm──!」
■■■
───【見せられないよ☆】───
オレは、逃げも隠れもしないが……怒らないとも、言ってないぞ? なぁ、田中。
「特に惜しくも無い馬鹿を亡くしたわ……」
「お前さ、口は災いの元だっていい加減覚えなよ?」
「ゥッ──すまない、袋を貰えるかい?」
──ふぅ。
だが、田中のお陰で少し落ち着いた。
「で──教頭……」
「は、はひッ!?!!?」
田中だったモノから目を逸らし、教頭へと顔を向けながらオレは口を開く。
「単刀直入に訊きます。どれですか?」
「──へ?」
唖然とする教頭。
ん? 何だ、オレに言わせようって言うのか???
ふぅ。と、息を吐き……顔に付着いたケチャップをハンカチで拭いながら──
「──オレの悪事。バレたのは、どれですか?」
◆◆◆
あ…………それはそうと……、呼び出しくらった他の奴ら何処よ? もしかして──。
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