コレが……山?
■■■〜〜〜御山到着〜〜〜■■■
「──さぁさぁ、刮目するが良い!! これぞ、我が『聖域』の居城でござる!!!」
「…………ッ!! (ノ_<)」
「…………HA? (o_o)」
『(・ω・)?』
「──ッッ!!?!? ( ゜д゜)???」
↑……がオレらの反応だよ。
「デュッフッフ!! あまりの素晴らしさに声も出ないようでござるなぁ!」
いや、まぁ……そうなる…のかな?
「──えーと、鈴木さん?」
「ん? 何でござるか、境夜たん?」
──あの、えっとね……オレの知ってる山ってさ、もっとこう──緑豊かな場所で……澄んだ風やら川のせせらぎとかがね、あったハズなんだけど……さ?
「コレなに?? 山の要素何処やったの?」
………………此処って、本当に山? いや、そもそも山って何だったっけ??
「はい? 境夜たん寝惚けてるでござるか?? 何処をどう見ても『山』でござろう?」
──コレが、山……?
「山って……あんなコッテコテにライトアップされてるモノでしたっけ?」
「……ふッ、この御山の頂には我が鈴木家が管理を任されている神社がありますからな! 参拝の方々が夜でも安心して来られるように明るくしたでござる!!」
ぉ、おぉぅ……まだ空が明るい時間だけど──それでもハッキリと分かるくらいにライトアップされてんだけどな?
「じゃあ、あの意味深に突き出ている石柱はいったい何なんですか?」
「目印でござるよ。この御山は十二人の同志達によって守護されし場所! あ、拙者を入れると十三人でござるが──石柱はそれぞれの『守護地』であることを示しているのでござる!!」
──え、説明終わり? 半分も理解らなかったんだけど?
「まぁ、『百聞は一見にしかず』とも言うでござるし……実際に登った方が理解も出来よう!! ──というワケで、はいコレ!」
そう言うと、鈴木さんはオレに布袋を一つ手渡してくる。
「デュフフッ! 拙者に挑みたいのであれば、我が同志達を打ち倒し『証』を手に入れるのでござるな!!」
──は? 何か急に始まったんだけど?
「……十二の証揃いし時に、また逢おうでござる!!!」
「……はッ?? ルール説明終わり!? 嘘だろ!!?」
オレの驚愕の叫びも虚しく、『転移』でもしたのか……鈴木さんの姿はもう何処にも無かった。
◆◆◆〜〜〜不正はダメっぽい〜〜〜◆◆◆
「「「──はぅあッッッッッ!!?!?」」」
……あ、漸く意識をグッバイさせていた女性陣が意識を取り戻した。
「──はれッ!? す、鈴木は!!?」
「雑なルール説明だけして何処かに去りましたよ」
「此処は……夢じゃないんですね……」
「うん。オレも心底夢であってほしかったけど……コレが現実だよ」
『(・ω・)??』
…………取り敢えず、鈴木さんが言っていた情報だけ共有しておこうか?
★倒すべき『聖域』のメンバーは13人。
★『証』なるものを集めること。
★鈴木さんの言い方から考えると、まず12人から『証』とやらを集めて、それから鈴木さんと相対する感じだろう。
★コレ、絶対何かのアニメを元にしたな。そんで己のテンションに任せた結果、こうなった……と。
★『聖域』に『教皇』、んで12人……ウッ! 頭が!!
──以上だ。大変に嫌な予感がする!
「はぁッ!? 何よソレ、面倒臭いわね!」
……そう言うと思いましたよ、千尋さんは。
「そんなモン集めなくたって空から行けば良いのよ! ホラ、行くわよワイバーンちゃん!!」
『Σ( ゜д゜)!?』
言うや否や、千尋さんはワイ君に騎乗し行ってしまう。
だがすぐに──ッ!!
──バチバチバチッッッ!!!!!
と……凄まじい放電音が響いてきたのとほぼ同時に、この世のモノとは思えない悲鳴が上がり──そして、所々が黒コゲになったワイ君がヨロヨロと上空から降りて来た。
「げふッ! あンの野郎……覚えてろよ……」
そして──ワイ君の背には黒コゲ&アフロになった面白……大変、悲惨なお姿になられた社長の姿が、あった。
「ファーーーッッwww ( ^▽^)σ」
(社長、大丈夫ですかwww)
「だ、大丈夫ですか? 社長さん……」
『スキルによる障壁ですね。不正は許さないと言ったところでしょうか?』
──だろうね、鈴木さんの性格を考えれば分かったことだろうに……社長www
「…………如月、回復薬(フル)を一つ買うわ。あと──アンタを殴れる権利って幾ら?」
あら、毎度ありヽ(´▽`)/
──でもねぇ……、
「回復薬はありますけど、そんな権利は売っていませんので諦めてくださいね〜」
いや、ホントに残念だけど……無いモノは無いからさ。そんな顔で見ないでください。
──仕方無いんで、千尋さんの方は無償で回復してあげますよ。サービス(面白いモノを見せてくれたお礼)です☆
「ふ、ふふッ! ……鈴木ぃ、首を洗って待ってなさいよぉおおお? (如月の分も含め)この恨み、今までの利子も付けて纏めて返してやるからねぇえええええッッッ!!!」
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