総力戦
■■■〜〜〜総力戦〜〜〜■■■
『──はい! それではこれより午後の武を始めたいとおもいます!! では校長、お願いします!』
『ほいほい! 先ず、皆も知っての通り午後の武の種目は「総力戦」ただ一つだけじゃ!!!』
「──え?」
「…………そうなのか?」
乱入組のリーダー二人が素っ頓狂な声を上げるが、そうなんですよ。あと大平、生きてたんかワレェ!!?
『はい! ですので勿論、獲得Pも破格のモノになっております!!!』
『──100億P! それが勝ち残った者が所属する軍へと与えられるのじゃ!!!』
「「「うぉおおおおおおおおッッッ!!!!!」」」
「「「盛り上がって来たぜぇえええッッ!!!」」」
「「「一発逆転やるぞぉおおおおおッッッ!!!」」」
「………………は??」
「百……ぉ…………く……?」
──ぶふッwww ま、まぁそうなるわなw
『それでは、細かいルール説明の前に……』
『各軍の総大将は前に出なぁ!!!』
はいよ〜って、オレまだ記憶喪失(演技)中なんだけど……別の奴が行k──
「──先輩! 僕が絶対に迎えに行くからね!!!」
「あ〜でも、キー様なら自力で脱出して来るんじゃない? 相手を全滅させてさ」
「いやヒナちゃんそれ去年の話だから……あと、如月いま記憶喪失だから救出必須──」
「──はッ!? 神器持たせとくか!??」
「お前天才かよ!??」
「多分敵に没収されるんじゃね?」
……あーまぁ、理解ってたよ? 結局、オレが行かされるんだろうなって、さ??
うん、オレ理解ってた。大丈夫、それに一人の方がやりたい放題でッ、できるし???
「──えーと、僕が……行けば良いんですか?」
「「「お願いします!!!!!」」」
…………コイツら……ッ!!!
◆◆◆
内心、苦虫を噛みつつ……校長の言う通りに、オレは前に出る。無論、何も知らない素振りでな!
──そして周囲を見ると、社長、大平、白神が居た。
オレを含め4人。其々の軍の総大将が校長の前に並び出たのである。
「今回は僕達が勝たせてもらうよ、如月!」
そう爽やかに言ってくる、勇者軍の総大将──白神クンだが、脚、めっちゃ震えてるけど大丈夫か?
「──え? あ、はい……僕達も勝てるように懸命に頑張りますので、宜しくお願いします!」
ま、今のオレは記憶喪失(のフリ)中だからな。柔らかく微笑み、手でも差し出しておくか。
「あッ、そうかすまない! 今の君は記憶が──」
「──いえいえ、お気になさらず」
(どの軍に飛ばされるかは不明だが、去年の二の舞にならなきゃ良いなぁ、白神?)
とは、口に出さず……オレと白神は笑顔で固い握手を交わす。
「えーと、何か良い雰囲気のトコ悪いんだけど……」
「今から何が起こるのか説明してもらっても……?」
申し訳無さそうに、乱入組が割り込んで来るが──
『如月ピュア過ぎん……? ま、まぁそれよりも!』
『ふむ! 各軍の総大将が集まったの! それでは──逝ってらっしゃい!!!』
──二人の質問に答えるよりも先に、校長がまるでその答えを叩きつける様に生贄達を亜空間へと転送する!
◆◆◆
一瞬の不快感、そして眩い光を経て……オレは森の中に一人、立っていた。
──さて、始まったか。
今からルール説明が行われ、その後、各軍の転送が始まるとして……使える時間は数分か。
乱入組は困惑しているとして、白神はもう行動しているだろう……罠か、それとも気配を殺して隠れるか。
──まぁ、それは久保かヒナちゃん先輩が対応するだろう。
問題はコッチだが……オレ今、記憶喪失(のフリ)中だしなぁ……( ´・_・`)ハァ。どないしよ?
見てくれてありがとうございます!! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします_:(´ཀ`」 ∠):