お弁当
■■■〜〜〜昼休憩〜〜〜■■■
『──はーい! みんな集合!!!』
『軍ごとに整列! それでは、コレより午前の武の終了と昼休憩の開始を宣言する!』
1 魔王軍/30億824P
2 社長軍/772P
3 勇者軍/633P
4 連合軍/416P
『──以上が、只今の順位ですね!』
『それでは、それぞれの順位に応じてお弁当を配布していくぞぃ!』
さぁ、もうすぐ始まるぞ。件の地獄が!
「──うぉぉ! 美味そう!!!」
「コレは校長の奴、気合い入れたな!」
「意地でも守り抜いてやる!!!」
……魔王軍に配られた重箱の中身を見てみると──
『──いやぁ、奮発しましたね校長!』
『伊勢海老の姿焼き、最高級ステーキのトリュフソース掛け、カモのテリーヌなどが入っておる、その名も──最高級幕の内弁当DXΩじゃ!』
──あぁ、うん。お高いお弁当って感じ。
『──(^ω^#)<ギリィッ……!』
「……(はいはい落ち着こうねキメラくん。お前の作った弁当の方が断然美味い!)」
『主!!!!!』
( ´꒳`)\(^-^ )……(だから落ち着け。頼むから)
「一位であのランクのお弁当なら……じゅるり」
「希望が持てるで御座るな!」
──ふ、ソレはどうかな? (嘲笑)
『それでは、次に社長軍の皆様にはコチラのお弁当をお配りしますね!』
『……名付けて、ドキッ☆校長の愛情たっぷりお手製弁当〜青き春を添えて〜じゃ!』
「………………え?」
「あー、何というか……コレ、まさか全部手作りで御座るか? この人数分を???」
──桃色のお弁当箱を凝視しながら鈴木は問う。
『そうじゃよ? 内容としては、オムライスやナポリタン、あぁ、林檎は兎ちゃんじゃ!』
『さっすが校長! 良いお嫁さんになれますよ!!!』
『──これこれ、揶揄うで無いわ。煽てても成績にちょっぴり色が付くだけじゃぞ?』
社「(複雑そうな顔)」
鈴「…………(肩ポン)」
「──負けました」
「あー、ドンマイ。佐藤……」
……ウチの校長(♂)は女子力クッッッソほど高いからしゃーない。諦めろ。
『さて、では続きまして勇者軍には──』
『──校長の漢気握り飯セットじゃ! 握り飯の具は完全ランダムになっておる!!!』
あれ??? 今回は飛び入り参加が二組も居るからか、まだ普通だな?
「…………食えるモノが出た……だと?」
「どうなっている?」
「いや、もしや具が靴下とかかもしれん!」
そろそろヤバいのが来る! と、思っていた為か過去を知る者達が騒つく。
──ちな、オレは二番目ぐらいからヤバいのが来ると踏んでたのに外れたわ。
『失礼じゃな!? 具もちゃんと食べれるモノを選んだわ! ニラとかニンニクとかクサヤとか!!!』
『──世界一臭い缶詰は?』
『え? 入れたが???』
途端、勇者軍の端正なお顔が思いっきり引き攣ったのが見て取れる。
……成程。今回は食えるけどヤバいモノシリーズか。
イイネ! 面白い!!! Σd(・ω・ )
『コホンッ──それではラスト! 連合軍のお弁当はなんじゃら……ぇ?』
『ワシ特製の栄養ドリンク(おかわり自由)じゃ! キノコやら人参やら魚やら色々ぶち込んでみた!!!』
あーーー、ね???
ま、まぁ最下位だし……?
「………………。」
「うわ、なにコレ臭っせ!!!」
『──あの、校長……これ、タールでは?』
『いや? 色はまぁ……黒いが、ちゃんと食えるモノだけを入れた筈じゃぞ???』
『まぁ、作っとる最中に鍋の底が二度ほど溶けたが』
……ボソリと呟いても聞こえてまっせ?
にしても、ホントに凄い臭いだな? 新手の目潰しになるぞ、コレ。
「──ふッ…………」
ふ? プルプルしてどうしたMr.大平?
「──ふざけるなぁぁあああああッッッ!!!!!」
「こんな明らかな劇物を食えッ……飲めるワケ無いだろうバカじゃないのか!?」
「もはや固形物ですら無いだろうコレ!?」
そう言って、配布されたえらく金属質なお弁当箱から中身を僅かに地面へと垂らす。
──ブシュゥウウウウウゥゥッッッ!
途端、アカン音&黒煙を上げるお弁当(液体)。
……あ、コレはダメなヤツだ。と、瞬時に察知するオレ達。(その間0.1秒未満)
『校長…………』
『──ん⤴︎? 何かの???』
そして、全力で明後日へと目を背ける校長。
ここに──
全力で惚ける校長
VS
神を自称しているナルシスト
──の、一方的に命を賭け(させられ)た譲れぬ戦いの火蓋が切って落とされたのである。
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