そして時は進み……
■■■〜〜〜前〜〜〜■■■
『──アイツ絶対記憶戻ってるって!』
『……ワシもそう思う。神器を手にした彼奴のあの爛々とした目はまさに獣の眼じゃった』
ふぅ──他人の金で食う寿司は美味ぇな!
◆◆◆やはり怪しんで来たか……◆◆◆
「ゔ〜んん? ホントに戻って無いのか??」
「いやぁ、それはなく無いか? あの如月無双のキレは本物だったぞ!?」
「でもさ、ソレなら如月は記憶があるのにメイド服を着たのか?? 断固として拒否ると思うけどなぁ?」
ふむ──やはり怪しんで来たか。
着替えて魔王軍に戻ったオレは、喧しい考察班共に包囲された。
「ぅ……うぅぅ、ら、乱暴して御免なさい!!! 僕、言い争いを止めたくて──気が付いたらッッッ!」
両手で顔を隠し、俯く。
「神器を手に持ってて!!! 混乱して! 何も、何も憶えてなくて!! ごめんなさい!」
全力で涙声を絞り出す。
──いやぁ〜、この演技するのも昔ちょっとヤンチャしてKの字にお世話になった時以来か。
ちな、オレは被害者側だった。相手、重症で病院に担ぎ込まれてたけどな。
……ホント、ナンパするなら気をつけなアカンよ?
好みという理由でアタックかまして、中身は凶暴なチワワだった。なんて事もあるんだからな?
ま、ヤツはオレに、
「へ〜ぃ! 其処の綺麗で可愛い彼女!!! オレとお茶しな〜い?」
とか、宣っていたから仕方ない。
良い子の諸君はナンパをしても、地雷原でダンスをしたりはしないだろ?
──それと同じだよ。
おっとすまない。大変に忌まわしい記憶だった故、話が逸れた。
「うおッ!? な、泣いてんのか!!?」
「ちょっと、誰かハンカチ貸してくれ!」
「はいよ。ん〜でもコレ、ホントにどっちなんだ??」
──ぶふッw 涙一つで迷い過ぎじゃないかコイツら? 目薬を知らんのかね??
そして、なんやかんやと考察班は考察を重ね……一つの結論を導き出した。
それは──!
──神器を手にした事で一時的に如月の記憶が戻ったのでは? だ。
………………マジで言うとんのか、コイツら?
『壁|ω・)チラッ……』
■■■そして時は進み──■■■
「よし、勇者軍の茂武沢が飴を見つけたぞ!」
「──すげぇな、あの粉末唐辛子の中に顔を突っ込むとか正気かアイツ!?」
「おし、リップは塗った! 行ってくる!!!」
と、障害物競走では茂武沢くんの(自称)ファーストキスが無惨にも散らされ──
「はん! 漸くこの巫山戯た体育祭にも慣れてきたよ、ココから美しく逆転するとしようじゃないか!!!」
「フラグじゃね、それ?」
「よし行きなさい! ゴーレム部隊!!!」
「さぁ、ボーナスの為にもやるで御座るよ同志たち!」
「──アイアイサー!!!」
「相手のモンスターはオレに任せて下さいッス! いくぞ、バハムート!!!」
「あ、そう言えば父さんからモンスターを借りて来ていたので、ベヒモスにも参加してもらいますね」
『──ォ"ォォオオ"オオオオオオッッッ!!!!!』
『グギャ? ォオオオオオンン???』
(訳:あれ? 綱引きって相手にダイレクトアタックして良かったっけ???)
そして、綱引きに意気揚々と大口叩いて参加した連合軍の某ナルシストは、社長軍に彼方へと飛ばされ──
「はい先輩、神器!」
「やったるぜぃヒャッハーーーーーッッッ!」
せっかく生えた設定を捨てるのも勿体無いので、使わせてもらう!
「いけ! クラーケン、オクトパス!!!」
『ジュルシュ!』
『ゲーパーシャ?』
「またこの触手で御座ッ──はぅん!」
「うお!!? ちょっ、何処触って──ひぅ!?」
「「「アッーーーーーーーー♂」」」
「おほッ!? いいねいいねぇ! その表情、最高にそそるねぇぇ!!!」
妨害リレーでは、↑の経緯でヒナちゃん先輩がゴリラ化しリレーそっちのけで執筆活動に性を出し──
◆◆◆
──気が付けば、もう時刻は昼休憩の時間となっていたのだった。
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