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ヴァンパイアロード THE・ロードナイト  作者: トムネコ
一幕  変わらない者が終りを迎え、   変わった者が君を裁く日まで
6/36

バカ野郎

「・・・・・うっ・・・」


「お目覚めか? 少年」


「やめてくれ、少年なんて」


「・・・・和月は?」


「光の方へ走っていったぞ」


「あんたは? あんた誰だ?」


「君の助けに来た。老いぼれじゃよ」


「仲間は?」


「見えないか? 血の海が」


「・・・・そんな、嘘だろ。嘘と言ってくれ!」


「俺のせいだ、間違ってた」


「君の為に懸命に戦っていた」


「そんなのは言い訳だ!!」


「そうとも」


「俺が間違ってたんだ、俺のせいで!」


「ユリウスくん、落ち着きなさい」


「落ち着いていられるか!! 俺が・・・

俺が殺したんだ、全部、壊したんだ」


「カイト・ユリウス!!」


「・・・・・っ・・・は・・・」


「ユリウスくん、顔を上げなさい」


「・・・・・なんだ、・・・・これは? 」


「亡霊の魂だよ、君の仲間達の魂だ」


「何か言ってる。あんたは分からないのか」


「君が目覚めるまでに何度も聞いた声だ」


「・・・・・何て言ってるんだ?」


「何度も言っている・・・・

敬礼! ユリウス総隊長、我々は!!

死んでも貴方の側に、全員、もう一度敬礼」


「君は余程、愛されていたようだ

儂は君が羨ましいよ、ユリウスくん」


「・・・っ・・・っ・・・・バカ野郎!!!」



フッ、昔の君にそっくりだ


「似ているかな」


とても似てるよ



「爺さん、復讐がしたい」


「そう言うと思った」


「止めないでくれよ」


「止めるものか・・・」


「なら手伝ってくれ」


「ああ、そのつもりだったよ」



心はいつも君達と共に、


私は君達を失って、復讐を知った

悲しみも喜びも同情も 今はいらない、


私の心に在る。復讐だけが全てを洗う



──罪と罰を





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