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ヴァンパイアロード THE・ロードナイト  作者: トムネコ
四幕 花婿に悲しみを花嫁には銀の銃弾を
34/36

ヒトラー独裁国家

「さて、もう目覚めてもいい頃ですよ

血のデータや、遺伝子の結果は出ました」


「眠れる混沌の王よ・・・・

今宵は満月。貴方には不吉な日ですね」


「では、レールポットを開けて下さい」


「・・・・・・・・・・・」




俺は───


あの日、アルヴェンを助けに城に行き


そこからが曖昧だ・・・・


何かあった筈だ、・・運ばれた?


そうだ、何処かに運ばれた筈だ


研究所、か・・・・




「おや、目覚めませんね」


「・・・・・・」


「起きてください。もう朝ですよ

貴方には目覚めてもらわなければ・・・」


「・・・ぐぁ!・・・・・息が・・・」


「大丈夫ですよ、息はできます」


「・・はぁ・・・・はぁ・・・」


「無理はしなくていい。ゆっくり・・・」


「・・・はぁ・・・・ で、アンタは?」


「覚えてませんか? カイト王、

私ですよ。貴方を殺した者ですよ」




なるほど・・・・ これが・・


一時的な記憶欠如か───




「で、アンタは何で俺を殺したと言った?」


「質問の意図がよく解らないですね」


「つまりはだ、何で俺にアンタを敵だと

思わせた? そこが気になってな・・・」


「成る程。そういう意味でしたか・・・」


「何故だ? アンタは何がしたい?」


「意味なんてありませんよ・・・

ただ、私がしたいと思ったからです」


「それだけか? 本当に?」


「ドイツの独裁者。ヒトラーはこう言った

独裁こそが本来、国の在るべき姿だと。」


「何が言いたい?」


「戦場で戦う兵士達に・・・

街でパンを買う国民達にそれを訴えた」


「それは違うな・・、彼は強制したんだ

兵士達に、国民達に、自分が正しいと・・」


「そうです。だからドイツは栄えた

貴方も独裁国家を創るべきです・・・・。」


「何のためにだ? 俺自身の為か?

国民か? 兵士か? 戦争が起きるだけだ」


「貴方は混沌の王ですよ。

世界に混沌を招き。救い出すのです」


「生憎だな、俺は世界を救うんじゃない

アンタを殺して総てに終わりを与えるんだ」



「善く言ってくれました。

カイト・ユリウス=アスガルド国王陛下」


「アンタは誰だ?」


「君がよく知っている人ですよ?

私を覚えてませんか? 知っている筈です」


「名を教えてくれ、思い出せない・・」


「善いでしょう・・。 私は──

盤上の円卓王── アーサー・アルフォード」



「師匠・・・・ なのか?」


「終わらせましょう。二人で総てを」



そろそろ、ヴァンパイアロードも

終わりそうです。今、終わり方を考え

ています。


読んでくれてありがとう。


トムネコでした。また明日

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