冥星の終わり
「アスガルド兵国。昔は綺麗だったのに
今は燃えて何もかもが消えてしまったな」
「王様ぁぁ・・・ お助けを・・」
「・・・・・悪いな」
「殺したんですか?」
「今を生きるより彼は死を選んだ
王である俺が出来るのは楽に死なせる事だ」
「王様、助けてください。
私の夫と子供がまだ城に居るのです」
「貴女は?」
「サーシャハルド・エリア です。」
「エリアさん。城には観光で?」
「違います。住んで居るのです」
「なら、城に居るのは・・
アルヴェン王ですか? エリアさん」
「正式にはまだ王ではありませんが・・・
その通りです。アスガルド国王様、」
「聞いたか? アルヴェンは私の旧友だ
その子供も城に居る。絶対に助け出すぞ」
「エリアさんはキャンプに居てください
救護隊が案内します。いいですね?」
「はい。私は構いません
どうか、夫と子供を助けてください」
「必ず助けます。祈って待っていてください」
「先行部隊と通信切れました!」
「想定内だ、急いで先行部隊に合流する」
「ガシオス、私が柱を支える
君は柱を持ち上げてくれ、出来るな?」
「当たり前だぁぁ! オラッ・・・・」
「・・うぐっ・・・・ 助かるよ」
「宗獄さん、前方にダンピールだ。殺せ」
「王のご命令とあらば・・・」
「・・・・ふ・・・ふ・・ふ・・・」
「制圧完了、先行部隊はダンピールにより
全滅している。ここからは我々だけだ」
「ランボルトは私と一緒に来い。
ガシオスと宗獄さんはセーフゾーンの確保を」
「分かった」
「了解しました」
「ランボルト。行くぞ」
「はい」
「しかし、何もないですね?」
「確かにな・・・。 ・・あれは?
ランボルト。あそこだ見えるか?」
「子供ですね。エリアさんの子供ですかね?」
「状況から見て間違いなくそうだろう」
「ランボルト、君は子供をセーフゾーンに
連れていき。子供を救護隊に預けてくれ」
「はい。了解です」
「君、大丈夫か?」
「お父さんが! お父さんが死んじゃう!!」
「分かってる。それを助けに来た
このお兄さんに着いていくんだ。いいね?」
「うん。」
「じゃあ、お兄さんと一緒に行こうか?」
「うん」
「アルヴェン、何処に居るんだ?」
「・・うっ・・・・」
「アルヴェン! アルヴェンか!?」
「・・・こっちだ・・」
「何があった?」
「お前が国を去った後・・・
ある男が俺の元を訪ねてきた」
「どんな奴だった?」
「分からん。フードで顔を隠してた」
「何をしに来たんだ?」
「──王位継承権を要求してきた。
そんな事を簡単に決められないのにな」
「王位継承権? 何の為に?」
「分からない。だが・・・
城を燃やすと言ってきた。信じなかったが」
「誰だって、そうだ・・・」
「それから何もなかったのに・・・
今日になってこれだ。どうしようもない」
「・・・もう限界か?」
「だが、王はここに居る」
「世界の王か? 荷が重すぎる
だから、俺は王冠を二つに割ったよ」
「アハハハ、お前らしいな
けど、俺の息子は助けたんだろうな?」
「あぁ、未来は生きてるよ・・・
子供の中で。私より王に相応しい」
「そうか・・・・・・・・・」
「ずっと見てないで、出てきたらどうだ?」
「あらら、気付いちゃいました?」
「フードの男・・・ お前がそうか?」
「お久し振りですね。カイト君
あの時。以来ですか? 歳を取りましたね」
「引き金を引いたのはアンタだ。
わざわざ死にに来たのか? アンタは?」
「いえ、私が死んだ所で結果は変わらない
なら、死を恐れる必要は全くないでしょう?」
「なら、何をしに来た?」
「警告です。本当の敵を見抜けない
バカなカイト君にね、恐れては駄目ですよ」
「待て、」
「死をね・・・・」
「カイト君は死にましたよ」
「そうですか・・・・」
「残念そうですね?」
「そんな事はないですよ」
「でも、残酷だなぁ・・・
師が弟子を殺すなんて・・・ねぇ?」
「・・・・・・・・・カイト君」
今回は話がおかしくなりました
ちょっとずつ直していきます
許してください。トムネコでした




