3分間のタイマー時計
「決闘・・・・?」
「お嬢様は意味が分かりませんか?」
「馬鹿にしないでくださいっ!!」
「ルールは簡単、3分間で俺に傷を付けろ
俺は武器を使えない。戦えない、いいか?」
「そんなのダメです!」
「何が駄目なんだ? ルールは簡単だろ?」
「ちゃんと戦ってください。」
「ちゃんと戦うさ、ちゃんと避けるよ」
「そういう事じゃないでしょ!!」
「わかったわかった、でもな・・・・
君が望むなら、ルールは呑んで欲しいんだ」
「うぅ・・・・・」
「分かったね?」
「やっ!」
「おっと、始めるよ 師匠、タイマーを」
「任せておけ」
「やっ! やっ!」
「棒術か、古典的だね」
「・・・・ダメですか?」
「いや全然・・・ 話してていいのか?
そろそろ、タイマーが鳴り出す頃だぞ」
「むっ・・・・ ハァ!」
「ふっ! 最後の一撃は良かったよ」
「そ、そんな・・・」
「分かったか? これが戦いだ、君は・・
今、俺に殺されてたんだぞ。な、やめとけ」
「あ、いま・・・・」
「なんだ? あ、まず・・・」
「武器を使いましたね? ね?」
「あぁ、使ったよ。俺の敗けだ
だが、これだけは聞いてくれ。危険なら逃げろ」
「はいっ!!」
「君も甘いな・・・」
「師匠程じゃないですよ」
「だが・・・ 未来は変えられないか」
「なんです?」
「人が行き着く先は同じなのかと思ってね」
「?」
「全てが終わったら・・・・
私と墓参りに行ってくれるか?」
「ええ、でもなんで、」
「君を連れていきたい、いけないかな?」
「行ったほうが良さそうですね」
「君のそういうところが私は好きだよ」




