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ヴァンパイアロード THE・ロードナイト  作者: トムネコ
二幕  ヨハネの黙示録
21/36

チャンスは掴み取れ

「魔王様、」


「なんだ、私は忙しいのだぞ」


「いえ、緊急の知らせと」


「フン・・・・ どうせ、死体が出たんだろう

よくある事だ、後に回せ。いいか?」


「ですが・・・・・」


「アァ・・・・、誰が死んだぁ?」


「・・・・・カルマ様とクロ様です」


「誰だ?」


「魔王身辺警護隊。ヨハネの騎士──

カルマ・ツェパ、クロ・アルソム様です」


「・・・・・・・・」


「魔王様、・・・・・・」


「自分の身も守れんような奴が・・・

私を守る? 私を馬鹿にするのも大概にしろ」


「魔王様、命だけは・・・・!!」


「お前ではない・・・・ 評議会の連中だ」


「で、ではっ! 私はこれで・・・」


「待て・・・・ 誰が殺した?」


「は、白髪の老人と黒髪の青年だったと」


「ほう?・・・・・ あの小僧か・・・

世も、まだ棄てたものではないか・・」




「で、師匠・・・・ 何処に向かってます?」


「メセルポタス皇国───

世界最先端の技術を私の体の中に容れる」


「危険なものでは?」


「なに、少し感覚が麻痺するだけだ」


「貴方が望んでやるんですね?」


「君の為にな、」


「なら、俺はなにも言えません」


「ふっ・・・・ だろうな」



「おや、あの子は・・・・」


「リヴィア!? こんな所に!」


「あ、見つけましたよ! いてっ・・・」


「何でここに? 危ないだろう」


「アルヴェンさんに聞いて・・・」


「アルヴェン、何で一緒に付いてこない・・」


「こう見えて、私・・・結構強いですよ?」


「そういう問題じゃない、君は・・・

危なっかしいんだよ、見てられない」


「むぅ・・・・・」


「ほっほっほっ、いいのう・・・・」


「師匠・・・・ いや、じいさん。

なんなら代わってやるぞ、どうだ?」


「いやだ、見てるほうが楽しいからの」


「私も行きます!!」


「ダメだ、絶対に許さない」


「そんなの聞きません!」


「分かった。そんなに言うなら・・・

チャンスは自分で掴み取らないとな、決闘だ」



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