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始まりは
少しだけ、残酷な描写が含まれます。閲覧の際は、気を付けるようにして下さい。
これは、双子の姉弟のお話ー…。
「ねぇ、どうしていつも笑わないの？」
「それはね、笑うことがないからだよ」
「ねぇ、どうしていつも名前を呼んでくれないの？」
「それはね、呼びたくないからだよ」
「ねぇ、あの時家族が好きって言ったのは本当？」
「そんなこと、あるわけないじゃないか」
「ねぇ」
「…………嘘吐き」
某日
「ん……」
また嫌な夢を見た。あの時の、悪夢だ。
「あ」
左目が、痛い。また、痛んでる。ズキズキ、ジンジン。あの頃から治らない、突き刺さるような、痛み。
（またなのか………）
「おーい、刹那ー！ご飯出来てるよー！」
「…………はーい」
また、１日が始まる。
