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至高のナイン

「私は考えた。キャッチャーとは何なのか。ただ球を取ればよいのか。太っていればよいのか」


そんなわけないだろうと皆が思ったがまだ前振りなので聞いていた。野球に暗い者は案外そう思っているかもしれない、というのも事実だ。先生が「私はキャッチャーとは女房役とでも言うべきだと思う」と安定した答えにたどり着いたので皆胸をなでおろす。ここは野球倶楽部。年棒数億のスター選手が入ったかと思えば高卒ルーキーが目の覚めるような活躍をしてみせる。業界でも、一目置かれた者たちしか入ることを許されない、最高峰とされている。


「誰もが強肩と俊足を見せるセンターに、あるいは脚光を浴びるピッチャーに憧れる。だがもっとも采配の鍵を握るのは、サードだ」


そうだろうか。聞いたことないけど先生のことだから自己理論があるかもしれない。まさか書いているヤツが今考えているとは誰も思わない。作中人物だから。


「三拍子そろった万能の選手を、誰もが目指す。だが時に、その中の一つが突出した選手が必要になる。足が遅くとも、長打力を持つ選手。守備に就いたとき、そのポジションは限られる」


その場で考えているのにそれ相応につながるものだ。お前が野球を見ていたのは何歳のときだ、なんて作中人物はおろか現実にも誰も思わない。


「ファーストは必ず守備の手数を求められる。セカンドとショートは守備の要。となれば、キャッチャーかサードに限られる。そのうちキャッチャーには、女房役という特殊な素養が求められる」


お?なんかつながってきたぞ?と書いている感想を逐一メモっているだけになっている。もしかしたら本家倶楽部もこんなのなのだろうか。そんなわけないだろう。


「突出した打撃力を持つサード。すべてを安定した能力で固めては平均しか出ない。ここに特異点を求めることで、チームの個性は大きく立体化する」


おお!まとまった!さすが先生!ここでようやく作中に戻ってきた。こうして誕生した至高のナインは、オールスターだったのでバンバン選手が入れ替わった。ちゃんちゃん。


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