私は悪魔なのかもしれない
妊娠11週
健診に行った
心拍が確認とれません
お医者さんがそう言った
色々な不安から解放された気がした
私はホッとした
最低なお母さんだと思った
40過ぎて胎児に愛情を持てない
私は悪魔
そう思った
涙も出なかった
手術が必要ですよね
来週なら時間をつくれますと
淡々と手続きをした
ただ健診の翌日うちの娘がなぜか
暖かい雰囲気の赤ちゃんの絵を描いていて
それを見て胸が締付けられた
手術までの1週間私は自分と向き合った
何故こんなにも哀しくないのか
不安な妊娠をするような自分の浅はかな部分を責めた
前回の流産と比較して視えて来たのは
うちの先生の変化
前回はうちの先生の赤ちゃんを産めなくて
とっても哀しく思った
今回は妊娠中から不安しかなく
やっぱりうちの先生はアルコール依存症だ
脳が萎縮して人が変わった
そう確信した
そして手術
最後まで泣かなかった
もううちの先生のアルコール問題もどうでも良くなった
だって赤ちゃんはもう居ないし
酒に溺れて死ねばいい
そう思った
数日後ケジメとして供養に行った
供養していても泣けなかった
私は親の感情が出ない悪魔なのかもしれない
供養した日の夜
金縛りのような事があった
私の足元に小太りのお婆さんが座っていた
起き上がった私の手を握り
うちの孫がご迷惑をお掛けしました
でもどうかうちの孫を見捨てないで下さい
あなたがこちらへ送ってくれた曾孫は
私が責任もって育てます
でもどうか諦めずうちの孫を父親にしてやって下さい
うちの孫を長生きさせて下さい
どうかお願いします
お願いしますと泣きながら懇願された
不思議な体験だった
そして私は決意をした
本当に真剣にうちの先生のアルコールの問題と向き合おう
でもうちの先生には何も響かなかった
アルコール依存症は否認の病




