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第55話 索敵班

「そしたら火力のグループは陣形を取れるように西のグラウンドに行って少し練習しよう、陣形の指示を出すのは警邏隊から参加するつっ君だな、そちらはあとは任せたよ、索敵班は5人の特徴を教えてほしいからここで待機、タンク隊は普段は火力として扱うけどつっ君必要だと感じたら盾を持ってもらって守りを固めてもらう予定なので陣形の練習と守りの練習2つやってもらうことになるけどよろしくお願いします。」

 武が一通り陣形について話し終わったあと肩幅がいかついタンク隊にだけ丁寧語で話して火力の人たちは西のグラウンドに練習をしに行ってしまった。

 さっきまでざわざわしていた教室は静まり返って沈黙が痛い。武早くなんかしゃべってよ。

 「えーっとじゃあ索敵班のここのステータスと技を教えてもらえるかな?」

 武が変なことを言う。技なんか言ってどうするんだろう。

 「じゃあ俺から言わせてもらおう、俺のステータスはDEX寄りだ、そして技は1からダブルスラッシュ、ロングレンジ、クリティカルヒットだ」

 武に促されて索敵班のガタイのいい男、確か名前はリュウだったかな。

 しかし、私とリュウのスキルはレベル1以外全然違う、いったいこれはどういうことだろうか?確か彼も短剣を使うって言っていたはずなんだけど。

 「次は私ね。私もDEX寄りでスキルもさっきと同じだよ」

 次に話したのは舞だ。女性にしては大きいほうな彼女は絶対に短剣を使うと言っていた。さっき隣同士の椅子に座ったとき握手をしながらおんなじ短剣同士よろしくと言ってきたのはあっちだからだ。もしかして嘘つかれたのだろうか?

 「今度は俺にさせてもらおうか、俺はAGI寄りだ、敵の攻撃を回避しながら攻撃をする。技はダブルスラッシュ、フリーステップ、アクセルだ」

 彼はディーだ。小柄な彼はショートソード使いだ。彼はモンスターと直接力比べをしないように敵の攻撃を食らわないよう回避を高めたらしい。ショートソード使いなので私と技が違うのは別におかしいことは無い。レベル1の技が同じなのが解せないけれど。

 「じゃあ私も言わせてもらうかな、私もAGI寄りだね。技もディー君と同じだよ。」

 彼女はロンナ。でも彼女は短剣を使うと言っていたはずだがショートソードと同じ技を使うらしい。もうちんぷんかんぷんだ。

 これまでの説明で5人中3人が私と同じスキルを持ちながら違う技を使い、違うスキルを持ちながら同じ技を使う人もいた。

 しかしここで混乱する余裕はないらしい。みんなが私をじっと見ている。次が私の番だからだ。

 「私はDEX寄りだと思います。技はダブルスラッシュ、ハイド、スニークヒットです。」

 私が説明を終えると武が『これでみんな終わったね』と立ち上がろうとした皆を押さえてくれた。他の人たちの目線が痛い。今すぐにでも私に問いただしたくてたまらないようだ。私もどういうことなのか聞きたいくらいだ。

 「あー、アガスティア君はさっきの説明でも短剣を使うそうだが、みんなとはちょっと技が違うようだ。うちの上ではそれを隠ぺいのスキルをとっているからじゃないかと判断した。これでいいかな?」

 どうやら今までの話を総合すると同じスキルをとっても自分のステータスによって使える技が変わってくるようだ、そして他のスキルを取った時それにシナジーがあるようなら別の技が発現する可能性があると。思ったよりスキルと技の関係性は複雑なようだった。

 「みんなには3層攻略のとき部隊から少し離れたところを巡回してもらって敵が来ていないか索敵をしてもらうのが役目となる、もちろん35名の本隊も索敵自体は行うし警邏隊から5~10名ほどサポートで参加するメンバーも索敵ができる人が来る可能性があるから彼らにも手伝ってもらう予定だ。

 だからって手をぬいてほしいわけではないけど所詮3層のオオカミ相手だ、別に見逃したからって死にはしないから大丈夫。それよりも本体から離れすぎて死んでしまう方の危険の方が高いからみんな作戦は命大事にでお願いするよ!」

 武は元気よく言い放つと私たちも西のグラウンドに向かうことになった。

 そこで軽く全体行動の練習と軽い連携をとって3日後昼からまた練習をすると通達がきて解散となった。

 私は放課後は前世でも黄金の両足を使ってさっさと帰っていた帰宅部だったのでそそくさと帰ったが後で夕方に帰ってきた環の話だとほとんどの人が居残って各自練習していたそうだった。

 

 

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