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第53話 作戦会議

 「皆さん!集まってくれてありがとう!」

 カヌスさんが大講堂の教壇に立って300人近い転生者たちを前にしても全く怖気づかず1週間後に迫った3層合同攻略の会議の説明をしていた。

 ここはダンジョンの北にある城の1階にある大講堂だ。ダンジョンの東西は広場になっていると説明していたが逆に南北には城と神殿が建っている。

 私たちは南に居住区があるので南にある神殿は帰り道に毎日のように寄るが逆に北にある城は滅多に寄らない。

 特に中の構造をゆっくり見るのは初めてなのであたりをきょろきょろと見渡してしまう。

 見知った熊とかいないかな?と探してみたらいた。すごい目立つから遠目からでもわかる。彼も参加するのか、環にも教えてあげよう。

 「ねえ、熊さんがいるよ、あとであいさつしに行きましょう。」

 「ほんとだ、でもよくヴァルゴさんだってわかったわね、私は熊の判別つかないわよ。」

 環がとんでもないことを言い始めた、確かに、もし熊違いだったらどうしようか……。喰われるかもしれない。

 「ていうか、話を聞きなさい!」

 しょうがないなあ、環に小言を言われてカヌスさんの話に集中する。ちょうど長ったらしい挨拶が終わったところだ。なんでこういう挨拶って長いんだろうね。

 「それでは参加してくださった皆さんに改めて注意事項の確認をしたいと思います。一応参加を申請したときに確認しているはずだけど間違いがあるといけないので改めて説明させてもらいます。

 まず第一に最低レベルのラインを超えているか。これはメインスキルが3レべ、もしくはメイン2レべサブスキルが1レべ以上としています。これを下回っている場合で1週間後までに到達できそうもない場合はこの説明が終わった後前に来てください。

 次に必要な装備のラインです。これは事前に説明された各職の最低限必要な防御力や攻撃力があると思うけどそれを超えているか否かです。こちらも現状下回っていたとしても装備を強化して大丈夫なら平気です。駄目そうなら来てください。

 最後は消耗品や3層攻略に必要な備品の購入のポイントですね、そちらは各PTのリーダーに一覧が書かれた紙を配布しているので後で確認して各自で購入してください。こちらで計算したところ、すべて購入した場合の総ポイントは12300ポイントでした。これはポーションや攻略中の食事なども含まれた物なので多くの人は少し少ないくらいで済むと思います。

 そしたら1~5のPTに40人程度づつで振り分けているので各自入り口で言われた番号のグループに集まってもらっていいかな?職業も前衛、中衛、後衛、索敵、タンク、火力と大まかに振り分けてはいるから基本的にそのグループでレイドPTを組んでもらうことになると思う。あと前に来る人数によってはバランスが悪くなった場合少し移動してもらうことはあると思うからそこはよろしくね。」

 カヌスさんがパパっと説明を終わらせて各PTに分かれるように指示を出す。確か私たちのPTは2番だったかな、『2番はこっちですよ』と手をぶんぶん降りながらアピールしているのっぽの人がいる、私たちは立ち上がってその方向に向かった。

 「みんな集まったかなー?出席をとるから名前を呼ばれたら手を挙げてもらって前から席に座って行ってもらっていいかな?」

 のっぽさんは自己紹介もせずにまずはちゃんとみんなが集まっているかを確認するようだった。

 「じゃあ1番、アガスティアさん~。いますか~?」

 ア行だから私が一番かよ、環に手を振ってあとでねと言って私は手を上げる、ここにいますよ~!

 「欠席か、次アリアさん?いますか~?」

 無視された、ちょっとここいるって!手をぶんぶん降ってアピールするけど全然だめだった、あいつのっぽすぎて目線が高すぎる、下々のこと考えてないわ。

 と思ったのにあんまり身長差がないアリアさんは普通に見つけられてそのまま出席確認が進んでいった。

 環の顔を見てしまう、どうすればいいのこれ。

 「出欠取り終わったら今度は声かければいいでしょ。」

 最後に行ったら遅刻した扱いにならないかなあと少し心配したけど前に相談に行っていた人もいたため別に問題にはならなかった。

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