初の○○○配信
tksmyについて語りたい#6
3:名無しのtks民
たとえ新しいゲームでもうますぎて馬になったわね
4:名無しのtks民
このゲームはキャラクターのスキルを駆使するゲームです
5:名無しのtks民
前衛キャラは結局撃ち合い勝ってなんぼやから……
6:名無しのtks民
スキルで遅延いれても突っ込んでくる前衛キャラどう止めればいいのよさ
7:名無しのtks民
そりゃ複数人で弾幕よ
8:名無しのtks民
このあと弾幕の発生地を逆に潰されたんだよね
9:名無しのtks民
あまりに一方的な虐殺で草
10:名無しのtks民
ワイの推し強すぎワロタ
11:名無しのtks民
初戦だから仕方ないけど初心者狩りみたいになっててかわいそうだった。
12:名無しのtks民
なおこっちもただの初心者な模様
13:名無しのtks民
素人目線だけど、初心者には見えなかったけど、どうなん?
14:名無しのtks民
一応このゲームリリース日からやってるワイ目線になるが、スキルの使い方やマップの移動とかはぜんぜん初心者。ただ……FPSとして……戦いのセンスが頭おかしくなるレベル
15:名無しのtks民
我らが下界では、撃ち合いの強さこそがあのゲームの強さだからな
16:名無しのtks民
10戦くらいして1on1の撃ち合い負けたのが両手で足りるくらいしかなかったってマジ?
17:名無しのtks民
俺も1on1でtksちゃんに56されてぇなあ
18:名無しのtks民
上級者ニキは帰ってもろて
19:名無しのtks民
どう見たってスマーフだろ、お前らバカすぎ
てかそろそろ元プロだって認めろや
20:名無しのtks民
あぁ
21:名無しのtks民
管理者さーん、たのんます
22:[管理者]tks民
はーい、BANしときました
23:名無しのtks民
助かる。ってか対応早すぎワロタ
24:名無しのtks民
おかしいな……この管理者、いつもいるぞ
25:名無しのtks民
24時間体制でスレ監視してるレベルでいつもいるよな
26:名無しのtks民
いつ寝てるんや……てか仕事は……?
27:[管理者]tks民
ソレ以上はお口チャックしてね
28:名無しのtks民
あっはい
29:名無しのtks民
ハイワカリマシタ
30:名無しのtks民
イエッサー
❍✕△❑
「こんララ~!VeGamer所属、鐡ララだよ~!」
<こんララ~>
<こん~>
<わこつ>
「はい、じゃあ今日はタイトルにもある通りこのゲームをやっていこうと思うんですけどね!」
<初バトロワ配信、待ってた>
<あれ?>
<いま更新したらサムネ変わったんだけど>
やはりララちゃんは人気だなぁ、と流れるコメント欄を見ながら思う。まあそれもそう。私よりトークが上手だし、女の子らしさもある。なによりコロコロと変わる表情がバーチャル適正の高さを明確にあらわしている。
「はい!突発もいいところなんですが!つい先程、一人仲間が釣れたので紹介しちゃいたいと思います!」
<えっ>
<同箱コラボかな>
<筑紫ちゃん期待>
「そう!なんとあの話題の的であり私の同期でもある、筑紫ちゃんが来てくれました~!」
「こ、こんララ~。筑紫みやです。今日はついさっきたまたま裏で話していたところお誘いされたので来ちゃいました」
<キターーーー!>
<このコラボを待っていたんだぁーー!>
<今日は命日か>
「そう簡単に召されずに最後まで見ていってください。それじゃあララちゃん、後はお願いします」
「はいよー任されました!せっかくのコラボなので、なにかゴールを決めようと思うんだけど、とりあえず目指せ5連勝!ってことでチャンピオン5連取を目標に進めていくよ!」
<普通につらそう>
<筑紫ちゃんってレベルカンスト帯だよね……>
<ララちゃんも経験者とはいえ、5連勝かぁ>
「何事もやってみないとわからないからね!それじゃあ行こうか筑紫ちゃん」
「はい、もうパーティにいますよ」
「っと本当だ。それじゃあ一戦目、スタート!」
休日のゴールデンタイム。最も人が多い時間帯に、その企画は始まった。
❍✕△❑
「あー!惜しかった!」
「ごめんなさい、勝てませんでした」
「ナイファイナイファイ!じゃあ、次に行こ!」
いや、本当にララちゃんは元気だ。もう4時間以上連続でやっているというのに、疲れをまったく見せない。むしろ、楽しそうな声が途絶えないまである。
<まじ楽しそうで草>
<風呂入ってきたらまだやってた>
<さっき轢き殺された敵です、対あり>
「そりゃ楽しいよ~!敵さんもナイファイでした!」
これが配信者かと私は驚愕していた。視聴者を楽しませ続けるというより、自分が楽しみ続けている。その笑顔が伝染って、視聴者も楽しんでいる。トークも楽しく、コメントもほどほどに拾うので長時間の配信でも飽きない。ファン数が多いのも頷ける。
「筑紫ちゃーん?」
「は、はい。なんでしょうか」
「楽しんでる?」
「ええ、まあ」
「またカウントリセットだけど大丈夫?たしか長時間はできないんだっけ?」
そのうえ気まで回るらしい。本当に人間力が高い。
「10時間を超えるとわからないですけど、それまでは大丈夫ですよ」
「……10時間?」
「はい」
「流石の私でも10時間はきついよ……腕は大丈夫でも指がうごかなくなっちゃいそう」
「でも変な力が抜けて何故か撃ち合いに勝てるようになりますよ」
「それは無意識レベルまで修練を積んだからこその賜物だと思うよ……あっ降下が始まった」
話題も出してくれるし、拾ってもくれる。なるほど、これだけ世話焼きであれば、視聴者たちにママと言われているのも理解できる。ならば私も存分に甘えることにしよう。
「バレルアタッチメントあったらください」
「筑紫ちゃんあげるよ~」
「私回復なくなりました」
「わけてあげる」
「ダウンしちゃいました、すみません」
「すぐ蘇生するね!」
いや、とても手厚い保護を受けている気がする。
そしてさらに数時間が経った後……
「やったーーーー!」
「やりましたね、5勝目です!」
もう何度目の挑戦か数えるのをやめたころに、ようやく企画のゴール条件を満たしたのであった。
「今日はありがとうね!」
「こちらこそ。とても楽しい時間を過ごさせてもらいました」
「うん!それじゃあまたね~」
「はい、失礼します~」
そういって通話から抜け、天井を見上げる。久々にここまで勝ちにこだわってゲームをした気がする。勝つときも負けるときもあると割り切って遊んでいるいつもとは違い、精神的、頭脳的疲労が溜まっている気がする。むしろこれに加えトークまで全力だった私の同期は、いったいどういう体力をしているのだろうか。
「でも……楽しかったな」
勝ちにこだわりつつも、こんなにも楽しい。今まで一度も経験したことのない感覚に、私はしばらく眠りにつけなかった。
❍✕△❑
「筑紫ちゃんホントにすぐ落ちちゃった」
<さすがに疲れてたんやろ>
<姉御のテンションについていくのは体力使うから>
<姉御はテンション上がりまくりやったけどな>
「う、うるさい!だって……」
私は、さっきまで一緒にゲームをしていた同期のことを思い浮かべる。
『大丈夫、私が守るから』
そういってダウンした私の前ですべての敵を捌き切った彼女は、まるでそのプレイが当然かのように平然としながら私を蘇生したのだった。
「だって……あんなのかっこいいじゃん」
<VeGamerで最もイケメン枠>
<見た目は可愛いのにな>
<ギャップ萌えよ>
「それじゃ!今日はここまで、おつララ~!」
<おつ~>
<おやすみ>
<お疲れ様でした>
配信を閉じて、私はベッドにダイブする。
「……あんなのかっこいいじゃん」
しばらく顔が火照っていて、私は寝付けなかった。




