私の1ページ_21
土産屋で、ご当地のキーホルダーを眺め、同じ学科の気になる彼女の笑顔を思い浮かべる。
番号順で座らされる必須科目の講義で隣の席になると、講義内容や課題についてよく話しているうちに、彼女自身のことをもっと知りたいと思うようになっていった。
この友人達との旅行中も折に触れて、彼女とこの場所に来たらどんな感じだろうと想像してしまっている。お土産をきっかけに講義以外のこともたくさん話してみたい。
いきなりお土産を渡したらひかれるだろうか。
いや、もうすでにこちらの気持ちはバレているような気もする。そして、彼女もまんざらではない感じなんじゃないかというような気もする。
そうだとしたら、自分の気がすむまでやってしまってもいいのではないだろうか。
手にとってレジに向かった。