邪神騎士は決意する
コペル君とリカーナさんは幼馴染みでお互いを思い合う仲だったらしい。しかし、コペル君は猟師の次男坊、結婚どころかデート代すら事欠いていたそうだ。
「コペルは昨日スピアゴートの肉を青い森亭に持って行ったんんです。そしてそのままデート……ところが間の悪い事にソーレに見つかったんですよ」
今回も安定のピエロですか。まあ、薄々気付いていたけど。
「それでソーレはどこにいるんですか?」
袖触れ合うも多生の縁。コペル君を助けにいかなくては。
「町はずれにある兵舎です」
兵舎に監禁かよ。そこまで腐っているのか。
◇
無事、ソーレをぶっ飛ばし、コペル君達を助ける事が出来た……出来たけど。
「久し振りに会えたと思ったら、兵舎で大乱闘……名前を出して通報すれば済む話でしょ」
兵舎で大暴れすれば領主であるミーさんの耳に入るわけで、ただいまお説教されています。
「いやー、なんか俺の扱いが酷い事になっているから正体を隠したくてさ」
ミーさんから見れば俺は犯罪者である、いくら旧知の仲とはいえ特別扱いは期待出来ない。
「今回の事は私にも責任があるわ……それよりあなた以外にもニホンジンが召喚されたそうよ。名前はたしかサクラとナツネっていうらしいけど、知り合いかしら?」
……桜達も召喚されていた。俺はベーロウを掴んで立ち上がった。
「知り合いだよ。俺を永久追放にしてもらえますか?今から王都に向かいます」
俺が再召喚されたのは、桜達を助ける為かもしれない。
邪神騎士の力であいつ等を助けてやる。
とりあえず一旦しめます