第1話
4月9日
天気予報では快晴が予想されていたにも関わらず。私たちの入学式は大雨だった。
伊原、井口、広末、熊田の4人は一緒に外に出されたホワイトボードに貼られたクラス表を見守った。
伊原と熊田は同じクラスだったらしい。非常に喜んでいる様子だった。
井口と広末はクラスに特に仲の良い友人がいなかったらしい、とても落ち込んでいた。
入学してからあっというまに10日が経った、
そして1年生にとって重要なイベントが訪れる
部活動入部だ。
その説明会で校長が口を開いた
「すぐ決めろというのは先日まで小学生だった君たちには難しいことだと思う。よって7日間の仮入部を許可しよう。」
しかし殆どの生徒が10日間の中で入りたい部活動を決めており、この仮入部届は事実上の入部届みたいなものだった。
戦うことが大好きな伊原は柔道部に
親が剣道2段の腕前を持つ井口は剣道部に
県内でも腕が知られていた熊田は当然のごとく卓球部にそれぞれ仮入部届をだしていた。
しかし私が仮入部届を出した先は柔道部でも卓球部でもなく身長が高いという理由で勧誘されたバスケ部だった。
こうして幼なじみの4人は別々の道を歩むと思われたいた。