絶望
文才0ですが、こんな話があればなぁと思って書いてみました。
拙い文かとは思いますがご理解頂けたら幸いです。
『もう…こんな世界は嫌だ…』
私は絶望の光景を目の当たりにして思った。
私はムメイ、19歳のエルフである。魔物が跋扈する世界で生きている。
10歳から剣の修行を始め、魔法の基礎も身に付けていった。15歳として成人する頃には人並み以上に戦えるようになっていた。村の周辺の魔物は問題なく討伐出来ていたし、村人達からも厚い信頼を得ていた。
ある日、村に魔物の襲撃が入ったとのことで迎え撃つべく装備を整えて向かった。しかし、その魔物達はこれまで戦って来た魔物とは比べものにならないほど強く、周囲の戦っていた村人達は次々となぎ倒されていった。私も限界まで持ちこたえていたが、最終的には力及ばず気を失ってしまった。
意識を取り戻したときには魔物達は姿を消していた。残っていたのは残骸となり原型を留めていない村の建物と無数に転がる村人の死体だった。その中には私の家族や友人も横たわっていた。
「こんなのって…お父さん、お母さん、お兄ちゃん、みんな…私、どうしたら…」
一人取り残された私は途方に暮れていたが、とにかく生き残ろうと応急処置を済ませて村を離れ、街へ向かった。だがその道中、向こうで大量の巨大な飛龍が飛び交っていた。村を襲った魔物とは違うが恐らくそれ以上の脅威である事は容易に察した。喰らったら跡形もなくなりそうな無数のブレス攻撃の雨の降る先は私が向かおうとしていた街であった。
わずかな希望をも失った私は歩く気力を失いその場に座り込んでしまった。そんなところに私に気付いたのか街を襲っていた飛龍がこちらへ向かって避けようのない強大なブレスを放って来た。
『あぁ…もし生まれ変われるなら、今度は平和な世界で生きたい…』
そんな理想を胸に抱きながら目の前が真っ白になるかのようにブレスに包まれていった。
「ん…んん…ここは?私、生きてる?」
目覚めるとそこは見た事もない、しかし美しい花が咲いた木の下だった。
まだまだ本題にも入ってませんが、時間の合間に続きを書いていこうと思います。