チュートリアルがこんなに大変とは思ってなかった
「よっしゃスキル振りはまだテキトーで大丈夫だ」
【格闘】アクティベート【短剣】アクティベート【状態異常耐性】アクティベート―――
―――【毒手】アクティベート!
「うん?毒手を習得したときに毒塗ってないのに腕がスースーするようになった……?まぁ支障はない……かな?」
『チュートリアルを終了しますか? はい/いいえ』
迷う必要はもうない。はいを押す。
今度はカカシが消えたときのような光が草原中に広がった。今度こそ、本当に今度こそチュートリアルが終わって私の新しい人生が始まる。
目を閉じ、開くとこれまでの風とは違う。生き物が生きている風が吹いている。
あぁ、私はついに来たのだ。しがらみのない自由な世界へ。0から始めるモノというはどうしてこうも胸を高鳴らせてくれるのだろうか。
……まぁそれまでのチュートリアルが大変だったが……主にポンコツのせいで。
それは置いといて状況確認。目の前に町壁と思わしき壁確認。空に太陽、後ろに森、横に道確認。
「チュートリアル 終 了!!」
チュートリアルだけで3日くらいかかるとかありえないでしょ普通。
さて、とりあえずは―――森に行きますか。
「・・・なんで、この子、目の前に・・・、町がある・・・のに、森に行くの・・・?」