電屋が頼り
「あああああクッソ、ミレーヌめ……チュートリアル終了の条件言い忘れて消えやがったな……おかげで二日くらい歩き続けたじゃないか……」
さっさとチュートリアル終わらせよう……。
えーっとメニュー表示、インベントリはこのカバンマークでいいのかな?
「うっわ…空っぽだ。お金は……えっと」
36Gか…クエストとかきちんとやれば150G貯めれるかな……?素材も取って売りに出せばまぁ行けるか……。
問題はスキルだ。スキルポイントが協議中とか不穏なことを言っていたけどどうなっていることやら……。
期待半分不安9割でスキル欄を開いてみた。
「なにこれパッシブ多っ!?」
スキルは何を考えてこういう仕様にしたのかスキルごとにスキルポイントがついており、パッシブスキルがそれはもうビッシリと並んでいる。
「アクティブ!というか攻撃スキル無いの!?」
大剣スキルを眺めてみるが『大剣使用時の攻撃力+5%』や『大剣の体感重量-8%』などのパッシブスキルばかりでPC版であった『スラッシュ』や『大地震斬』などの攻撃スキルが消え去っていた。
「ミレーヌ!ミレエエエエヌウウウウウウ!!!!!!!」
ポンコツでもあいつは一応GMだ。スキルの状況説明。いや、このゲームの仕様について聞いても問題ないだろう……がいくら叫んでもミレーヌが姿を現す気配がなかった。
「はぁはぁはぁ………クッソあいつめ本当に今度会ったとき覚悟しておけよ……」
ここでいつまで叫んでもどうしようもないのでさっさとチュートリアル終わらせよう……。
いや、まだ昼過ぎくらいだ。電屋のところに行って情報仕入れて来よう。
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「電屋、でーんーやー!」
「おーう。って今日は私服なのか」
「本当は来るつもりなかった……けど!あのスキル一覧どうなってるの!?」
「あれか。やっぱり驚いたか」
「なにあれ、適当にスキル振っても大丈夫なの?というか攻撃スキルどこ消えたの?結局スキルポイントはどうなったの?」
「落ち着け落ち着け。一つずつ答えるとだな。スキルは自分好みで振っていいぞ。スキルレベルの上限が破棄されたからスキルポイントは、ほぼ無制限に入手できる。」
「え、なにそれ。無限に強くなれるじゃん」
「だな。運営はどうやらプレイヤーに強くなってもらいたいらしい。で、だ。話を戻すが攻撃スキルだが、これはスキルポイントを5ポイント以上消費して作ることができる」
「は?」
「攻撃スキルは自由なんだよ。作るのも作らず腕のみでやっていくのも」
「念のため聞いておく作り方は?」
「初期動作を設定したら効果画面が開けるからそこから細かいところを設定していく感じだな。ちなみに同じ初期動作で名前まで同じやつは先に習得してたほうが発動するから注意なー」
「それだけ聞ければ十分!ありがと電屋!OLO内で殺すのは免除してやる!」
「まだそれ有効だったのかよ!?……あっ、そういえばお前当てn―――ってもういないし……さすがにこれ売るわけにはいかないからなぁ……」
ぽんこつ「この人って向こうの人ですよね?」
「そう・・・なん、でも・・・世界一大きな・・・電気屋らし、・・・い?」
ぽんこつ「先輩騙されてます!こんな寂れた駄菓子屋もどきが世界一大きな電気屋さんなわけ無いじゃないですか!」
「それは・・・そう、として、どこかの・・・誰かが・・・PC?蹴り飛ばして、・・・何話分かの話が吹、き飛んだ・・・らしい・・・」