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コノヨノタメニ。  作者: 高梨 裕也@あと五分だk……zzz
第一章ーー風紀を乱す風紀委員ーー
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第五話ーー彼らの手違いーー

一体何を言い出したのかと思えば、馬鹿なのか?こいつらは。


「お前ら、正気か?今朝あんな暴動が起きたばっかなのに、その主犯達の仲間になろうなんて、誰も思わないだろ?」


俺は、吐き捨てるようにそう言った。当たり前だ。なんたって、今目の前に立っている奴らこそが、今日の暴動を企てた真犯人なのだから。


「「え?なにそれ。暴動?何のこと?僕達今日入学式出てないんだけど……」」


だが、帰ってきた答えは、思っていたものとは真逆の答えだった。


「とぼけんなよ。どうせ嘘ついてんだろ。」


俺は問い詰めるが、彼らの表情は真剣そのものだった。どうやら嘘は着いていないようだ。

しかし。


何故かタラタラと冷や汗をかきながら、兄弟二人でブツブツ話し合っているではないか。時折聞こえてくる声からは、「やばいよね……」だの「どうしよう……」だの、マイナスなイメージしか湧かないような内容だった。そして、しばらくしてから、


「「ごめん。急用できたから帰る……答えはまた今度聞くから……」」


と言い残し、煙のように消えてしまった。

周りが見ていた幻覚も、どうやら解けた様だ。今では誰を見ても、恐れおののいている人は見当たらない。


俺は、音が戻り始めた教室で、一人呆然としていた。


織宮も、やはり「何か」が見えたのだろう、まるで人形のように、生気が抜けてしまっているようだった。




一体何がどうなっているのか。「彼ら」は何なのか。様々な思いが頭の中で交錯しながらも、俺は今日という一日に幕を下ろした。






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