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コノヨノタメニ。  作者: 高梨 裕也@あと五分だk……zzz
第一章ーー風紀を乱す風紀委員ーー
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第三話ーー騒動勃発ーー

話進まない……

俺は、何故だかその羽に微妙な違和感を感じた。何かがおかしい。

そう、例えるならば、先ほど失踪したあの女のような……


「ねぇねぇ浩介、この羽、不思議な感じしない?」


織宮も気付いているようだ。だが……


「お前ら二人で話進めるなよー。

……てか、この羽から違和感なんて、特に感じねぇぞ?」


大樹は全くわからない様子。

まぁ、バカだからしょうがないか。うん。きっとそうだ。こいつは鈍感なんだ。

自分にそう言い聞かせ、その場を凌いだ。




「……浩介、今俺のこと馬鹿にしてた?」


「⁉︎い、いや?そんな事考えてねぇぞ?」




人の考えを読み取るとは、大樹、なかなか侮れないな……




==============




「おーい。もう少しで入学式が始まるぞー。早く教室入れー。」


どこぞの教師が俺らにそう告げた。時計を見ると、時刻はもう八時だった。


「まぁ、この話はまた後で……な。」


「おう。……はぁぁ……一人ぼっちかぁ……」


大樹がとぼとぼと教室へ入っていくのを見送ってから、俺らも教室へ向かった。




教室に入ると、もうほとんどの生徒が席についていた。周りと駄弁っていたり、一人で本を読んでいたりと、皆それぞれの行動をとっているようだ。


さて、自分の机を探し、席につくと、机の上に一枚の紙が置いてあった。見ると、どうやらこの学園の校則らしい。まぁ、内容はおおむね考えられるものばかりだったが、一つだけ気がかりな事柄があった。




・一部の委員会に所属する場合のみ、寮での生活となる。




何故その委員会に所属した場合は寮生活になるのだろうか。特に悪いことでもないだろうに。

そんな事を考えていると、教室のドアがガラガラと音をたてて開き、担任の教師が入ってきた。




担任は、20代後半だろうか、ひょろりとした男性だった。


「おはようございます。そして初めまして。私、本日付で1-Aの担任となりました、敦賀と申します。まだまだ未熟な点もありますが、よろしくお願いします。」


敦賀と名乗るこの人は、見た目、性格共に礼儀正しそうな人だった。

敦賀は話を続ける。


「早速ですが、みなさんに渡さなければいけないものがあります。

……いきなりですが、この学園は広いです。とてつもなく広いです。移動は徒歩ではまず無理でしょう。

なので、移動用に、この『テレポートフォン』というものを使います。」


取り出したのは、スマートフォンのような、小型携帯端末だった。


「これは、登録されている場所へと瞬時に飛ぶことができます。ほとんどの教室は登録されているので、移動にはこれを使って下さい。なお、新たに場所を登録したり、登録した場所を解除することはできませんので、悪しからず。

……あ、他の機能はスマートフォンと同じですよ?」


なるほど、これはすごい。なんというハイテク技術なのだ。恐るべし社森学園。




この後、体育館で集会があるらしい。皆、テレポートフォンで、体育館へと飛んだ。




体育館は、もう人でいっぱいだった。

とりあえず適当に並ぼう。そう思い、列を作っていると、突如、後ろから爆発音が。


慌てふためく生徒達。だが、教師達は、驚くどころか、怒りをあらわにしていた。


「ど、どうしたんですか?」


近くにいた先生に恐る恐る声をかける。


「ん?あぁ、新入生は分からないのか。

あれはな、とある委員会の仕業なんだ。」


予想外の言葉に、またもや驚く。


「……そ、その委員会って……?」


「風紀委員会だよ。だけど、やってることが真逆過ぎて、最近じゃあ、『風紀を乱す風紀委員会』ってあだ名がついちまったんだ。」


「じ、じゃあ、校則にあった、『一部の委員会に所属する場合のみ、寮での生活となる。』っていうその委員会ってもしかして……」


「うん。予想通り。風紀委員会Death。」







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