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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
3章 他惑星とのつながり!

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研究結果!目的地は温泉!

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



「ういーす。知的研究者ムキムキイケメンのヒノキです。昨日色々実験した結果、なんで芋が美味しかったのか、その理由が分かったぞ!」


>告知くらいしろ

>今日も楽しみ

>あなたに知的さなんて欠片もないよ♡

>知的男子好きのワイは激怒した。必ずかの邪智……


 何度でも言うが、俺は馬鹿ではないからな?今世でもほどほど勉強はしてるから!


「俺が食べたあの芋、凄く小さかっただろ?どうもそれが美味しさの原因だったらしい!」


 色々調べたが、答えは意外なほどシンプルだった。


 サイズによる味の違い。


 それが顕著に出る品種の芋だというのが俺の導き出した結論だ。


 俺が思いつく限りのありとあらゆる仮説を立てて、調べに調べまくった結果、最後にたどり着いたのがそれだけの話っていうね。


 ただ、たったそれだけの単純な結論にたどり着くだけなのに、俺は何度も遠回りを繰り返し、相当な時間がかかった。


 いやあ…研究って想像以上に難しいわ。何度も心が折れそうになったもん。


「というわけで、せっかくだし軽く研究結果を報告しようか」


 俺は視聴者に向かってなるべく丁寧に説明する。


 あの芋を調べた結果、生命力が強く、大きく、そしてたくさん実るが、それでも全体の一割ほど小さく育つ個体があるらしい。


 そして、前回俺が食べた芋は、”たまたま”その一割だったというわけだ。


 まあたまたまといっても、あのときは意識して一番小さい芋を選んだから、完全に偶然とは言い切れないけどな。


「実際、他の芋は俺の知っている通りの土っぽい味だったんだよ。乾燥前だからか、食感は以前と違っていたけどな」


 味はともかく、食感はシャキシャキしていて美味しかった。


>土っぽい味と言われましても…

>土なんて食ったこと無いから味が想像できない

>こっちはあなたみたいに土を食べて生活してない件www


 俺だって土は食ったことねえよ!けど、なんとなく伝わるだろ?土っぽい味と言ったら、土っぽい味だよ!そうとしか言えない!伝われ!


 そして、色々試してみた結果、その土っぽい味は多少なら軽減できることも分かっている。


 生の芋に火を通すだけで、わずかに土っぽさが軽減されるのだ。


 串焼きにして、岩塩をかけて食べてみたら、ほどよい土の味が感じられて、なかなかワイルドな気分になれるぞ!決して手放しで美味しいとは言わないがな!


「あ、今、ふと思ったんだけどさあ。小さい芋が普通に美味しいなら、小さい芋を基準に品種改良したら、あの芋は全部美味しくなる可能性があるってことでは?または、大きく育つ前に芋を収穫すると、全部美味しい芋になる説とかも思いついたけど、どうなんだろう?」


 思いついておいてなんだが、もう研究はこりごりなので、そのへんは視聴者に丸投げするがな。


>ネタバレすると、大きく育つ前に収穫する方法は無駄だよ

>あの小さい芋は未熟って訳じゃないんだよね。あの大きさで成長しきっているんだよ

>確かに品種改良は効果あるだろうが、品種改良なんてあなたに出来るの?

>原始的な方法で品種改良なんてするのは、すごく地味だし根気がいるよ?あなたに出来るの?


「なあ?他人事(ひとごと)みたいに言ってるけど、お前らも無関係じゃないんだぞ?だから、品種改良計画とかにはなるべく協力しろよ。どうせ、お前らもこの芋は食べることになるんだからな」


>は???何言ってるの???

>そんなクセの強そうな芋なんて私達は食べませんよ?

>なんか会話が噛み合っていなくない?

>…ああ、そういうことね。ちょっと言葉が足りなさすぎじゃない?


 あ、そっか。そういえば、あのことはまだ視聴者に言っていなかったか。そりゃ、会話が噛み合うわけ無いな。


 それなのに、今までの配信の断片的な情報だけで、推理して俺の言うことを察することができた人もちらほらいるな。

 

 流石は俺の視聴者だ。相変わらず、無駄に察する能力が高い。


 さて、コメントにはてなマークが飛び交っているので、さっさとあのことを言ってしまおう。

 

「俺はこの芋と豆を中心にお前らに振る舞うつもりなんだよ。ほら?忘れちゃったか?今度”大収穫祭”を開くって前言ってただろ?その祭で、俺は”モテない女ども”――要するにお前らに、炊き出しするからな」


>はあ?モテなくないが?????モテモテだが?????

>大収穫祭?なにそれ?

>あ!それって、全裸祭りのことか!?

>ああ!全裸祭りのことね!それなら最初からそう言ってくれよ!分かりづらいだろ!


 どうやらコイツラの脳内では、「大収穫祭=俺が全裸祭り」と置き換えられていたらしい。


 キャッチフレーズが、”モテない女達のために!男の裸!炊き出し祭り!”だから、勘違いするのも無理はないが…

 

 いや、やっぱり無理があるわ。


 だって、俺は()()()「脱ぐのは上半身だけ!」って言ってるもん。都合の悪いことは一切聞こうとしない視聴者が完全に悪い。


「…何度も言うけど、俺は全裸になんてならないからな!」


>は?話と違うが???

>こっちはもう今から全裸になって準備完了してんだよ!お前も全裸になるのが筋ってもんだろ!

>寒いんでそろそろ服を着ていいですか?

>一度言ったことはしっかり責任持ってやり遂げろ!視聴者が可哀想だろ!


 だからあ!そんなこと、俺は一度も言ってないんだよ!


 ほんと、コイツラって…


「はぁ…うん。まあいいや。で、話を戻すぞ」


「炊き出しでは、基本的に俺が食べているものの延長線上の料理しかどうやったって出せないからな。俺の食文化レベルを上げないと、お前らも結果的にまずいものを食わされることになるぞ」


 せっかく収穫もできたし、もっといろいろな食べ方を模索したい。


 大収穫祭まで約一ヶ月。


 今後その他にも予定しているイベントはあるので、この一ヶ月は忙しくなるだろう。


>それって…一風変わった脅し?

>今あなたって、まずいものばっか食べてるってこと?

>脅しのようで、ただの悲しい自己紹介じゃん…


「いやいやいや。勘違いするな。別に俺が普段食べているものがまずいってわけじゃないぞ?俺が言いたいのはな。ほら?お前ら現代人の味覚って繊細じゃん?そんなやつらには、俺の大雑把な料理は舌に合わないだろうから、気を使ってあげただけだ」


>あなたも一応現代人ですよwww

>大丈夫。タブレット食よりは美味しいだろ。食えりゃあなんでも良い

>まあ、金持ちは繊細な味覚をお持ちなんだろうが、一般人なら繊細な舌なんて持ち合わせてないぞ

>男の手料理なら味なんて関係ない!胃酸吐いてでも、例え毒だろうが完食してやるぞ!

>心配しなくても、胃袋が爆発しても食べきるから。女を舐めるな


 まあ、口ではそう言ってるがなぁ…本気で信用するには少し怪しい。


「あ!でもまあ、そうか!モテない女って基本的に頭が悪いから、味覚もバカだろうし、心配することないか!」


>は?

>◯すぞ

>その言葉、自分にも跳ね返ってこないか?

>ようするに、自分が馬鹿って宣言したようなもんだよな!

>やーい!ばーかばーか!おたんこなす!脳みそスカスカ!やれば出来ない子!


 あっ…


 たしかに冷静に考えれば、完全にブーメランだ。


 くっそー!ムカつく!


「…いやいや…えっとだな……。あっ!そうだ!俺はお前らと違って懐が広いから、味覚の好みの許容範囲も大きいんだよ!!!だから、俺は例外!俺は馬鹿じゃない!ということで、この話は平行線ということで終了!!!」


>苦し紛れの言い訳乙

>どこが平行線なんですかねぇ…

>誤魔化す時大声出すのやめろ

>流れが悪くなるとすぐ逃げる男

>こちとら夜まで話し合う準備はできてるぞ!かかってこいよ


 うん。撤退も時には大事!煽りには乗らずに、スルー!


「さて!!!今日は南の方を探索するぞ!!!筋肉だけでバカ恐竜を倒せるようになった今、危険生物の多いあそこがやっと探索できる!楽しみだな!!!」


>だから、でかい声で誤魔化すな!

>まあ、今日はこれくらいで許してやろう。優しい私達に感謝しろよ?

>(少し憂いを帯びた目で)ホントにあなたって人は…こういうとき、折れるのはいっつも私のほうよね…仕方のない人なんだから…

>なんか彼女面コメントがあるなwww楽しそうで草www

>久々の探索配信自体は楽しみではある。だいたいウツギの配信でどんな土地かは知ってるけどね


「じゃあ、早速出発するか!いつものごとく、雑談しながら走っていくぞ!クスネ!カモン!肩に乗ってくれ!」


「わん!」


 ぴょんとクスネは俺に向かって飛び込んできたので、俺はクスネをキャッチして肩に乗せる。


>おけ

>録音の準備は完了してるぜ!

>吐息すこすこのすこ

>オスの吐息、すこすこすこのすこすこ


 はいはい、こういう反応もいつもどおりね。もう慣れてきたよ。


次回予告:敵の”突進”攻撃!威力は高いが、命中率は50%だ!さて、当たるのか!?

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