表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
3章 他惑星とのつながり!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/173

収穫作業その2!なんか芋が美味しいぞ!

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



「さて、次は芋の収穫といきますか!芋はちょっと面倒なんだよな。なにせ土に埋まってるし」


>芋!

>芋もわっさーって生えてるね

>どうも!男に芋女!芋っぽい!と何度も罵詈雑言を浴びせられたことのあるメスです!(なぐさ)めて!


 …まあ、どんまい!


 俺個人としては芋は好きだぞ?


 それに、別に芋っぽい、芋女も悪口じゃなくて、素朴な女性だと褒めただけかもしれないしな。


 …いや、この世界の男に限ってはそれはないか。女になら何を言っても良いと思っているクソ男はなんだかんだ多いしな。


 はぁ…ほんと、俺みたいなまともな男って、なかなか表に出てこないよなぁ。


 まあね、まともな男はこの宇宙で目立つことはデメリットがあまりにも多いということを、しっかり理解しているからな。


 ん?それじゃあ俺も目立っているから、まともではないんじゃないかって?まともな男なら配信なんて目立つ真似をするな?


 …うん。


 そのことには、気づかなかったことにしよう。


 そういう痛いところをつくような話は、宇宙の隅にポイ!


 都合の悪いことは考えない。それが俺流の生き方。


 この考え方、いつか痛い目をみそうだが、そんなのは未来の自分が対処すればいいだけだ。今の俺には関係ないね。


 さてと、そろそろ気を取り直して、収穫を再開しようか。


「芋は、根本から慎重に土をかき出し、ツルをしっかり持って、引っこ抜く!…おお!いい感じにズボッと収穫できた!気持ちいい!」


>どぴゅ!

>私もあなたとズボズボしたいです

>◯月✗日。ヒノキが芋を引っこ抜くのと同時に自分の下の毛を抜いて、収穫ごっこをしてみた。気持ちよかった


 なんで収穫しているだけなのにコメントが下品になるのか、本当に理解できない。


 でも今の俺はそんなちょっとした不快感より、収穫の達成感が(まさ)っている。なので、特別に今日は許してやろう。


 さて、収穫した芋はどれも丸っこく、大きい。持ち上げている手にそこそこの重量を感じる。


 なんというか、豆のときより収穫した感が強い。こっちのほうが個人的に好きだ!


「この芋も豆と同じく、乾燥させるとかなり長持ちするらしい。思ったよりたくさん実ったから、今後は芋と豆が俺の主食となりそうだな」


>芋と豆とバナナと肉が主食の男

>たしかに見ている限り、かなりの量がとれそうだな

>うーん…どれも味が…無味のタブレット食とあなたの食事。どっちがマシだろうか?肉があるぶん、あなたの食事のほうが豪華か?


 おいおい。俺はこの惑星での食事をある程度楽しんでるからな?確かに食べられる食事の種類は少ないし、その食べられる食材も癖のあるものが多い。でも、どれも別に食えないってわけじゃないからな。


 それに、色々試行錯誤して料理するの、結構楽しいぞ?


「さて、この芋も少しなら生でも食べられるらしいぞ!まあ、消化によくないらしいから、生食は推奨しないらしい。でも、毒ではないらしいから、試しに少し食べてみます!」


 俺は土を払い、大量の大きめの芋の中から、一つだけ混じっていた小さい芋をもぎ取り、かじってみる。


 もぐもぐ。


 …あれ?俺の想像と違う味だ…なんでだ?


「なんか、以前ヨヒラに食べさせてもらったときと味がぜんぜん違う。以前は味も匂いも土っぽい味だったんだけど、今回のは匂いも味も土っぽさも少ないし、癖も少ない。食感もシャキシャキしていて面白い!」


 結論、そのまま食べても割と美味しい。


>新鮮なものだと味が違うのか?

>乾燥させて熟成させると味が変わるのかな?

>なんでだろうね?

>植物に詳しいから答え知ってるけど、教えたほうが良いか?


「いや、せっかくなら俺自身でこの謎を解き明かしたい!知ってる人は申し訳ないが、黙っててくれ!さて、色々疑問は残っているが、とりあえず収穫してしまおう!」


 俺はしばらくの間、初めての収穫作業を夢中になって行った。


 いやあ…収穫作業って、楽しいな!


 ――数時間後。


「飽きた!」


>草

>結構土地が広大だもんなあ…

>ほら?あと数時間やれば終わるよ?頑張れ!


 うーん…最初は楽しかったんだけどなあ…慣れてきたらただの単純作業と化してきてしまって、どうも集中できない。


 俺は筋トレ以外の単純作業が特に苦手なのだ。天才の俺の唯一の弱点かもしれないな。


 え?お前女にも弱いから唯一じゃないって?


 だから、そういう正論は宇宙の隅に捨て置く!


 というか俺の脳!そういうことにに気づくな!疑問を持つな!


 あ、宇宙の隅さん。いつも思考のゴミを捨てさせてくれてありがとうね。あなたのおかげで毎日楽しく生きられています。


「さて、そろそろチートを使って収穫してしまいましょうかね!」


>まさか、SCエネルギー?

>チートはいけないですよ!

>なにするつもりだ?


「ふふふ、勿論SCエネルギーは使わないぞ!なにせ、今の俺にはこの超収納リュックがある!これがあれば収穫なんてちょちょいのちょいだ!」


>でも、それを使っても芋や豆だけをピンポイントに収穫なんてできないぞ?

>植物系はそのままだと生物判定になる仕様で、採取できないの忘れてない?

>超収納リュックにいれるなら、そもそも一度収穫したものじゃないと入らないぞ?


「そんなの分かってるよ。その仕様の問題を解決するために、もう一つのチートを使うんだよ!そう、リミッター解除というチートをな!」


 俺のスローライフの相棒は、クスネとこのリュックだ。とくにこのリュックは、配信外スローライフタイムで大活躍している!


 これがない生活なんてもう考えられないほど、リュックは俺のスローライフ生活に馴染んでいるのだ。


>リミッター解除はチートではありません。誰もが知ってる普通の技術です

>それをチート扱いするなwww

>結局、原始的な方法でやるってことね


 なんとなく視聴者は俺のやろうとしていることを察していそうだ。でも、一応説明しておこう。


「俺がやろうとしているのは、リミッター解除を使ってツルとか茎を切り、後でまとめてこの超高性能リュックで集める作戦だな!ほら?原始的じゃないだろ?」


 一度ツルとかを切ってしまうと、もう植物は生物判定ではなくなる。そうすれば、ある程度遠隔でもリュックに収納できる仕様だということは、配信外の採取の時に何度も確認済みだ。


>全然原始的なんだよなぁ

>超低レベルから低レベルに文明が進化しただけだぞ

>収穫なんて、今どき一秒もあれば終わるじゃん


 うん、コイツらにはもう、この効率化の感動は伝わらないようだ。


 技術に甘やかされすぎて、ちょっとした工夫に喜べる感性が死んでるんだな。


 可哀想に…


「…」


>そんな可哀想なものを見る目で視聴者を見るな!

>異常なのはお前の方だからな

>お前のその表情くっっっそムカつくんだけど…わからせてやりてぇ


 視聴者って、なんだかんだ察しがいいよなぁ…察しが良すぎるのも考えものだな。


 まあいいや、この収穫をさっさと終わらせてしまおう。


「リミッター解除!」


 途端、俺の見えている世界が変わる。


 身体能力が飛躍的に上がり、爆速で動けるようになった。


「うおおおおおおお!!!!」


>収穫で叫ぶなwww

>気合い入れ過ぎだろwww

>相変わらず身体能力お化けだ。動きが人間離れしててキモいな

>リミッター解除したからってテンションを上げなくても良いんだよ?


 別に意識してテンションを上げているわけじゃない。楽しくて勝手に上がってしまうのだ!ちょっとうるさいかもしれないが、そこは我慢してくれ!


 上がった身体能力に振り回されないように、それでいてなるべく最小限の動きで収穫できるように、効率よく動く。


 いいね!面白くなってきた!


 俺くらいになると収穫程度の運動強度では筋トレにはならないと思っていたが、これはこれで身体の使い方の練習にはなりそうだ!


 身体の使い方といえば、以前ダンジョンの二階層でやった戦いだ。大量の敵に囲まれ、カブトムシからビームが飛んできて、トンボが自爆特攻をしてきた。


 あの時を思い出せ!


 今回の敵は芋と豆と脳内で仮定。それぞれの適切な倒し方で倒す!


 体の力を抜いて、なるべく疲れないように、最小限の動きを繰り返す。


 その当時はリミッター解除なんて知らなかったので、あの戦闘のときより動きを洗練させるのは難しいが、やってできないことはない!


 どんどん洗練されていく体の動きに夢中になっていると、いつの間にか全ての豆と芋が収穫可能状態になっていた。


 軽く深呼吸し、リミッター解除状態から普通の状態に戻る。


「よし!後はこの超収納リュックで全てを回収すれば…収穫作業の完全終了!お疲れ様でした!ふう。いい運動になった!」


>まじであっという間に終わったな

>ほんとにデタラメな身体能力だなあ

>でも、収穫なんてのんびりやればいいのに…スローライフとは?


 良いんだよ!人には人のスローライフがあるんだ!ヨヒラのような暮らしや、ウツギのような暮らしだってスローライフだ!スローライフは懐が深いからな!


 まあ、ウツギがどんなスローライフをしているのかは、あまり知らないんだがな。


 最近忙しくて、ウツギの配信を見られてなかったのだ。


 それに、俺の実力が足りなくて、こっちからウツギに会いたくても、そうすることが出来なかったという理由もあるな。


 ただ、それは昔の話だ。


 リミッター解除を覚えた今の俺なら、なにも臆することはない。


 明日、探索ついでにウツギにも会いに行こう!


 ふふ、明日が楽しみだ!


次回予告:煽ったらブーメランとなって帰ってきた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ