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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
2章 再スタート!

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仕様説明!チュートリアルの始まり!

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。


 さてと、クリアのために、がんばりますかね。


 目の前には、本来の洞窟には絶対にないような、明らかに人工物の扉がある。ここに入れば良いのかな?


 丁寧に看板も付いている。


 なになに?


 【チュートリアルエリア】


「おお。いいね。ありがたい!」


>私はチュートリアルは飛ばすタイプです

>反応的にあなたはチュートリアルをしっかりやり遂げるタイプなのね

>チュートリアルがあるなんて、珍しいね


 確かに、いつものトリカなら一切説明なんてせず放り出されるのに、今回はいろいろ丁寧だ。


「あれかな?ヨヒラが関わっているから親切設計なのかな?」


>ああ、なるほど。

>トリカ様がチュートリアルなんてさせるわけ無いもんなwww

>凄い納得した


「じゃあ、早速チュートリアルを終わらせようか!突入!」

 

 意気揚々と扉を開ける。


 部屋に入った瞬間、数体のスライムのような生き物が俺に向かって体当たりをしてきた!


 完全に不意をつかれた!避けられない!


 俺はそのスライムの体当たりを食らう。


 …あれ?痛くないな?軽い衝撃自体はあったが、不自然なことに痛みはゼロだ。


 これは、このスーツのおかげか。


 確か、このスーツは安全装置と言っていたよな?この服を着ている限り、危険は無いってことかな?


 しかし、思っても見ない問題が発生。


 ダメージと同時に、俺の脳内のチップにある言葉が表示されたのだ。


【ヒノキは小ダメージを受けました。ダメージ分、服が透明になります】


 その表示を見て、なにが起こったのか俺は一瞬で理解してしまった。


「はあ!?ダメージを受ければ受けるほど、どんどん身体が露出していくってことか!ふざけんな!」


>きちゃあああああ

>これは敵を応援せざるを得ない

>とりあえず全裸になった!

>絶対トリカ様の考えたことだわwww


 おい!トリカ!余計な機能をつけるな!


 何が「存分にいろいろな戦い方を試せ」だ!こんな仕様なのに、試行錯誤して戦いなんてできる訳無いだろ!


 このままではR18配信になってしまう!


 いくらダメージを食らっても安全だろうが、これはダメだ!最小限のダメージでクリアしないと!


 気を取り直し、さっさとこのスライム数匹を殴り倒す。


 うん。チュートリアルの敵だから弱いわ。脆いし遅い。不意さえ打たれなければダメージを食らうこともなかったな。

 

 スライムを倒すと、目の前の二つの扉から、鍵が開いたような音がした。


 さて、一旦辺りを見回してみるか。戦闘が急すぎて、周りを見る余裕なんてなかったからな。


 部屋には二つの扉。


 ひとつはトイレの個室サイズの宝箱部屋への扉、もうひとつは次の階層への大きな扉がある。


 壁には、原始的な武器がズラリ。


「これは…敵を倒すのに困ったら武器を色々試せってことかな?」


>多分そうだろうね

>あなたに合わせて原始的な武器にしてくれてるっぽいね

>試行錯誤しろって言ってたもんね

>原始的だけど、見事な完成度の武器だな…


 うん、この部屋はこんなもんか。その他に変わったところはないな。


「さて、宝箱を開けるぞ!」


 いかにもなゲームっぽさにワクワクしながら、部屋へと入り、宝箱を開ける。


 瞬間、部屋のいたるところから紫の煙が吹き出してきた!


 しまった!罠か!?

 

 戦いが終わり、完全に油断していた。急いで離れたが、少し煙を吸ってしまった!


【微毒状態になりました】


 微毒?何だそれ?詳細表示!


 えーっと、微毒状態は…


 一定の間は小さなダメージを受け続けるが、しばらくすれば自動回復する。


 なるほどな、だから、今現在もゆっくりと服が透明になっていってるってわけね。手から手首にかけて、じわじわと露出しているのだ。


 状態異常か…めんどくさいな。


>ふぅ…

>ふぅ…

>ふぅ…


 …うん、ついでに視聴者もめんどくさい。この程度で興奮するなよ…


【微毒状態が完治しました】


 あ、治った。


 チュートリアルだからか、あまり強い毒ではなかったらしい。良かった良かった。


 途端に残念がる視聴者。お前らさぁ…


 …まあ、コイツラに言っても仕方ないか。諦めよう。


 よし!気を取り直して、肝心の宝箱の中身を見てみよう!


 罠が無いか再度しっかり確認。うん。もう罠はなさそうだな。それでも万が一に備えて、慎重に宝箱を覗き込む。


 宝箱の中には、手紙のようなもの、緑色の水の瓶が十個、保存食一ヶ月分が入っていた。


 緑色の水の瓶は一見ポーションの様にも見える。


 保存食は長期戦に備えてか?


 え?俺一ヶ月もこのダンジョンに閉じ込められるの?流石に長くない?


 まあ、予備として多めに置いてるだけだろう。そう信じておこう。


 で、だ。もう一つの手紙のようなもの。


 これには、どうやらヨヒラからのメッセージが録音されているようだ。ボタンを押せば音声が流れるタイプのものだ。


 再生時間は五秒。かなり短いな。


 わざわざ手紙っぽくしてメッセージを送るなんて、何を言われるのだろうか?


 早速再生してみよう。


 少しの不安と期待感を胸に、ボタンをポチッと押す。

 

【応援していますよ。御主人様♡】


 ヨヒラの、甘い、耳元で囁くような声。


 その言葉は俺の脳の奥深くまで届き、一瞬で俺の全身を熱くさせた。


 …今ならなんだって出来る気がする!!うおおおおおおお!!!


 全能感が凄い!アドレナリンがドバドバと出ているのだろう。


 ヨヒラの甘い声なんて、なかなか聞けるものではない。きっと俺を応援するために用意してくれたのだろう。


 俺に効果は抜群だ!ヨヒラは俺のことをよく分かっているな!


 俺にとって、この手紙はまさに何にも代えがたい宝だ!


「こんなこと言っちゃうのも何だけどさあ、俺、チョロくてよかったよ!」


>草

>ええ…

>開き直るなwww

>なんでこんなんでやる気満々になるんですかねぇ…

>性別が逆ならよく理解できるんだけどなwww


 視聴者に呆れられてはいるが、全部無視!


 こんなダンジョン。さっさとクリアしてしてやるからな!待ってろよ!ヨヒラ!


 …と、意気込んだのはいいが、その前に確認事項がある。


 このポーションのようなものが、本当に回復するのかどうか?


 それに、この服の仕様や、宇宙王道四種を使うリスクなどなど、わからないことはまだまだある。


 ヒノキ育成ゲームとやらの使用の確認といこうか。


 このチュートリアルエリアはもう安全そうだし、色々試すのにちょうどいいね。


 とりあえず、困った時はチップによる解析だ!


 ということで、このポーションを解析してみる。


 すると、普段の解析結果とは違い、二つの結果が出た。


 一つはいつもどおりの解析結果。普通の瓶の中に清涼飲料水が入っているとでた。


 普段とは違うのはこっち。こんなの、普段なら表示されない。


【小ポーション:ダメージを10回復する】


「なんかこっちの解析結果、とってもゲーム的だな」


 視聴者にもこの解析結果を見てもらう。


>トリカ様ダンジョンのようにって言ってたから、まさにダンジョンを再現したのかな?

>あれか、現実でRPGさせているってわけか。雑魚を倒して経験値を得られるのかは知らんが

>あれだな。鑑定スキルみたいだな


 なるほど、鑑定ね。


 じゃあもしや、ここにあるものは、全てが鑑定できるのではないだろうか?


 試しに、宝箱を解析してみる。


 すると、いつもの解析結果とプラスして、【罠付き宝箱。開けた瞬間部屋を毒霧で満たす】ともでた。

 

 うん。多分仮説は正しいな。


 チップで解析すれば、ゲームの鑑定のような特別な結果が表示される仕様ってことね。


 それが分かったのなら、片っ端から鑑定していくか!

次回予告:ホームラン!

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