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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
2章 再スタート!

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多種多様!とりあえずやってみよう!

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



 その芳香剤会社の社長さんが出したクエストはこれか。取り敢えず見てみよう


【クエスト】


 達成条件:ダンス動画

 報酬:業務用芳香剤


 我が社の商品ならばヒノキ様の問題に対処できると思い、独断ではありますが、至急クエストを出させていただきました。


 まず、聞き慣れないであろう業務用芳香剤について説明させてください。


 業務用芳香剤とは、そもそも工場などで使われている機械です。この機械を置くだけで、悪臭を発生源の根本から完璧に吸収してくれます。業務用芳香剤ならば、効果範囲は設定からいくらでも変更可能です。


 ここまでは家庭用の芳香剤とほぼ一緒。しかし、違うのはここからです。


 この業務用芳香剤、なんと半永久的に使えるのです。 


 家庭用のものとは違い、吸収した悪臭の素を貯蔵し、エネルギーに変換する機能が備え付いているのです。


 ただ、欠点といたしましては、この業務用芳香剤、デカくて重いです。小型の物もあるにはあるのですが…小型になればなるほど、価格が跳ね上がって高くなってしまうのです。


 このクエストは業務外で私が勝手に行っていること。なので、社長とはいえ流石にそこまで高価なものを独断で渡すわけにはいきません。


 一番サイズがデカいものならば、私のポケットマネーでも痛くない程度の値段なのです。この程度の独断ならば許されるでしょう。


 あ、クエストの達成条件といたしましては、とても個人的な願望を叶えたいと存じます。


 突然ですが、私は極度のダンスフェチです。


 男が踊っている姿を見ると、とてつもないエクスタシーを感じるのです。


 ですので、虹猿達とのダンスバトルが死ぬほど見たいです!動画として送ってください!よろしくお願いします!


―――


 うん。なるほどね…業務用芳香剤。いいじゃん。でもね…


 わざわざ変わった性癖をオープンにする必要はなくないか?


>会社の私的利用ですよ!

>クエストの達成条件が、なんかね。

>社長さあ…

>まあ、チャンスが来たときに迅速に行動できるのは凄いと思うよ…


 ほんとは俺が思い描くクエストとは物々交換なのだが…まあ仕方がないか。その業務用芳香剤ってやつ欲しいし…


 それにしても、達成条件がダンスバトル動画か。


 アイツらとのダンスバトル、勝っても負けても良いことが無いんだけどなあ…勝っても興奮して執拗に追いかけてくるし、負けても煽られるし…


 まあ、仕方がないか。


 よし。覚悟を決めて森へ行こう!あいつらの大体の生息場所は分かっている。とっても嫌だけど、仕方がない。


 あ、でも、社長さんの正当な報酬なのに、配信したままなのは良くないよな。


 一旦配信を終えるか。


>ええ!見たい!

>無料でダンスが見れると思ったけど、流石にそんなに甘くはなかったか

>おこぼれ獲得ならず

>社長の私大歓喜www


 社長さんが楽しそうで良かったよ…うん。


 と、いうことで、一度配信をきる。


 一時間後。


 ふう、大変な目にあった。アイツら、ダンスが日に日に上達してやがる。まだ俺のほうが上手いからなんとか勝てたが、いずれ追いつかれるな。


 なんだかそれは悔しいので、普段やっている筋トレにプラスしてダンスもやっておこう。なんなら筋トレとダンスを組み合わせた重力を三十倍にした三十Gダンスとかやってみようかな。


 ふと思いついただけだが、なんだか面白そうだ。よし!これからは三十Gダンスを筋トレに加えよう!


 で、だ。この動画を送れば良いのかな。


 …よし。無事報酬を受け取った。これで業務用芳香剤ゲットだ。


 うむ、言われていた通りデカいな。前世の大型冷蔵庫のような見た目だ。重さは体感だと二百キロくらいかな?まあ、これくらいの重さなら俺なら余裕で持てるな。


「ういーす。無事業務用芳香剤をゲットしたので、配信再開します。で、だ。今日は果樹園を作ることに取り掛かります!」


>あらためて楽しみだ

>業務用芳香剤ってこんな見た目なのか

>果実好き。でも作り方とか全然知らない


 わかる。俺も知らなかった。でも、俺には頼れる脳内のチップがあるからな。なんとかなるのだ。


 まずやることは苗木作り。苗木づくりもいろいろな方法があるが、今回は木の種を集め、それを土に植えるという方法を採用する。これが一番お手軽で簡単だからね。まずはシンプルな方法からやっていき、慣れたらどんどんいろいろな方法を試していこう。


 そんなシンプルで簡単な方法でも、肥料が優秀だから失敗しないだろう。


 でも、まずはなにから植えようかなあ。


 俺は常々、様々な果実の種を採取している。使える使えないにかかわらずだ。盆栽鹿をクスネと探しに行ったときもそうしていた。


 ざっと超収納リュックの中を確認。リュックの中の物リストを表示して、視聴者にも見てもらう。


 何でもかんでも大雑把に採取していたので、結構な量の種が入っていた。こんな果実の種持ってたんだ!というようなものまで入っている。


>リュックの中片付けろ

>超収納リュックが便利すぎて雑になってないか?

>自動整理機能がついてるからいいものの、もしその機能がなかったかと思うとゾッとするな

>何でもかんでも入れればいいってもんじゃないぞ!ゴミは捨てようね!


「うん、いつかリュックの片付けをするから…いつかね。まあ、今はそれどころじゃないから!」


>お片付け出来ない人の言い方だ

>後回しにして結局やらないのはあるあるなんだよな


 うるせえ!今は果樹園計画に夢中なのだ!そっちに集中させろ!


 でも、何を植えようか…


 うん、ちょっと考えたが、りんごと虚無バナナは必須だ。あの二つの果実は俺が一番良く食べている果実だから植えよう。近くに生えてはいるけど、わざわざ毎回採取するの面倒だしな。


 どちらの種もリュックの中に沢山入っている。準備万端だ。


「取り敢えず、りんごと虚無バナナの種を植えていくぞ!」


>あなた虚無バナナ好きね

>りんごは分かるけどさあ

>虚無バナナなんて使い所なくない?


 いやいや…虚無バナナは味こそ無いし食感も悪いが、カロリーと栄養が豊富という素晴らしいメリットが有る。


 筋トレをするものとしては、栄養はなによりも大事なのだ。ほら、俺の大胸筋もピクピクと動いてそう言っている。


 俺は種を持って、フカフカの土に足を踏み入れる。


 もう肥料はまいてあるので、雑に種をまいていく。こんな雑でもしっかり苗木にはなるらしい。


 苗木になってからは、少し手間がかかるらしいが…今のところとても簡単だ。五歳児でもできそう。


「うん。大量に植えたけど、種を蒔くだけだからすぐに終わっちゃった!だから、もっと蒔きます!うーん、何の果実があったら楽しいかなぁ…よし!ここからは妄想タイムだ!各々好きな果実でも書き込んでくれ!それをみて何を植えるか考える!」


>価値だけで言うとりんごを沢山植えるだけで良くない?

>私はぶどうが好き!

>わいは柑橘系なら何でも好き

>スイカ!メロン!いちご!いちじく!パイナップル!柿!全部好き!

>栗とかナッツとかアボカドとかコーヒーとかスパイス系も一応果実だよな?

 

 視聴者によって沢山のコメントが流れてくる。色々な意見があるな。


 コメントを見て思ったが、果実と言ってもたくさんあるんだな。なんとなく栗とかは俺の中では果物枠ではなかった。


 でも、大好きなので植えようかな。確か栗の木の種は持っていた気がするし。


 あ、そういえば、オリーブって果実だったよな?なんかオリーブの実と似たような果実を実らせる木の種がリュックに入っていた気がする。よし!コレも一応植えようかな。


 うーむ…植えたい果実が多くてどれを植えるか決められないな…そもそも嫌いな果実なんて俺にはない。果実って全部美味しくて困るわ。


「よし、決めた!取り敢えず今持っている果実の種全部植えちゃおう!これは配信外でやっておきますか、じゃあ、今日の配信は終了。おつ~」


>…まあいいか、おつ

>うん、おつかれ

>えっ、えっ、全部植えるの?バカ?

>そんなに植えちゃうのかよ…計画性ぇ

>適当にすると未来のあなたが苦労するのでは?


 俺は配信を終了する。


 なんか、持っている種すべてを植える計画、とてもいい考えかと思ったのだが、視聴者的にはあまりいい考えとは思わなかったっぽいな。


 でもいいや!思いついちゃったし!いずれ苦労するかもしれないけど、やってみよう!


 え?育てる難易度?


 別に()にするだけなのだ。()にするな!


 こんなジョークまで言えちゃうなんて、俺は天才だ!ガハハ!



―――案の定、ヒノキは種を植えすぎてとても苦労することになるのだが、それは少し先の未来の話。

次回予告:にゃんこ!ニャンコじゃないか!?

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