表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
2章 再スタート!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/176

畜産準備!また衝動買いするヒノキ!

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



「ういーす。デラックスボンバームキムキイケメンのヒノキです」


>告知してから配信しろ

>今日も楽しみ

>挨拶がクソガキすぎるwww

>今日も語彙力が赤ちゃんですね!


「いやぁ…昨日は無事に囲炉裏が出来ましたね」


囲炉裏トライポッド

>無事に?

>いい頭の病院を紹介しようか?

>あれ、使ってみた?


「ああ、取り敢えずお試しで使ってみたよ。で、そのときに気がついたんだけど…そもそも俺、鍋とか網とか持ってなかったわ」


 昨日の試運転では、結局焚き火の火に向かって肉を串焼きしただけで終わった。これじゃあ、今までと何も変わらない。


>作った意味がなーい

>流石に今の技術レベルで鍋とか網とかは作れないか

>精々石のプレートで肉を焼くくらいか?


「なるほど、石のプレートっていう方法があるのか…串焼きしか頭になかったわ。まあ、鍋とか網くらいならクエストでなんとかしよう。多分大量に来ているクエストの中に一つくらいあるだろうし」


>そうか、鍋なんか欲しいのか

>こっちじゃ気軽に買えるけど、そっちでは貴重なのね

>私の使わなくなった古いやつとかクエストに出しておこう


 ふむ。助かるな。このクエスト制度、とっても便利だ。鍋とか網くらいの価値のものならこの惑星にも沢山ある。配信外で適当にクエストを消費しておこう。


「おう、ありがとうな!で、だよ。今日は畜産というものに手を出したいと思ってます!」


>畜産?

>お前はいつも唐突だな

>何故急にやろうと思ったのか

>畜産ってスローライフっぽいね


「そう!スローライフといえば畜産!畜産と言えばスローライフ!鶏に卵を生んでもらったり、牛からミルクを絞ったり、そんな感じのことがしたい!!!」


>農業もまだまともにできてないのに…

>家畜を飼う場所とか餌とか十分用意できるの?

>なんかやたら熱量があるな


 元々俺はそういう生活に憧れがあるのだ。俺の理想のスローライフは自給自足。農業や畜産は個人的には真っ先に始めたかったことなのだ。


「まあ、いきなり畜産するってわけにはいかないし、正確には畜産の準備に手を出すってことだな。まだまだ自分の生活も安定してないやつが、家畜の世話なんて出来るはず無い。焦らずいこう」


>そうだよね

>まだまだ色々生活に問題点もあるしな

>そもそも家畜として良さそうな動物とか見つけたの?

>トリカ様が放牧してるから、別にやらなくても…


 うむ、概ね視聴者の言うことは正しい。家畜となる動物だってまだ見つけてないし、トリカがもうすでに放牧してるし、俺の暮らしもまだ安定しているとは言い難い。


 逆に言えば、これらのとこを一つづつ対処していけば、俺も畜産が出来るということなのだ。憧れの畜産生活の為にも、今日もがんばりますかね。


「じゃあ、まずは農業が一人では手が回らない問題について解決していこう!しばらくはキュキュが世話をしてくれてるとはいえ、ずっと世話をさせるのも悪いしな」


>キュキュちゃんマジキュート

>なにかマッマの店で商品買う?

>それともクエストか?


 実は、もうその対処法については考えてあるんだよね。まあ、未完成で穴だらけな対処法なんだけど…


「今回はいたずらグッズとクエストの合わせ技でいこうと思う!一つはもう何使うか決まってるんだよね。というか、すでに母の店で買ってあります!じゃじゃーん!雨乞いホイッスル~」


 俺は裏声で小さなホイッスルを見せつける。気分はドラ◯もん。


 キャッチフレーズは、【これを踊りながら吹けばどんなところだろうが、たちまち局地的豪雨に!?気に入らないあいつの家の上空に大雨を降らせてやろう!】だ。


>相変わらずの裏声

>子どもがその言い方を気に入ったのか、よく真似して遊んでるわ

>子供の時からヒノキの配信を見るなんて教育に悪そう

>キャッチフレーズ読む限り、凄く便利そうだけど…

>今回は使い勝手よさそう?


「だろ!使えそうだろ!これ、特に深く考えずに買っちゃったから、コレを活かせる方法をなんとか考えてくれ!お前らが頼りだ!」


 水やりに使える!と思って衝動買いしたけど、この商品、ほんとに局地的にしか雨がふらないんだよね。具体的に言うと前世の六畳間の部屋くらいの範囲しか雨がふらない。


 これじゃあ、広い範囲に雨を降らすことが出来ないので、広い農地の水やりには使えないのだ。


 狭い範囲にしか雨がふらないというデメリットの他にも、もう一つデメリットが有る。


 それは、雨乞いの踊りが奇妙で、微妙に長い時間がかかることだ。


 これを使う時は必ず五分ほど決められた踊りを踊らなければならない。その踊りが、はたから見るとなかなかに恥ずかしい動きなのだ。


 でも、メリットは分かりやすい。


 これを使えば、かなりの水量の雨が降るのだ。それも雨で前が見えなくなるほどの量。これは明確なメリットだろう。


 高い金を出して買ったのだから、俺はこれをなんとか有効活用したいのだ。


 俺はそういったことをまとめて視聴者に説明した。


>丸投げかい!

>何故深く考えないのか

>一箇所に大量に降る雨を集めて、それを定期的に周りに噴射出来ればいいんだよね?

>必要なのは割と単純な仕組みだから、ものづくり経験者ならそんな道具簡単に作れそう。まあ、ワイは素人なんだけどなwww

>おっ、私の出番か?多分そんな道具すぐに作れるぞ?報酬はあなたのポルノ動画でよろしく

>あ、新しく作ることなんてせずとも、私の家にちょうどいいのがあったわ。クエストに出しますね


 まじか!?正直買ったことを後悔していたのだが、なんとかなるのか?


 お、クエストが出された。なになに?


―――


【クエスト:私に感謝しろよ】


 達成条件:鹿の足置きマットの納品

 報酬:噴水フラワーの子供


 私の部屋に家具として置いてあるこの噴水フラワーは、水をやると周りに噴水のように水を噴射します。それを見て楽しむおもちゃです。


 この噴水フラワーは、水をあげた量に応じて噴射する水の量が変わります。本来なら少量の水をあげて小規模の噴水を楽しみます。


 ですが、超大量に水を上げた場合でも、このおもちゃはしっかり働くのです。


 超大量に水を上げると、それ相応の量の水を噴水として広範囲に撒き散らします。


 本来の使い方ではありませんが、コレを使えば水やりには困らないのでは?と思い、クエストをださせていただきました。


 さらにこの噴水フラワー。なんと、愛情を持って育てると子供を生みます。水をやるときなどに必死に褒めてあげれば、子供を産んでくれるのです!


 その機能のお陰で、私の元には何十体もの噴水フラワーがいます。


 これから農地を増やす場合沢山必要になると思うので、この機能も都合が良いでしょう。


 報酬としてはあなたが過去に苦労しながら作った、盆栽鹿の革の服(今では立派な足置きマット)がほしいです。


 私はレザークラフトが趣味なので、あの革を一度扱ってみたいのです。


 あなたが配信で取り扱ったことで、今盆栽鹿の革が値上がりしています。買えないことはない値段なのですが、値上がったものをわざわざ買うのはなんか癪じゃないですか?


 それなら、あなたの使わなくなった革をもらって再利用したいです。よろしくお願いします。


 追伸。


 男から褒められた経験が一度もないので、あなたから沢山褒められたいです。なので、いっぱい褒めて私を満足させないと、報酬は渡さないかも?


―――


 うん。図々しいような、そうでないような?絶妙な依頼だ。


「ほう。噴水フラワーねぇ…良いなそれ」 


 確かに噴水フラワーというおもちゃは水やりに使えそうだ。達成条件も追伸を除けば簡単!以前作った服を送るだけだ!服としては使っていなかったので、渋々足置きマットとして使っていたが、まさかそれが役に立つ時が来るとは…


 よし!この依頼を受けよう!


>くそ!先にクエスト受けられたか!私のポルノ動画計画が…

>あんまり過激なことするとイエローカードもらうから気をつけろよ

>噴水フラワーって、あれね。子供用のおもちゃね

>わたしも持ってたわ。歳を取るにつれておもちゃからは卒業したから、もう捨てちゃったけど…

>まあ、それが普通ちゃあ普通だよな。いうても子どものおもちゃだし。成長とともにそういうのからは卒業するのが普通

>でも、なかなか子供を産まないことで有名なのに、何十体もいるなんてなかなか愛情深い人だな…

>クエスト主です!子供の頃から五十年ほどかけて沢山育てました。我が子を一人送るので、そのかわり沢山褒めてください!


 なかなかものを大事にする依頼主だ。子供の頃から今までずっと大事にしてきたのだろうな。そういうところ、好感が持てる。


「いやあ…まじでありがとう!神!美人!素敵!天才!イケメン!美しい!面白い!宇宙一の優しさの持ち主!物持ちが良い!機転が利く!前代未聞の発想力!」


>ちょっと褒め方とか適当じゃないですかね…

>気持ちがこもってない。やり直し

>愛してるくらい言ってやれ

>クエスト主です。まあ、それくらいで許してあげます


 なんでだよ!結構頑張って褒めただろ!


 それに、俺の愛の言葉は安くないんだ。悪く思わないでくれよな!

次回予告:今日からお前は親友だ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ