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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
2章 再スタート!

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肥料作成!配信外で頑張った! 

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



「ういーす、天才魔術師ムキムキイケメンのヒノキでーす。三日ぶりに配信します」


>だから唐突に始めるな

>自己紹介が適当すぎるwww

>考えてから喋れ

>今日も楽しみ

>久しぶりだな

>なんか、ログハウスにちょっと家具が増えてる!


 お、気づくのが速いね。髪型が変わったこととかをすぐに気がつくタイプか?ちなみに俺は相当変わっていないと気がつかないタイプだ。


 前髪を少し切ったとか、分け目を変えたとか、全く気がつかない。


 そういうことをさらっと言うことにも憧れた時期もあったが…まあ、俺には無理だった。


 普段からよく見ていれば分かるはずだ、みたいな正論っぽいことは言わないでくれよな!俺に都合の悪い意見は聞き入れません!


 分かる人が凄い。コレでいいじゃん。鈍い人をせめるのはやめよう。な?


 おっとっと。変なふうに思考が横道にそれてしまったな。修正しよう。今は配信中だ。


「この三日間で、弁当の納品クエストのついでに、細々としたクエストを沢山クリアしました。家具とかはその報酬だね。受けたクエストは、虚無バナナとか、緑鳥(りょくちょう)の干し肉だとか、その他諸々の細々とした納品依頼ね」


>私の依頼を受けてくれてありがとうございます!

>虚無バナナの塩漬け送られてきたから食べてみたけど…うん。コメントは控えておこう

>ワイも細々としたクエスト出そうかなぁ…クエストに参加してる人達が羨ましくなってきた


 おう!どんどんクエストを出せ!クエストが増えれば増えるほど、俺もスローライフが捗るはずだ!


 ちなみに、クエストの消費には超収納リュックが大活躍だった。もうコレが無いと採取とか出来る気がしない。とっても便利だ。


 苦労して弁当を百十個も作った甲斐があった。ホントは百個で良いと言われていたが、結局余分に作ったのだ。なんせ初めてのクエストで気合が入っていたからね。


「このクエスト制度。超良いわ。やってて楽しいし、俺のスローライフも進む。一つ受けたらどんどん受けたくなるから、辞め時がわからなくなるのが欠点なくらいかな」


>ゲームとかのお使いクエストとか好きなタイプ?

>私達も配信に参加してるみたいで楽しいよ

>辞め時がわからなくなるの、凄いゲームっぽいな

>どんな報酬を受け取ったの?報酬の参考にしたい


「ん?報酬の参考ねぇ…まあ包み隠さず言うと、報酬は使い道のないものが多かったんだよね…簡単なクエストばっか受けてたからしかたないんだけどね。まあ、各々のセンスで報酬は設定してくれ。あくまで等価交換さえ守ってくれれば何でもいいや」


 沢山クエストを受けたが、その中で気に入った報酬は、植木鉢、ゴミ箱、コルクボード、くらいだ。


 実用性は無いが、家がほんのりおしゃれになった気がする。


 その他の使い道がない沢山の報酬も、一応宇宙船に収納してある。


 今は完全に宇宙船を倉庫代わりにしているので、いずれ倉庫も作らないとな。


>私の古い女性用ブラとかでも報酬にして良いのか?

>へその緒とかいらないから報酬にしようかな…

>譲 私の卵子 求 あなたの精液

>全く等価交換になってなってないんだよなあ…


 うん、なるほどね…


 クエストについては、そういった”いらなさすぎるもの”は自動的に省いてもらおう。その程度のことならチップに頼めばすぐにやってくれる。


「…やっぱり、ちょっとは考えてクエストを設定してくれ。節度を守って正しくクエスト制度を活用しよう!あまりにあれな依頼を出すやつは問答無用でブラックリストにいれるからな」


>はい

>はしゃぎすぎないように気をつけないと

>イエローカード二十枚くらいまではセーフにして!やらかしそうだから!


 あのさあ…せめて二枚にしろよ…ホントにこの世界の女は…まあいいや。


「で、なんで三日も配信してなかったかと言うと、まあクエストのための食材集めしてたというのもあるけど、それだけじゃないんだよね。一人で地道に頑張って、かなりの土地を開拓してました!…地雷を十九回ほど踏むことになり、辛かったです」


 土地開拓をやっていた時のことは思い出したくもない。


 前は配信で見られていたので、視聴者のリアクションがある分まだしんどくなかった。


 ただ、配信外で一人、地雷を踏み続ける作業はそれはまあ辛いのだ。それを十九回もやった俺、偉い!


 でも、この地雷、まだまだ残り八十個もあるんだぜ…


>頑張ったんだな…

>家の横に大量の木が置いてあるな。理論上二千本あるってことだよな?

>あれ?木材に葉っぱが無いぞ?


「そう!木についてる葉っぱが邪魔だったから、リュックに全て詰め込みました!このリュックはほんとに便利!脳内で指定したものを自動で集めてくれる機能もあるんだよね!ただ、この大量の葉っぱのせいでリュックの容量が減っているので、それを解決するのが今日の配信の目的です!」


 なにせ二千本分の木の葉っぱが全てリュックに入っているのだ。流石にこれだけ沢山あると容量が危ない。


 今日はその問題を、母のいたずらグッズを使って解決していこうと思っていたのだ。


>おお

>もしかしてまたあの店の商品使うの?

>またひどい目に合いそう


 まあ、いたずらグッズ屋だから、多少はひどい目に合うのは仕方がない。頼むから、なるべく手加減してくれよ。


「今回のいたずらグッズは…こちら!香水作成キット~」


 俺は裏声で視聴者に商品を見せつける。


>前も思ったけど、何故裏声?

>なんか普通そう

>地雷に比べるとインパクトはない

>でも、あの店だからなあ…


「この商品のキャッチフレーズを読みます!【この瓶に入れたどんなものでも香水に!?香水になったものは自動的に爆発し、辺りに飛散して香りをバラまく機能付き!】だってさ。うん。これだけじゃまだよくわからんよな」


>なんでも香水にしてくれる入れ物ってことか?

>なぜ爆発機能をつけたのか…ありがた迷惑だろ

>花とかいれるといいのかな?

>なんでもってところが気になる…


「そう、()()()っていうのがミソ。この商品、お花とかをどれだけ入れても、仕組み的にいい香りの香水にはならないんだよ。というか、何入れてもいい香りにはならないと思う」


>ええ…

>香水とは?

>じゃあ、なににつかえるんだこれ?


「これ、ただただ入れたものをすごい速度で腐らせて、嫌な匂いを増幅させるだけらしい。だから、激臭(げきくさ)の香水しかできないらしいね。罰ゲームとかでしか使えなさそうだろ。…でも!天才の俺はコレに使い道を見出しました」


 そのアイデアをひらめいた時、自分の天才加減に酔いそうになってしまったな。さすが俺だ。もう酒には酔わないって決めたけど、自分に酔ってしまうのは仕方がないよな。


>は?天才なんてどこにもいないぞ?

>どうせ大した考えじゃないんだろ。知ってる

>ただの匂いテロする商品に使い道が?

>なぜこんなものを作ったのか…


 視聴者の反応的に、あまり俺に期待していなさそうだ。


 じゃあ、ぱぱっと説明して度肝を抜かせてやろう。


「俺はコレにリュック内の葉っぱを大量に入れて、腐らせて肥料に使えないかという名案を思いついたんだよ!だから、これは香水作成キットではなく、肥料作成キットとして使います!」


 脳内のチップでシミュレーションした結果、しっかり肥料が出来るという計算結果が出たからな!そこも抜かり無いぞ!


>なるほどなあ…

>いける…のか?

>意外といい考えかもしれない

>正直期待してなかったけど、やるじゃん。まあ、天才ってほどではないけどな

>葉っぱも消費できて肥料も作れるなんて一石二鳥


 ほら!いい考えだろ!


 なんだか、お前にしてはいい考えじゃん、みたいな流れになっているのが気に食わないが、まあいい。俺は寛大だからな。許してやろう。


「じゃ、試しにやってみますか!成功すると良いな!」


 リュックから圧縮したままの状態で葉っぱを出し、香水作成キットの瓶にいれる。


 その瓶を農地予定地の中心に置く。


 数分後。


 バン!


 瓶の蓋が開き、出来た香水が肥料として超広範囲に散布される。香水を詳細解析してみると、とても性能の良い肥料として十分使えると表示された。


 よーし!狙い通り!成功だ!


 ただ…一つ、思わぬ大きな誤算があった。


 その誤算に俺はとても苦しめられることになる…


次回予告:農業ハイ

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