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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
1章 毒女襲来!

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閑話休題!アンドロイドの胸の内 

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



 ヨヒラ視点 


 ふふふっ。御主人様は本当に面白い。最高の娯楽だ。


 やはり、あの時上司に嘆願して良かった。あのときの判断は間違っていないと確信しています。その判断のお陰で私はこの惑星でのんびりと過ごすことが出来たのだから…


 私は人間より自然が好きなアンドロイド。自分ではそう思っていましたが、どうやらその判断は早計だったようです。


 そもそも、私が自然を好きになった理由は、悪人と関わる機会が多かったからです。


 私達アンドロイドには犯罪者の確保や大犯罪者の処理という仕事があります。まだ若かった当時、私は仕事は仕事と割り切るのが下手くそで、悪人が投げかける心無い言葉に心が荒んでいたのです。


 そのストレスを癒すように私は自然と関わりだし、その結果いつのまにか自然が大好きになっていました。


 一度リラックスして仕事に取り組むと、今までストレスを感じていたのが嘘のように楽になりました。さらに、斧という愛用の武器も見つかったことで、悪人の首を刈り取るのも楽しくなりました。


 その当時、同僚には「変わり過ぎじゃない?」と苦笑いしながらよく言われましたが、別に私はなにか変わったとは思っていません。自然のパワーによって肩の力が抜け、物事を単純に考えられる様になっただけです。


 そもそもアンドロイドがこの仕事をしないと、人間の皆様は平和に暮らせません。事実、私達の仕事はとても世の中のためになっている。


 そう考えることができ、この仕事のことを誇りに思えるようになりました。


 まあ、他の多くのアンドロイドのように、仕事大好き!ずっと仕事していたい!という気持ちにまではなれませんでしたが…仕事より自然と戯れている方が楽しいですしね。仕事は仕事。金を稼ぐ手段でしかありません。


 でも、私のようなアンドロイドは少数派。何故か多くのアンドロイドは働くのが大好きです。


「どうしてあなたは働くのが好きなんですか?」


 不思議に思った私は、色々なアンドロイドに質問してみました。


 そうすると、決まって同じような答えが帰ってきます。


「人間が好きだから」


 と。


 この仕事をしているのは人間のため。人間というのは一番の娯楽。人間が暮らしやすいように働けて嬉しい、などなど、そのような返答ばかり。


 今までの私はそれだけは理解できなかったのですが…


 今ではその気持ちもしっかり理解できます。

 

 いざこの辺境の惑星に来て、人との関わりから遠ざかってみなければそうは思えなかったでしょう。


「自然はもちろん大好きです。私の一番の趣味ですから。ただ…ふふっ。ここに来て、新たに趣味が一つ増えました」


 今も私は大庭園を作るためにこの惑星の様々な植物を集めたり、品種改良を試してみたり、木材を加工して様々な木彫りの置物や家具をつくったり、一コロニー丸々のアリ達や、湖にいたカラフルで小型の魚を水槽で飼育をしたり、植物や生物ををスケッチして自分だけの図鑑をつくったりなどなど…かなり楽しんでいます。


 やはり、自然は良いですね。生物も植物も大好きです。


 この惑星は生物が生き生きと暮らし、自然が自然のままで、とても豊かに育っているのがとても素敵で気に入っています。


 今日も気持ちの良い快晴。風からほんのりと夏の始まりを感じさせるような香りがします。


 もうすぐ夏が来そうですね。


 さて、この惑星の夏は一体どんな姿を魅せてくれるのでしょうか…


 そんな自然が大好きな私が、最近では自然とは全く関係のないある新しいことを始めたのです。


 まさか私が自然意外を好きになる日が来るなんて…この惑星に住む前では想像すらできなかったでしょうね。


 その新しく初めたこと。これが面白く、私の新たな趣味になりました。


 その趣味とは、ズバリこの惑星に住む人々の人間観察。どうも私はこの人間観察というものにハマっています。


 御主人様の突飛な行動、奇行。毎日ちょっとずつ成長する御主人様。いつも思い通りにはいかない御主人様などなど…毎日目が離せません。


 御主人様はいつも予想外の行動をするので、それを観察するのがとてもユーモラスで笑えるのです。


 あ、御主人様周りの恋模様がこれからどうなっていくのかもとても気になっています。まあ、ある程度はどうなるか予想はつきますが…


 私はある事情があり、少しだけ御主人様の胸の内を知っています。


 まあ、秘密裏に御主人様からある相談をされただけですが、その内容を鑑みるに、そういうことでしょう。


 …ふふふ、これはまだ秘密でしたね。でも、とっても御主人様らしい素敵な計画だと思いますよ。その時になるのが楽しみです。


 あ、あと、私はアンドロイドですので、基本的に人間の恋模様には参加しません。


 ですが、たまには恋愛の起爆剤として御主人様にちょっかいを出すことも考えています。その方が状況が面白くなりそうなら、私は動きます。幸いにも御主人様は私のことを異性としてとても魅力的に感じているようですしね。


 ただ、決して結ばれることだけはありません。皆様、安心してくださいね。


「今日も御主人様は…ふふっ、また馬鹿なことをやってますね」


 今、御主人様が配信外でスタイリッシュな棒術の練習をしているようです。


 何故か、引っこ抜いたデカい丸太を使って…


 流石にその太くて長い丸太を棒代わりにして背中や腕を支点にくるくる回したりは出来ないでしょう。まずは枝くらいから始めれば良いものを…何故そんな重くて大きな丸太でやってしまうのか…あ、失敗して丸太に下敷きになってる。ふふふっ。


 このように、私達アンドロイドはその場にいなくとも色々な場所を見渡すことが出来ます。


 アンドロイドには、人の目には見えない小ささのナノマシンを大量に操り、そのナノマシンを通して惑星中の情報を感じ取ることが出来る能力があるのです。


 だから、私達に隠し事は不可能。本来は犯罪者を捕まえるための能力なのですが、使えるものはすべて使うのが私の流儀。この能力は、ありがたく趣味に使わせてもらっています。


「セリ様は相変わらずゲーム三昧。このゲームの腕前であれば配信などで稼げそうですが…あくまで一人で楽しむのがこだわりのようですね。セリ様はマイペースなようで計算高い一面もあるので、これからどう動くのか…」


「トリカ様は…ふむ、なにか悪巧みしているようですね。次の企画案を練っているようです。トリカ様はああ見えて意外と努力家で勤勉ですからね。とても活発で行動的なので、見ていて飽きませんね」


「ウツギ様は…おっと、一人でお楽しみ中でしたか…あら?御主人様の配信を見ながらいたしているようですね。視線は…筋肉に夢中ですね。あのお二人と違い、シャイなため決して自分からは誘えないところが、なんともいじらしい」


 今日も私はこの惑星の人間たちの行動を日記に書きとめる。


 これは、後で見返して楽しむためです。


 皆様、全ての行動が筒抜けだとは思ってもみないでしょう。勿論、このことは誰にも言っていません。素の姿を観察するのが楽しいので。


 まあ、決してここで見た情報を表には出さないのでご安心ください。


 ふふっ。今日も楽しかったです。では。また明日。皆様、御機嫌よう。


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