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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
5章 幻の惑星、ジ・アース!

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居候生活!ウツギとの暮らし!

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



 トリカの家から、その足でウツギの家へと走る。クスネはもうおねむなようで、俺の手の中でぐっすり寝ている。起こさないように、気を付けて走ろう。


「ウツギとのシェアハウスでは、清廉潔白な生活を心得ておかないとな」


 俺はウツギと最高の友達になりたい。こんな男女比の偏った宇宙だからこそ、男女の友情は成立するということをウツギと証明したいのだ。



 そういえば、「どこからが浮気のライン?」みたいな質問を、セリとトリカにした事がある。

 

 セリは「ヒノキの気持ちによる」と一言だけ答えた。


 でも、セリがかなり小さい頃『もしヒノキが僕のことを異性として大好きになったら、僕以外の女と目を合わせないでね』みたいなことを濁った目で言っていたので、本当はもう現時点でアウトなのかもしれない。


 トリカに至っては「ん?それってウツギとの関係のことよね。それなら、一度くらいなら一線を超えてもわたくしは許してあげるわ。その代わり、行為が終わった後、『なんか違うなあ…』って呟いて、女としての尊厳をボロボロにしてやりなさい」と、聞いたことと違う回答が返ってきた。


 やめてあげてよ……もし俺が逆の立場になったら、トラウマになっちゃうよ…


 その後俺が「流石に酷くない?」と言うも、「あら、一度でも喜べただけ、まだ良いじゃない。たとえその後がどうなろうとね」と、なかなか火力の高い言葉が返ってきた。


 というか、そもそも浮気のラインの話だったのだが……どうしてこうなった?



 ちなみに俺としては、とにかく一線さえ超えなければセーフという考えだ。少し甘い判定かもしれないが、あくまでこれは「明確にアウト」のラインの話ね。


 そもそもとして俺は、恋人がいるのなら、手をつなぐことや、二人っきりになることすら、あまり褒められた行為ではないと思ってはいる。できるのならそういうことは控えるべきだ。


「そんな考えを持ってるくせに、シェアハウスなんてもってのほかな気がするけど……あんまり潔癖過ぎる考えだと、この男女比が偏った宇宙で、人との交流なんてできないしな」


 だから俺は妥協案として、明確に友達と恋人の線を引く。


 人との関係性をはっきりさせるのは極端だと以前ウツギに言われた。それに、世間では友達、恋人、親友など、はっきり関係性を定義するのはナンセンスだと広く言われており、曖昧なままにするのが良しとされている。


 でも、やっぱり俺の中では関係性って大切なものだ。どうもそこは俺の中で融通が利かない部分らしい。


「でも、ウツギは浮気相手を目指してるんだもんな……だから、俺がしっかり線引きしないとだめだ。ウツギの誘惑を躱しつつ、ウツギから学べるものを学び、友達として友情を育む……俺にできるか?」


 …ま、とにかく強い気持ちを持って、真摯にウツギと向き合えば、何もやましいことは起こらないだろう!それに、最近では男としての自信もちょっとだけついてきた。今なら多少誘惑されたくらいじゃ、俺は揺らがないはずだ!


「それに、セリとトリカが『ウツギにはしっかり釘を刺しておいたからね』と、恐ろしい表情で言っていたし…」


 具体的に何を言ったのか、俺は全く知らない。けれど、二人は「ヒノキは安心して楽しんできてね」とウツギとのシェアハウスを許可されたことから、何故か絶対に大丈夫な気がするんだよなあ…



 ようやくウツギの家に到着した。


 相変わらず、巨大なグリズリーの剥製が目立つ。夜に見るとよりいっそう怖く感じるな。


「いらっしゃい!もう遅いし、とにかくとりあえず入りなさい」


 俺がウツギの家につくと、わざわざ家の前でウツギが出迎えてくれていた。


 …ん?

 

 なんか、ウツギが妙に笑顔だ。頬がほんのり赤く、声色もいつもより優しい?


「わざわざ出迎えありがとう」


 少し疑問に感じつつも、軽く手を振り、ウツギの元へ歩いていく。


 …おや?

 

 ウツギに近づいた時、違和感の原因に気がついた。ウツギから、少しだけアルコールの匂いがする。おそらくウツギは今、ほろ酔いだ。


 …なんか、酔っ払っているせいか、ちょっとだけ悪いこと企んでいる気がする。あの笑みはおそらくそういう類のものだ。


 まあでも、今から「やっぱりシェアハウスはやめとく」みたいに言うのも失礼だし、なんの対処もしようがない。覚悟を決めて家に入るしかないか。


「…ありがとう、ウツギ。じゃあ、これから一週間よろしくな。おじゃましまーす」


 警戒しつつも、俺は家に入る。


 ……かちゃ。


 中に入ると、ウツギが扉に背を向けたまま、手を後ろに回して静かに鍵をかけた。まるで、俺を逃さないようにしているかのようだ。


「……」


 ウツギが無言でじっと俺を見つめている。俺もどうしていいか分からず、無言のままだ。

 

 この場にはかなりピリッとした緊張感が漂っている。



「えっと……この惑星では鍵なんて必要ないはずだよね?というか、前来た時は鍵なんてなかったのに、わざわざ新しくつけたの?」


 張り詰めた雰囲気を壊すように、俺はあえて明るく振る舞ってみた。


「……」


 ウツギは無言のままだ。


 その状態で、一歩ずつゆっくり俺に近づいてきた。


 妙な気迫に、俺は後ずさりしてしまう。一歩、また一歩と後退していくうちに、いつの間にか俺は壁に追い詰められていた。



「…男が女の家に入ることが、どういうことかは分かってるわよね?」


 潤んだ目で俺を見上げるウツギ。ふわっと、ウツギの甘い体臭が鼻をかすめる。


「えっと……そりゃあ、友情を深めるためだよね……ははは」


 俺の額にたらりと汗がつたう。しばらくの間、ウツギからの返答はなく、また無言が続く。


 なんで俺は今、こんなに追い詰められているのでしょうか?



「ま、残念なことに、あなたの恋人からきつーく釘を刺されているから、うちからは手は出せないんだけどね」


 沈黙を破るようにウツギは残念そうな声色でそう言った。


 …ほっ。なら安心だ。これがセリたちが言っていた釘を刺しておいたってやつか。ありがてえ…


「安心している所悪いけど、うちからは手が出せないというだけで、あなたから手を出してきてくれる分には――何の問題もないのよ?」


 そう言うとウツギはものすごい早業で、俺の手に抱えていたクスネを瞬間移動で居間のクッションの上にワープさせた。


 それから、ウツギがぎゅうっと俺の胸板に自身の豊満な胸を強く押し当ててくる。


 やばいやばいやばい!今日のウツギは大胆だ!アルコールのせいか!?とにかくやばい!

 

 さっき多少の誘惑くらいなら俺は揺るがないと言ったが、前言撤回します!もう俺の理性はグラッグラです!


「ほら?うちって可愛いでしょ?お肌もすべすべだし、このピンクの髪もつやつや。スタイルにだって自信はあるわ」


 冷静にチャームポイントの解説をしないでください!視線が吸い寄せられてしまうだろ!


(そうなんだよ!ウツギって妙に色気があるんだよ!だからいつも困ってるの!)


 口には出さず、脳内で逆ギレしていると、ふっとウツギが俺から離れた。


 柔らかな感触が消えて、かなり名残惜しい……


 …じゃなくてですね!今のなし!そんなこと考えてない!


 仕切り直して――



 ふぅ……やれやれ、なんとか助かった。


「この一週間、あなたはきっと得るものがたくさんあると思うの。うちが鍛冶も教えるし、本格的な戦い方だって教えるつもりよ?でも、それじゃあうちにはなんにも得がない」


 俺から離れたウツギが、こう話を切り出した。いや、そんなこと言われましても…

 

 少し間を開け、さらにウツギは続ける。


「だからうちはこの一週間で、女として確固たる自信をつけさせてもらうことにするわ。こんなふうに、自分勝手にあなたを利用してね。だから――覚悟しておいてね」


「は、はい」


 妙な気迫に、返事をしてしまった。


「今日はそれだけ伝えたかったの。あなたと浮気を望む女と一緒に住むってこと、しっかり頭に刻み込んでおいてね。じゃあ、おやすみなさい。あ、そうだ。この一週間、居間にベッドを置いてあるから、あなたはあそこで寝てね」


 そう言って、ウツギは二階の私室に戻っていったのだった。



 ぽつんと残された俺は、しばらくその場で呆然と立ち尽くす。


 静けさの中、胸の奥には、妙なざわめきだけが残っていた。



――数十分後。


 ダダダダダッ……!


 階段から勢いよく駆け下りてくる音が聞こえてきた。俺は思わず身構える。


 ドン!


 勢いよく居間のドアが開かれ、居間にウツギが飛び込んできた。


「さっきまでのこと、全部ウソだから!!!あんたなんて、ただの居候なんだからね!!!これからこき使ってやるから、腹をくくって待ってなさい!じゃ、おやすみ!!!」


 それだけ言うと、ドアが閉められ、またウツギは私室へ戻っていったのだった。


 …一体今のは何だったんだ?

 

 ええっと……うん。よく分からないし、あまり深く考えないようにしよう。



――その後。ウツギの私室でのこと。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!酔っていたとはいえ、大胆過ぎたわ!」


 ウツギは私室で一人、ベッドで悶えていた。どうも酔いが冷めたようだ。


「……いやいや!弱気になっちゃダメよ!浮気相手を目指すんだから、本当はあれくらいしてもいいはずよ!」


 その後も、


「なんでうち、わざわざ訂正しに行っちゃったのかしら」

「いやいや!うちもそろそろ男に弱いのを直さないといけないんだから!」


 と、思考が行ったり来たり。


「…どうせ今日は寝られそうにないし、今のうちにやることやっちゃいましょうか。それに、今日はこれから特別な仕事もあるしね」


 ウツギは起き上がり、ホワイトボードに向かっていた。


「ヒノキに覚悟を示す。チェック。可愛いと言わせる……はダメだったか。でも、明らかに目で可愛いって言ってたから、チェックしちゃえ。後は……明日は胃袋を掴むにチェックを入れたいわね」


 ウツギは【ヒノキ攻略】と大きく書かれたホワイトボードに、一つずつチェックを入れていく。


 どうやら、事前にチェックリストを練っていたようだ。


「ヒノキのお母様に“ヒノキ攻略法”をたくさん教えてもらったから、一つづつ試していきましょう。そして最後には……んふっ、んふふふふふ……」


次回予告:壁ドンとか顎クイとか頭ぽんぽんとか……そういうの、いけないと思います!でも、俺は女性にそういうことされたいです!

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