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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
5章 幻の惑星、ジ・アース!

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恋人同棲!トリカとシェアハウス!

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 一日しっかり寝て、朝。カプセル内がだんだんと明るくなり、クラシック音楽がだんだんとフェードアウトしてきたことによって、俺は自然と目が覚めた。どうやらこの時間に起きるように設定されていたようだ。


 いつもより朝が早いからか、クスネはまだ寝ている。


「うわっ。母とルリさんからお怒りメールが来てる…」


 内容は「最近よく眠れてる?」「最近会えていないけど、元気にしてた?」というものだ。万が一にでもメールから俺たちが集まっていることがバレないように、ぼかしたのだろう。


 …こう皮肉めいた言葉で伝えられると、直接怒られるよりグサッと来るな。


 まあ、今夜は忘れないように気をつければいいとして――

 

 今はこれからの生活のことだ。


 これから一週間、トリカとのシェアハウスが始まる。


 …が、何をするのか、どういう生活を送るのかなどを、現状全くすり合わせていない。


 それなのに、昨日トリカは『朝から忙しくなる』と俺に伝えていた。トリカの中では、もう予定は決まっているようだ。


 一体俺に何をさせようとしているのだろうか?というか、なんでビジュ変したのだろうか?


 俺が朝起きてもまだ困惑していると、バン!と勢いよくベッドルームの扉が開いた。


「うん。しっかり起きたようね。おはようヒノキ。さあ、五分後にはもう朝食の時間よ!急ぎなさい!」


「…ええっと。トリカ、おはよう」


 トリカは昨日と同じ、妖精女王が色っぽく成長したような姿だ。このままずっとあの姿なのだろうか?それだとちょっと問題が…


「なにをそんなに戸惑っているのよ?」


「いや、トリカのその姿にまだ慣れてなくてな…」


 と、俺が伝えると、トリカは少し微笑んだ後、堂々と胸を張った。


「ふふ、こんなわたくしもいいでしょう?ま、そのことは朝食の時に説明するわ。とにかく急ぎなさい!」


 そう言い残し、トリカは颯爽と部屋から出ていった。勢いよく来て、勢いよく帰っていったな。



 それでですね……うん、これで二回、変化後のトリカの姿を見たわけなんですが……どうしても、俺はこう思ってしまって仕方がない。


「――なんか、えっちだ…」



「さあ、ヒノキ。朝食の前に、配信を開始しちゃいなさい。視聴者にも色々説明したいしね」


「おう、了解」


 朝食の席につくと、俺は言われるがまま配信を開始した。


「ういーす。指示待ち人間ムキムキイケメンのヒノキでーす。今はトリカの家のダイニングルームから配信しています。そして向かいの席にいるのが…」


「トリカよ」


「今日は二人で配信していきます」


>配信始める前に告知をしろ

>今日も楽しみ

>今日はいつもより配信開始時間が早いね

>え?なんかトリカ様のビジュアルが変わってるんだけど!!!

>トリカ様美しい…


「ね?なんかトリカの姿が変わってるんだよね。それも込みで、トリカが色々説明してくれるらしい」


 姿が変わっただけでなく、存在感、迫力、魅力などがかなり増してもいる。見た目の変化だけでは片付けられないほど、明らかに以前のトリカと違うのだ。


「その前に、まだあなたの口からこの姿の感想を聞いてないわ。わたくしの恋人なんだから、似合ってるとか、可愛いとか、そういう言葉をかけてくれたっていいのじゃなくて?」


>それはいけませんねえ…

>プンスカオコのトリカ様

>大きくなって、今までより見下すような目が似合うようになりましたね!

>#トリカ様に踏まれたい


 いや、あの、えっと…


 そりゃ、その姿も似合ってるし、最高なんだけどね。そんなことより刺激的すぎて、愛する彼女に言うべきことじゃないことを口走りそうなんだよ。


「えっと……すごく可愛いです」

「それだけ?」


 なんとか無難な答えを絞り出したのにも関わらず、トリカは追撃してくる。俺の誤魔化しを一切許さない。


「う、美しいです」

「それ、さっきコメントにあったのを引用しただけよね?わたくしはあなたの本心を聞きたいの。さ、言ってごらんなさい?」


 トリカが俺の目を覗き込む。俺の全てを見透かしてしまうような、妖しげな目だ。

 

 …いいのかな?本心を言って。嫌がられないかな?


「さあ?早く!」


 えっ、えっ、えっ……もう、いいか!言ってほしそうだし、言っちゃえ!


「すごく、えっちです!!!」

「よろしい」


>草

>まあ、ヒノキの気持ちは分かるけどさあ……そんな大声で…

>トリカ様も満足げなの、なんでだよwww

>ヒノキ、タジタジwww

>え?みんなは男性からえっちって言われるの、嬉しくないの?

>…たしかに、よく考えたら嬉しいな!


 …なんか今、すごく恥ずかしい。顔が熱い。


 俺は顔をパタパタと手で扇ぎながら、なんとか落ち着こうとする。


 …それにしても、トリカに失望されなくてよかった。言わせるだけ言わせて、「最低」と、ゴミを見るような目で返されたら、俺はもう二度と立ち上がれなかっただろうよ…



「ヒノキの言うように、ちょっと大人の魅力あふれる姿にビジュアルを変更したのよ。前の姿も完成されていて、気に入っていたんだけどね。反応で分かったはいたけど、ちゃんとヒノキが色っぽく感じているならなによりね」


「えっと、結局なんでトリカは急にその姿に変わったんだ?」


「ちょっと思うところがあって、一時的にこの姿にしてるの。で、その理由なのだけど……ヒノキの空腹具合が限界みたいだから、その話は、食事をしながらにしましょうか」


 俺のお腹がぐぅと鳴ったので、この話は一度中断。失礼しました。


 でも、しょうがないだろ?今日の朝食はバイキング形式なんだぞ?至るところにうまそうな料理が並んでるんだぞ?だから、お腹が鳴るくらい許してくれ。


 いやあ……この部屋に入ったときから、何を食べようかすごく楽しみだったんだよね。


「話の続きはいただきますの後だな」



――ということで、俺たちは料理を取りに行って帰ってきた。


 一方はバランスの取れた、見た目も綺麗なおしゃれプレート。もう一方は、一応栄養バランスは考えているものの、とにかく量の多い、ぎゅうぎゅうに詰め込んだようなプレート。


 ま、どっちがどっちの皿かは言うまでもないな。


>ヒノキwww食いすぎだろwww

>野菜ドーン!主食ドーン!メインドドーンって感じの皿

>米とパンと麺類まで取ってるし、肉も魚も取ってるし、スープも飲み物も何種類も取ってるし、もうデザートも取ってるし…

>女性としてはトリカ様も食べる方だけど、ヒノキが取りすぎて少食に見えるwww

>随分知性溢れたプレートですね


 意外にも、トリカは俺のてんこ盛り皿を見ても嫌そうにしない。それどころか、なんだか気持ち、嬉しそうに見える。


 もしかして、あれ?田舎のおばあちゃんとかが、孫がいっぱい食べる姿を見て嬉しがるとか、そういうやつ?


「違うわよ」


 …ねえ?当たり前のように心を読まないで。


――結局トリカは、なんで嬉しそうだったのかは教えてくれなかった。



「「いただきまーす」」


 さて、どれから食べようかなあ…

 

 トリカの用意したものだし、どれも美味しいというのは間違いないはず。


 よし!順番とか気にせず、片っ端から食べていこう!


「食べながらでいいからヒノキも聞きなさい。あなたにも関係ある話ですわよ」


 ステーキ肉を口いっぱいに頬張りながら頷く。


 うん、肉汁たっぷりでうめえ。美味いというより、旨い。肉汁がじゅわーっって感じ!それにこの肉、柔らかいけど噛み応えもある!ちょうど俺の一番好きな柔らかさだ。


 そして何より、朝からこんなしっかり調理された肉を食えるの、嬉しすぎる!!


 トリカが「こほん」と咳払いした。おっと失礼、肉に集中しすぎていた。話を聞かなきゃな。


「わたくしがこの姿に変化した理由――それは、ヒノキ。あなたに負けないためですわ」


 んん?俺に負けないため?一体どういうことだ?


次回予告:こんな説得もあるのか……!

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